ブズィ峠 Buzi Pass – マクランコースタルハイウェイ(バロチスタン)

マクランコースタルハウェイをオルマラ方面へ走る途中に越えるブズィ峠。マクランコースタルハイウェイのドライブ自体、大変景色が素晴らしいのですが、その中でもこのブズィ峠への登り道は圧巻です。

峠の登り口にある、Princess of Hope という名のついた岩。私には「・・・?」という感じですが、パキスタンの人々は車を止めて写真を撮っています。このPrincess of Hope、本当に有名で、マクランコースタルハイウェイとウタルへの道の分岐点となる通称ゼロポイントにはこのレプリカがモニュメントとして作られています。

他にも「スフィンクス」とか「王宮」とか呼ばれる奇岩群もあります。

壮大な景色の中を進む車両。

峠の上からはアラビア海、海岸から続く巨大な浸食された大地が広がります。

Pakistan Bikers のライダーさん達。このブズィ峠の走行は間違いなく、マクランコースタルハイウェイのハイライトのひとつです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Visit : Feb 2019, Buzi Pass, Makan Coast, Balochistan

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デオサイ高原から望むナンガ・パルバット (8,126m)

世界第9位峰、ナンガパルバットNanga Parbat。多くの遭難者を出していることから「人食い山」とも呼ばれている山です。

そのナンガパルバットの雄姿を展望できる場所としてフェアリーメドゥ、標高差4,500mのヒマラヤ最大の氷壁ルパール壁を望むヘルリヒコッファーベースキャンプが有名ですが、晴れた日のデオサイ高原からのナンガパルバットも見事なものです。

 

チラム Chilamのチェックポストから標高を上げ、デオサイ高原に到着した付近で見えるナンガパルバット。

 

車道から見えるナンガパルバットです。

 

そして、チラム側からデオサイ高原に入るとすぐに美しい水を湛えたシェオサル湖Sheosar Lake (標高4,140m)が。ここからは天空の湖を背景にナンガパルバットが聳えます。

 

シェオサル湖からさらにカラパニへ。川が流れるデオサイ高原から見たナンガパルバット。

訪れたのは10月上旬、氷点下まで気温が下がるキャンプ泊でしたが秋晴れの好天に恵まれ美しいナンガパルバットを望むことができました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit  : Oct 2015,  Deosai Plateau, Gilgit-Baltistan

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シンドの長城 ラニコート・フォート

シンド州にある「長城」ラニコート・フォートです。ユネスコ世界遺産の暫定リストにも入っている遺跡です。

 

その長さは35キロに及ぶ大きな遺跡ですが、建造の歴史ははっきりしていません。もともとあった遺跡を19世紀初めに再建したものだと考えられてます。

 

3方向に延びる城壁。訪問したのはもう夕方近くであまり時間がなかったため歩いて登らず(暑かったのが本音・・・)ドローンでの撮影となりました。

 

遺跡からの帰りに出会ったラクダを連れた親子と出会いました。美しい光景でした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA **写真はドローン撮影を含みます。

Visit : Oct 2018, Rani Kot Fort, Sind

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ユキヒョウのローリー -3

ナルタル谷に移動したユキヒョウのローリー Lolly です。前日に引き続き、朝からローリーの施設で過ごしました。(この記事のユキヒョウの写真は野性の状態のものではありません)

スキー場付近でジープを止め、ここから歩きます。地元の人に、ローリーはどうしてクンジュラブ国立公園ではなくナルタルに来ることになったのか聞いてみました。「はっきりとはわからないけど、ナルタルには軍の施設があり、軍の高官たちが見るからじゃないの?」と。確かにローリーの柵のところには、観光客、そして軍人さんの姿も。

ローリーの施設に到着すると、ローリーは朝から歩いていました。柵のふちをくるくると歩いています。施設のスタッフが言うには、肉を食べた後はこうやって歩くんですよ・・と。

 

ずっと観察しているとローリーの通り道がわかり、そこで待っていると正面からやってきてくれます。

 

後姿も。

 

ローリーは本当にきれいな顔をしていると、思います。

 

・・・尻尾の模様!耳の後ろ側の模様!

