北欧 旅で出会った味覚① フィンランド編
- フィンランド
2020.07.30 update
みなさん、パイバー(フィンランド語でこんにちは)!
これから4回にわたって北欧・スカンジナビア半島の国々を食事とともに紹介していきます。1回目はフィンランドです。
フィンランドは国土の約70%を森林が、10%を湖や沼などが占める自然豊かな国です。冬はとても寒くなりますがスキーやスノーボード、オーロラ観測など、冬のアウトドアも楽しむことができます。
海と山の幸を食材とした料理の前に、ほかの北欧にはない、少し変わった食事習慣があるのです。
フィンランドでは食事の用意ができると家族がテーブルについて「ヒューバールオカハルア(良い食事を)」と声をかけてから食事をします。昔から食事中におしゃべりをするのは行儀が悪いとされていました。今でもやはり大きな声を出し騒いだりするのは好まれません。おしゃべりを楽しむのは最後のデザートになってからです。そのため食事にはあまり長い時間をかけず食後のデザートをゆっくり過ごします。
運転手さんに聞いても、フィンランド人はなぜか食事の時間を短くとる習慣があるそうで、西ヨーロッパの人がゆっくり1〜2時間かけて、お酒を飲みながら食べるのに比べて、フィンランド人は10〜15分で忙しく済ませます。食事の間の飲み物はミルクが主で、平日の夜はビールやワインはめったに嗜みません。お酒を飲むのは週末の夜だけで、お酒に慣れていないおかげで翌朝はみんな頭が痛くなるそうです(笑)。
実際の食事は、前菜としてフィンランド産の食材が盛り合せになった2~3人前の大皿料理が主流です。海の幸、山の幸が一堂に会した贅沢なメニューです。トナカイのジャーキーや生ハム、コクチマスのマリネ、ラップランド産チーズなど自然の恵みたっぷりの一品ばかり。ライ麦パンにはさんで食べます。
ヘルシンキにあるハカニエミ市場は庶民の味方です。
市場では屋外のテントで旬の野菜や果物など売られていて、屋内には土産物屋や肉屋、魚屋などが並びます。
ここで旬のザリガニ(rapu/ラプ)を見つけたので、その場で購入して、試食。隣の席のおじさんが食べ方を教えてくれました。塩茹でされただけですが風味が強く、エビのようで美味しく、お酒に合いそうです!
ラップランド地方で放牧されているトナカイは国内全体で一般的によく食べられています。高タンパクなうえにビタミン、ミネラルも豊富。意外と臭みもなくあっさりとしています。
バルト海などで漁業もおこなっていますがノルウェーなどに比べるとあまり漁業は盛んではないようです。
次回はスウェーデン。バイキング料理の元ともなった盛りだくさんの料理の数々をご紹介します。
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