秘境ツアーのパイオニア 西遊旅行 / SINCE 1973

桜咲く色彩の奥羽ゆったり縦断5日間①岩手から秋田編につづき、秋田から青森編として2021年の4月下旬に訪れたコースの旅路をご紹介いたします。

 

3日目:大潟村 桜と菜の花ロード

朝、ホテルを出発し仙北からしばらく国道を通り、八郎潟のある大潟村へ。五城目から橋を渡り、大潟村へ入ると日本海に向かって県道298号線の桜と菜の花ロードが11km続きます。ソメイヨシノが葉桜でしたが、菜の花は満開。菜の花畑の総面積は11.2ヘクタールだそうです。

菜の花ロード

大潟村の菜の花ロード

菜の花が綺麗なのでどんどん菜の花畑の中に入って行ってその後、出てくると足元は黄色い花粉だらけ。そんなことはお構いなし。皆さん満開の菜の花を写真におさめようと夢中になっておられました。その後、白神山地の一角である十二湖へ。日本海側の列車が走る五能線沿いをずっと専用車で走ります。

 

途中、秋田県と青森県の県境にある秋田県八峰町を通ります。八峰町は地層や地質を楽しめるジオサイトが点在するのも特徴です。途中、車を止め観光しながら先へ進みます。

 

鹿の浦展望台
夕日が綺麗に見れる場所として有名な鹿の浦展望台に立ち寄りました。日中ではありましたが日本海の海と展望台から右下を覗くと五角形や六角形の柱がたくさん集まったような溶岩流である柱状節理が見えました。

 

中浜海岸・ブラックサンドビーチ
珍しい黒い砂浜。この黒い砂はかつて近くにあった発盛鉱業所の溶鉱炉から流れ出てきたカラミです。これが水と一緒に海へ流出しそして岸に打ち上げられ出来たなんとも不思議な砂浜です。

ブラックサンド

中浜海岸のブラックサンド

八峰町を過ぎると秋田県を越え、青森県へ。津軽国定公園内にある白神山地・十二湖への入り口、森の物産展キョロロでガイドの方と合流し十二湖周りを散策します。因みにキョロロとはアカショウビンの鳴き声です。

 

十二湖

江戸時代・宝永元年(1704年)この地を襲った大地震によって沢がせき止められ、地盤が陥没して形成されたといわれています。その時できた湖沼は33を数えましたが、崩山の中腹(大崩)から眺めると、小さい池は森の中に隠れ、大きな池だけが12見えたことから「十二湖」といわれるようになりました。また、十二湖は昭和28年より県立自然公園、昭和50年より津軽国定公園に制定され、他にも自然休養林、保健保安林等の指定により、その昔から保護されてきました。

十二湖の青池

十二湖の青池

森の物産展キョロロからスタートして鳥のトサカの意味を持つ鶏頭場の池や「もののけ姫」でシシ神様が佇んでいる湖のモデルとなったという青池、透明度の高い沸壺の池などを散策。ブナ自然林を楽しむことが出来る心地いい散策路です。

その後、専用車にて移動して日本キャニオンへ。

 

日本キャニオン
白い流紋岩質の角礫凝灰岩が露出した地層で、昭和28年10月22日、十二湖が深浦・十二湖県立自然公園に指定された際、国立公園審議委員で冒険家・岸衛が「ベビーキャニオンじゃないか」と語ったことから岩崎村役場が日本キャニオンと命名したのが始まりだそう。あまりみない白い岩肌が連なる景色の日本キャニオンはどこか異国のようでした。

日本キャニオン

日本キャニオン

日本キャニオン付近の駐車場でガイドさんともお別れしこの日の宿泊地、不老ふ死温泉へ。不老ふ死温泉は日本海が広がる絶景露天風呂が有名なお宿です。今回ご参加の皆さんも日本海側に沈む夕日を露天風呂につかりながらお楽しみいただけたようです。

不老ふ死温泉付近から見える夕日

不老ふ死温泉付近から見える夕日

 

4日目:世界一長い桜並木 岩木山オオヤマザクラネックレスロード

翌日の朝、不老ふ死温泉を出発し深浦の名所、洞窟穴がある大岩や薄い緑色の凝灰岩が見られる千畳敷海岸で途中、足を止めながら世界一長い桜並木へ。

 