 

今日はとてもアクティブで色んな姿を見せてくれたローリー。16時に肉をもらいました。気温が低いのでお肉はカチカチでしたが骨ごと噛み砕いていました。

そして食後のお手入れ・・・暗くなるまでローリーを見ていました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Feb 2017, Captive condition at Naltar Valley, Gilgit-Baltistan

Reference : Local staff of SLF

※記事は2017年4月にupしたhttp://www.saiyu.co.jp/blog/wildlife/を書き直したものです。

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ユキヒョウのローリー -2

パキスタンのユキヒョウ、ローリーの話です。(この記事のユキヒョウの写真は野性の状態のものではありません)

ユキヒョウのローリーは2016年の冬にスストのチェックポストからナルタル谷へと移動しました。より大きな施設に移動したそうですが、クンジュラブ国立公園の環境とは異なる場所への移動です。

2月の北部パキスタンへ。フンザ付近から始まる高峰群は雪をかぶってとても美しいものでした。そしてナルタル谷へ。

 

ナルタルは豪雪地帯で、スキー場があることでも知られています。ギルギットから近いのですが4WDで行かなくてはなりません。

 

ナルタルに到着です。さっそくローリーのいるところへ行ってみました。スキー場側へ行き、そこから雪の山道を歩いて10分ほどの山の斜面に施設がありました。

ローリーがいません。番をしている人に聞いたところ、雪のくぼみに入り込んで寝ているので今は見えないので待ちなさい、と。

雪のくぼみからローリーが顔を出しました。

 

ローリー、4歳くらいでしょうか。

 

歩き始めました。このローリーのいる場所は山の斜面にあり、ローリーを追いかけて見える位置へと雪の山の斜面を移動するのもちょっと大変でした。

 

柵はこんな感じです。きれいに写真を撮りたい方は望遠レンズ必携です。

あと、ローリーが隠れて寝ていることもあるので短い滞在だとローリーに会えないこともあります。ナルタルには簡素ですがゲストハウスもありますので1泊で訪れるのもお勧めです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Feb 2017, Captive condition at Naltar Valley, Gilgit-Baltistan

Reference : Local staff of SLF at Naltar Valley

※記事は2017年4月にupしたhttp://www.saiyu.co.jp/blog/wildlife/を書き直したものです。

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ユキヒョウのローリー -1

2015年、クンジュラブ国立公園入口にいたユキヒョウ「ローリー」の話です。(この記事のユキヒョウの写真はすべて飼育個体です。ローリーは2019年5月現在、ナルタル谷にて飼育されています。)

ユキヒョウは北部パキスタンの標高の高い山でアイベックスなどの野生動物を追って暮らし、冬場にはカラコルム・ハイウェイ付近まで降りて来るのが観察されます。

13年ほど前だったでしょうか、国立公園の事務所に「レオ」という子供のユキヒョウがいて中国との国境越えツアーの際に会えるのが楽しみだったのですが、アメリカの動物園へ行ってしまいました。

そして7年ほど前、再び子供のユキヒョウが凍った川で溺れているところを助けられました。6ヶ月くらいと推定されるメスのユキヒョウは、「ローリー」と名付けられススト付近のクンジュラブ国立公園とKVOのチェックポストのそばの檻で3年目を迎ええていました。

 

ローリーを助けたファルマン・ラザーさん、今でも小さい時のローリーをあやすように近づきます。ローリーも「ゴロゴロ」とはいきませんが「ガウガウ」と言いながらスリスリしています。

 

国立公園スタッフに甘えるローリー。毎日3キロの肉をもらいます。肉は、羊・ヤギやヤクなど。

 

ローリーはいつまでこの状態なのか、野生に戻ることは出来ないのか。

この時、このチェックポストにいたスタッフ達は「レオ」がアメリカから間もなく帰ってくるので、レオとローリーが暮らす「リハビリテーション施設」をナルタル谷に作り、そこで繁殖を試みる・・・と先のプランを考えていると話していました。が、ここはパキスタン、筋書き通りには行きません。「ローリー」はナルタル谷へ移動しましたが「レオ」は帰ってきませんでした。

 

最後に、小さいころの「レオ」の写真です。クンジェラーブ国立公園のスルタン・ゴハールさんと。(写真はクンジェラーブ国立公園提供)

 

野性の状態ではないことは残念ですが、それでも、大型ネコ科動物ファンにはたまりません。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Photo of Leo & Sultan Gohar : Credit to Gohar -KNP(Khunjerab National Park)
※レオの写真はクンジェラーブ国立公園提供のものです。

Observation :**Captive condition in cage** Oct 2015, Khunjerab National Park, Pakistan

