自然豊かな島 タスマニア島 ~ハイキング編~
- オーストラリア
2024.06.25 update
オーストラリア本土の南に位置するタスマニア島。面積は北海道よりやや小さく、リンゴのような形をしていることからアップルアイランドという別名で親しまれています。オーストラリアの中では比較的降水量も多く、雨の恵みをうけて太古から続く原生林が残されています。そんなタスマニアの大自然を楽しむハイキングコースをご紹介いたします。
世界遺産 タスマニア原生地帯(Tasmanian Wilderness)
タスマニア原生地帯はオーストラリア最大の自然保護区のひとつで1982年と1989年に世界遺産に登録されました。世界遺産に登録されたエリアの一つ、クレイドルマウンテン/セントクレア湖国立公園(Cradle Mountain/Lake St. Clair National Park)ではゆったり2連泊し、ゴンドワナ大陸所以の太古の森を歩く2つのルートでハイキングがお楽しみいただけます。
ダブ湖周遊トレイルをハイキング(約3時間)
クレイドル国立公園にあるダブ湖を周遊する約6kmのコースです。ハイキングのスタート地点から目の前にはダブ湖に映るクレイドル山の姿が見られます。雄大な姿はこの公園を代表する景色のひとつです。
クレイドルは揺りかごという意味です。氷河の浸食によって山頂が大きく削られた姿が揺りかごに見えます。湖の周りには他にも氷河期に氷河が削った痕跡が見られます。
道中、様々な草花も観察できます。
ピンクマウンテンベリーや南極ブナの木々
南極ブナはかつて南極に生えていた為、名付けられた植物です。この木の化石が南極半島で見つかっています。南極ブナにも2種類あり、常緑と落葉樹で、落葉の南極ブナは、南米のパタゴニアエリア、オーストラリア・タスマニア、ニュージーランド南部にしか生息していません。この南極ブナが、大陸移動説を証明するきっかけになった要因の1つとされています。
キングビリー・トラックのハイキング(約45分)
このハイキングルートは湿って暗いレインフォレスト(冷温帯雨林)、太古の森を歩きます。タスマニア固有の4種の針葉樹のうち、キングビリーパインが多くみられます。鬱蒼とした苔に覆われた神秘的な景色が広がっています。
レインフォレストが山火事に会うと、その後に復活するのは先ずユーカリの森で、レインフォレストが復活するには少なくとも400年以上の年月がかかると言われています。
樹齢1500年以上といわれるキングビリーパイン。腐りにくい性質のため、タスマニアの銘木ヒューオンパインと同様、昔は船を建造する材料として使われていました。
木々や岩が苔に覆われ、神秘的な雰囲気を感じることができるハイキングルートです。