オカバンゴ・デルタの優雅な休日
- ボツワナ
2013.10.01 update
毎年5月~8月にかけてオカバンゴ川の氾濫原が造りだす大湿地帯オカバンゴ・デルタ。ここは、野生動物たちに貴重な水場を提供し、ライオンやアフリカゾウ、サイやカバなどの大型動物をはじめ様々な草食動物が暮らす野生動物の楽園となっています。今年5月、水場に集まるそんな野生動物を観察しに、オカバンゴ・デルタにある国立公園を訪ねました。 | |
オカバンゴの大湿地帯へ南アフリカのヨハネスブルグから、飛行機はボツワナのマウンへ。標高は980mありますが1,700mの涼しいヨハネスブルグに比べるとかなり気温も暑く感じられました。 明け方にライオンの声まだあたりが暗いうちに起床。焼きたてのマフィンなどの朝食を食べ、まずは早朝のサファリへ出発です。明け方にオスライオンの声を聞いたというガイドさんの言葉で、ライオン目指して出発しました。他の車が発見したという無線が入り、急いでその方向へ向かうと、8頭の若いオスと、後ろから2頭の立派な鬣を持ったオスライオンが、ゆっくりと移動してきて川を渡るところでした。川の手前まで来ると、水中に潜むワニを警戒して低いうなり声を上げました。 ロッジでの贅沢な時間オカバンゴでは、大自然を満喫する厳選のロッジに滞在します。サファリの朝はとても早いため、ここでの一日は、朝夕は野生動物の観察を楽しみ、戻ってブランチを食べ、日中は、ゆったり過ごすというスタイル。動物たちと同じリズムで生活します。バーでドリンクを飲みながら目の前の湿地に現れるカバやゾウの水浴びを眺めたり、またプールサイドでのんびりと読書をしながら、水場に絶えず訪れる動物たちの声に耳を澄ますこともできます。 |
ボツワナ北部に広がるこの湿地帯はオカバンゴ・デルタと呼ばれ、雨季にアンゴラで降った雨が1600kmの距離をおよそ半年かけてボツワナに流入。世界最大級のデルタ地帯へ涵養していき、形成されます。アフリカ南部に生息する野生動物の中でも種類・数ともに群を抜いており、特に減少しつつあるアフリカ象の生息数は世界一と言われます。セスナの窓からもたくさんの象を眺めることができました。 通常ネコ科であるライオンは水を嫌がりま すが、ここオカバンゴ・デルタのライオン は湿地帯で生活しているせいか、ワニを一 瞬気にしたあと、ゆうゆうと渡って行きま した。水を掻き分けて進むには並々ならぬ 体力が要りますが、ここのライオンはバッ ファローを追って水浸しの土地を走り回っ ているため、筋肉がよく発達しています。 ロッジの一例 |
アフリカゾウ Loxodonta africana アフリカゾウの耳は体全体の5分の1にもなる大きさで、日中の暑さから巨大な体を冷やすために、この耳を使って熱を放射する。体のシワも表面積を増やし、熱を逃がしやすくする役割を果たしている。またゾウの鼻の動きは感情を表しており、牙の上で休ませている時はリラックス、高くあげているときは警戒や、興味を示している。 |
ケープキリン Giraffa camelopardalis 斑点がひざ下まで広がるのがケープキリンの特徴。キリンは一度に10〜18リットルの水を飲むと言われる。しばらく頭を下げて飲んだあと立ちくらみを起こし、その状態で、敵に狙われることがある。また、頭をあげる際に血が引いて気を失うのを防ぐため、瞬時に拍数を上げ脳に血液を送り込むことができる。 |
アフリカバッファロー Syncerus caffer ウシ科の中で最大級の体格をもつ。アフリカバッファローはサハラ以南のアフリカ大陸に広く生息し、標高4,000mまでの水辺の草原地帯などで生活する。毎日水が必要で、水から10km以上離れる場所には決して行かない。群れは通常数100頭だが、餌が豊富にあるときは群れの数が1,000頭を超えることもある。 |
ヒョウ Panthera pardus ヒョウの体は小さくてスリム。肩高も低い ため、サバンナの丈の低い草むらの中でほぼ完全に姿を隠して獲物に忍び寄ることができる。しかし狩り成功率自体は低く、20%程度。また天敵の多いヒョウは捕まえた獲物は、すぐに木の上に持ち上がり貯蔵する性質をもつ。そのため木登りのための力強い体と太い首を持っている。 |
ブチハイエナ Crocuta crocuta クランという群れを形成しており、リーダーはメスでメス中心の社会で成り立っている。子育ては共同の保育場で行われ、子供の1年後の生存確率は60%以上という極めて高い生存力を誇っている。また、強力な顎と消化能力で獲物の骨まで食べ、髄のタンパク質などの栄養を摂る。そのため糞が白くなるのが特徴。 |
リカオン Lycaon pictus 社会性の高い動物。狩りの前には組織力を高めるため、群れのメンバーで体を舐め合い士気をあげるという。組織立った狩りの成功率はサバンナで一番高く約80%を誇る。リカオンの狩りはチームワークを活かした持久戦で行われる。そのためスタミナが重要となり、体がブチハイエナの半分であるにもかかわらず、ブチハイエナとほぼ同じ量の肉を食べる。 |
サファリの1日 One Day at Safari |
ヒョウが目の前に! アフリカンサンセットに乾杯 |
AM 6:00 モーニングノックで起床
AM 6:30 朝食 AM 7:00~10:30 モーニングサファリ AM11:00 ブランチ PM0:00~3:30 リラックスタイム PM4:00〜7:30 イブニングサファリ PM8:00 夕食 |
希少なリカオンの狩りに遭遇最終日の朝、車の前に突如としてリカオンが現れました。周囲にも目をやると合計8頭のオス達です。ガイドがこの先のインパラの群れを狙っていると言ったとおり、徐々にその方向に走り始め、狩りが始まりました。 途中、立ち止まって仲間を待ったり、低い姿勢で大きな丸い耳をそばだて獲物の足音に注意を払いながら移動して行きました。追跡するとインパラが数頭慌てて飛び跳ねながら駆けて行き、緊迫した雰囲気に包まれました。結局、インパラが先に逃げてしまいましたが、とてもエキサイティングなサファリでした 。 |
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