Reference : Mr.Sultan Gohar -KNP, Mr.Falman Razah -KVO

※記事は2015年12月にupしたhttp://www.saiyu.co.jp/blog/wildlife/を書き直したものです。

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ヒンゴル国立公園・バロチスタン泥火山世界-3

ヒンゴル国立公園のチャンドラグプ泥火山 Chandragup Mud Volcanoの泥の噴出口を上から見たところです。ここはヒンドゥの巡礼地のため多くの人が訪れ、実は泥火山の麓など意外とゴミだらけなのです。そして巡礼者による「お供え物」が泥火山の表面に浮いていることも・・・。

パキスタンの現在のヒンドゥ教徒の数はおよそ800万人(Pakistan Hindu Councilによる)と言われ、その94%ほどがシンド州に暮らしています。バロチスタン州にはヒンドゥ教徒はほとんどいませんが、巡礼シーズンになるとこの チャンドラグプ泥火山 とヒンゴル国立公園内のヒンドゥ寺院は多くの巡礼者で賑わいます。

 

チャンドラグプ泥火山の頂上の泥の噴出口。泥が噴き出す様子は、活発な時は1~2分おきにでも起こりますが、全くないときもあります。

 

この日は少し曇っていましたが、夕日が他の泥火山の方にあたり大変きれいでした。

 

泥火山を登るSaiyahのスタッフとお客様。

 

チャンドラグプ泥火山 Chandragup Mud Volcano の夕日です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Special Thanks :Yoko Kadonaga for photograph of spout on top of the Chandragup Mud Volcano

Visit : Feb 2019,  Chandragup Mud Volcano、Hingol National Park , Makran Coast, Balochistan

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ヒンゴル国立公園・バロチスタン泥火山世界-2

遠くにアラビア海を望む、バロチスタンの海岸部に位置するチャンドラグプ泥火山 Chandragup Mud Volcano。ヒンドゥ教の巡礼地でもあり古くから知られている泥火山です。

 

泥火山(でいかざん)とは地下深くの泥が地下水・ガスとともに地表に噴出し堆積したものです。「火山」とついていますが火山活動と必ずしも関係があるわけではありません。

バロチスタンの泥火山は1840年にはその存在が報告されていましたが、調査が行われるようになったのは1945年に起こった地震以降です。その時の地震ではバロチスタンの海岸部に大きな被害があり、また泥火山の活動も活発化したそうです。

バロチスタンの沿岸部はアラビアプレートがユーラシアプレートに沈み込みんでいます。多くの場合、こういう場所では火山活動が活発なのですが、バロチスタンの場合は泥やガスが噴き出す「泥火山地帯」が出現しました。

 

チャンドラグプ泥火山  Mud Volcano 付近には他に2つの泥火山があります。この泥火山は2018年11月にはわずかに活動していましたがその後は休止しています。

 

チャンドラグプ泥火山のすぐそばにある活動の止まっている泥火山。これはドローンによる撮影ですが、泥火山の上からもきれいに見えます。

 

夕日のチャンドラグプ泥火山 Chandragup Mud Volcano です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Visit : Nov 2018, Hingol National Park,  Makran Coast, Balochista

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ヒンゴル国立公園・バロチスタン泥火山世界 -1

ヒンゴル国立公園 Hingol National Park はバロチスタン州南部のアラビア海に面した地域に広がる6,100平方キロメートルにも及ぶ、パキスタン最大の国立公園です。この広大な国立公園は幹線道路も通っているし、村や町もあるファジーな設定ですが、その景観には驚かされます。

 

ヒンドゥー寺院ナニ・マンディールへと通じる国立公園ゲートからヒンゴル川沿いに中に入ると、泥火山が作り出した景観の中に村が点在しています。

 

絶景の中で暮らす人々。泥火山によって作り出された不思議な景色が広がっていました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Visit : March 2019, Hingol National Park, Balochistan

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ソリハシセイタカシギ Pied Avocet (ソーン渓谷)

ソーン渓谷のウチャリ湖で観察したソリハシセイタカシギ Pied Avocet です。

ソリハシセイタカシギはヨーロッパや中央アジアで繁殖し、冬にアフリカや南アジアに渡ってきます。パキスタンではインダス川流域、湖、湿地、アラビア海沿岸で冬を越しますがバロチスタンの海岸の干潟では繁殖も観察されたそうです。

 

近くで観察できなかったのですが、この白と黒の特徴的な羽と反った長いくちばし、灰色の脚は疑いもなくソロハシセイタカシギ。

 

ラクダを引く人とソリハシセイタカシギ。自然と人の、大変美しい景色でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : end of March 2019, Uchhali Lake, Soon Valley, Punjab

Reference: Birds of Pakistan, Birds of the Indian Subcontinents (Helm Field Guides)

 

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