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添乗員ツアーレポート  南アジア

アジア三大祭り スリランカのペラヘラ祭り

  • スリランカ

2024.01.16 update

世界の国々では沢山のお祭りがありますが、時期があえば是非訪れてみたいですよね?

今回はアジア三大祭の一つ『エサラ・ペラヘラ』についてご紹介します!

ペラヘラ祭とは?

ペラヘラ祭とはスリランカ最大のお祭りで、大規模なパレードが期間中は毎晩開催されています。『ペラヘラ』は"行列"という意味で、スリランカの伝統舞踊の他に電飾された象のパレードが注目の見所となるスリランカ各地で行われている行事です。なかでも有名なのが、毎年エサラ月(7~8月)の新月から次の満月にいたる15日間に行われる仏教の聖地キャンディのエサラ・ペラヘラ祭です。特にランドーリ・ペラヘラと呼ばれる最後の5日間が盛大なパレードが行われます。

いざ、ペラヘラ祭へ!

お祭りの当日、私達はシギリヤからキャンディに朝から移動しホテルにチェックインした後、お祭りのパレードがある中心地へと町中を散策しながら向かい16時30分頃に到着しました。お祭り開始予定時間は19時頃で、私達は既に座席の確保をしているのでまずはキャンディセントラル市場を見学しました。一階は果物や野菜、肉などの生鮮食品が並び二階は雑貨や洋服などが販売されています。

キャンディ中央市場

市場を一周し買い物などを終えた後、仏歯寺の見学へと向かいましたが仏歯寺へ行くまでも既に道路はお祭りへ行く人達でいっぱい。途中、身動き出来ないほどの人だかりができています。2019年より警備が強化されメインの通りへ行くまでに警察によるセキュリティチェックがありました。

 

まずは荷物検査があり、次に男女分かれて警察の身体検査をうけます。ライターを持っていれば没収の対象になります。返却は出来るそうですが、沢山の方のライターが混ざり同じものがたまたまあれば返してくれますが確実ではないので注意が必要です。

警備をする警察官たち

そのセキュリティチェックを越えても道は封鎖状態とばかりに人がおり普通に歩くことができません。パレードが通る道を両サイドに挟む歩道は日本のお花見の時のように既にシートを引いてお祭りを楽しみに待つ人達でいっぱいです。なんとか人だかりを割いてパレードの通る道路へと出ることが出来ました。警察が既に道路を警備していましたが開始時間一時間前までぐらいは道路の端はを通ることも可能です。

 

仏歯寺へと向かいましたが、2019年よりお祭りの期間は閉館時間が短くなり既に閉まっておりお寺の中へはいけないとのこと。その日の見学は諦め、翌日に見学するとになりました。仏歯寺とは代々の王朝でスリランカの王権者の印であり信仰の対象として扱われてきた仏歯(仏陀の歯)が現在は最後の王都が置かれたキャンディの仏歯寺に奉納されています。通常時は1日3回あるプージャ(お祈りの儀式)が行われ沢山の人で賑わいます。キャンディのペラヘラのお祭りのパレードはこの仏歯寺からのスタートです。この時は運よくパレードに参加する象達が装飾を身に付けるための場所へと移動をしている途中を見ることができました。

装飾準備へ向かう象

仏歯寺を後に確保している座席へと向かいます。座席の確認をしてパレードが始まると一切動けなくなるので先にお手洗いへと向かいます。指定席とは道路に立ち並ぶお店の軒先のテラス席を更に段差をつけるような形で設置されており座りながらゆったりとお祭りのパレードを楽しむことが出来ますがチケットの購入が必要です。私達は代金も既に支払い済みで前以て座席の場所まで電話で確認済みでしたが、知らない人が既に椅子に座っていたりすることもあるので言葉が難しい場合は指定席でも早めに座席確保のため向かう必要があります。自由席であれば空いてる場所をみつけお祭りを見学することができますが昼頃から既に場所の確保をする人達でいっぱいです。

パレードを待つ人々

夕食としてお弁当を注文していました。前以て用意をするか、もしくはパレードが始まる前までピザの売り子さんが販売をしておりその場で買うこともできます。19時10分頃にペラヘラ祭のスタートの合図がなりました。ただこの合図はパレードに出る象達の準備ができたという合図です。私達の座席は仏歯寺から非常に近い場所でしたが、実際パレードが仏歯寺をスタートして目の前で見れたのは19時40分頃でした。パレードのルートは仏歯寺をスタートして、キャンディ王国の守護神であるパトティニ寺院、カタラガマ寺院、ヴィシュヌ寺院、ナータ寺院の4つの寺院をめぐります。やっとパレードがこちらにやって来ました。まずはペラヘラ祭の始まりを飾るのはムチ打ちです。爆竹がついたムチを振り回します。爆竹の音は稲妻と雷を表しています。

旗を掲げたパレードの行列

ムチ打ちの次は仏旗と地方の旗を掲げた行列がやってきました。これはキャンディ王国が仏教を中心とした連合王国であることを表しています。また、エリアごとに旗に記されたマークが異なります。なにやら大きな拍手が沸き起こったと思ったら次は火の踊り子達です。火の輪やスティックを振り回し迫力満点です。なかには小さな子供達までいます。

火の踊り子たち

いよいよ象がやってきました。なにやら象に乗っている人が巻物を持っています。この巻物は昔のキャンディ王国の土地台帳で乗っている人は役人のようです。その次にやってくるのは音楽隊と踊り手達。元々は魔除けの意味があるヴェスのダンスや皿回しをする人達なども見ることも出来ます。

パレードの音楽隊

このお祭りのメインである仏歯を載せた象がやってきました。普段はお寺の境内に安置されている仏歯をこのときだけ外にだします。この仏歯を運ぶ象はとりわけ大きく立派な象牙を持ったものが選ばれます。

装飾された象

象の上に載せられた仏歯

仏歯が前を通る際は現地の人達は手をあわせて拝んでいました。その後、真っ白な傘の下を派手な衣装で歩くこのペラヘラ祭りで最も権威のある在家総代がやって来て、行列の最後に財宝を積んでいるというデコ車が通ります。これで一通りのパレードが終わりか?と思ったら、まだまだ終わりではありません!!

 

その後、続くのはルートで通る4つの寺院の行列が見えてきます。寺院ごとにイメージカラーの色分けをされており、ナータ寺院のイメージカラーは黄色で弥勒菩薩が奉られる寺院。イメージカラーは青色、ヒンドゥー教の神様ヴィシュヌが奉られるヴィシュヌ寺院。イメージカラーは赤色、ヒンドゥー教のシヴァの息子スカンダ(ムルガン)を奉られたカタラガマ寺院。最後にイメージカラーは白色、疫病を祓う女神パトティニ寺院。このパトティニ寺院は女神を奉る寺院なので踊り子は女性のみです。 この可愛らしい踊り子達が現れてパレードが終了です。

ヴィシュヌ寺院のパレード

カタラガマ寺院のパレード

すべて見終えたのは22時45分頃でした。さすが、アジア三大祭りと言わんばかりの見応えのあるパレードでした。お祭り自体素晴らしいものでしたが、現地の人の信仰や習慣を目にすることも出来る特別な機会となりました。ぜひ、お祭りの時期にあわせて旅に出かけてみては如何でしょうか。

 

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