岩木山の裾野を走る道路沿いにあるオオヤマザクラの桜並木。

岩木町(現在の弘前市)で昭和60年から10年間に植樹したおよそ6500本もの桜の木に続き、鰺ヶ沢でも平成13年から2年間で1300本の桜を植樹。あわせて7800本、35kmも続く桜並木が、岩木山麓を一周する道路。その桜並木が続く道路を、岩木山にかけたネックレスに見立て「岩木山オオヤマザクラネックレスロード」と命名されています。

今年は残念ながら桜の見ごろを終えていましたが道中、まだ咲いている場所を探しながらネックレスロードを進みます。その後、岩木山神社へ。

 

岩木山神社

創建約1,200余年の歴史を持つ岩木山神社は、本州最北端の鎮守様の木材・県産のヒバを使用し、古いものは390年の風雪を耐えた建造物です。岩木山を望む鳥居から本殿までの長い参道は、杉木立に囲まれています。参道のど真ん中には津軽の象徴である岩木山が見えます。「お山」とか「お岩木様」と呼ばれ、津軽の人々の信仰の山です。珍しい狛犬も見る事ができ、逆さになった狛犬は恋愛運アップ、上向きは金運アップのご利益があるそうです。その後、カタクリの見られる穴場スポット志賀坊森林公園へ。

岩木神社

岩木神社

志賀坊森林公園

標高350mにある公園からは津軽の秀峰・岩木山と豊かな穀倉地帯である広大な津軽平野を一望できる展望地があり、森の中に入るとカタクリが咲き誇ります。あいにく岩木山は姿を隠してしまいましたが展望地のシダレザクラが1本、満開でした。散策路には、カタクリ、ニリンソウ、エンレイソウなど。歩いても、歩いてもカタクリの花。まさにカタクリの群生地でした。

志賀坊森林公園のカタクリ

志賀坊森林公園のカタクリ

林檎の花

林檎の花

志賀坊森林公園の周りはりんご畑が広がります。りんごの花には通常早い時期ですが、一本花の咲いている木をみつけました。つぼみはピンクですが花が開くと白い可愛らしい花が咲きます。その後、弘前市内のホテルへ。夜、夕食に出かけたあと弘前城のライトアップへ。

 

5日目:弘前城公園

最終日の5日目は朝から弘前城公園へ。弘前城公園は、1611年、弘前藩二代藩主・津軽信枚によって築かれた「弘前城」の跡地全域を公園とし、1895年に開園しました。日本一の桜の名所ともされ、植物園を含む敷地面積は、49万2000㎡。しだれ桜や緑の珍しいウコンザクラを見る事ができました。現在、弘前城は100年ぶりの石垣大修理の為、天守がお引越し中です。この場所でみた天守の方が今後、珍しい弘前城の景色になるかもしれません。その後、芦野公園へ。

弘前城

弘前城と枝垂桜

芦野公園

日本さくら名所100選に選ばれ、1500本の桜と、老松が湖畔に広がる自然公園。太宰治がよく遊んだ場所として知られており、およそ80ヘクタールの園内には太宰治文学碑や太宰治像があります。公園内には津軽鉄道が走り、昔ながらの小さな駅舎があります。踏切は原始的に人がロープで遮断していました。

 

津軽鉄道
青森県の奥津軽を走る、総距離約20.7kmのローカル線。津軽半島の玄関口・五所川原市から太宰治の出身地・金木駅などを経由して、中泊町までをつなぐ日本最北端の私鉄です。例年12月1日~3月31日の冬期間にはストーブ列車が運行されることで有名です。

芦野公園沿いを走る津軽鉄道

今年は異例というほど早い開花時期だったのでソメイヨシノなどの桜は見ごろを終えていたこともありましたが最後に芦野公園で綺麗な桜を見る事が出来ました。

 

東北には桜の名所が沢山ありますが、夏には青々とした緑が楽しめる白神山地、秋には紅葉の名所が沢山あり、冬には雪景色と津軽鉄道のストーブ列車など四季折々の良さがあります。是非、魅力的な東北の旅へでかけては如何でしょうか。

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