PK452便、スカルドゥ→イスラマバード!!

既にPK451便(イスラマバード→スカルドゥ)のフライトの映像をアップしていますが、比較的天候のいい日に搭乗したPK452便、スカルドゥ→イスラマバードのフライトもアップしました。昼になるとナンガパルバットのピークに雲がかかりますね!

 

PK452 Skardu to Islamabad|絶景フライト(スカルドゥ – イスラマバード線)

 

Image & text :Mariko SAWADA

Travel date : Oct 2021  taking flight PIA 452 from Skardu to Islamabad

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フンザでホームステイ!民家で楽しむ郷土料理

フンザで滞在した民家でいただいた郷土料理の紹介です。ツアーでフンザを訪れると必ず出るのがドウド(ダウド)Dowdoというスープ 。うどんのような手作り麺が入り、少しカレーっぽい、でも柔らかな味のスープで外国人にも人気のあるスープです。最近ではナガール地区のチャプシュロ Chap Shoro という肉入りのパイがパキスタン人観光客の間で大変人気です。

フンザの料理というとそのヘルシーさ、辛くなくって食べやすいことも外国人にとっては魅力です。さらに、それを手造りのワインと一緒にただくのは格別です。

 

ソバのチャパティを作る Making Baruway Gilang (buckwheat Chapati)

フンザのガイド、アミン・ガジ・カリーム(Amin Ghazi Karim)さんの家で郷土料理を用意してもらいました。近代的なキッチンもありますが、ダイニングに竈は欠かせません。寒いフンザではこの竈が本当に重宝します。

 

アミンさんのお宅のキッチンから見るラカポシ(7,788m)。

 

バターチャパティ(ブルシャスキー語でマルタシェツェギヤリン Martasxe tse Giyaling)を作っています。小麦粉で作ったチャパティにバターをかけます。バターの代わりにクルミオイルやアプリコットオイルも使われます。

 

完成したマルタシェツェギヤリン Martasxe tse Giyaling。味は非常にあっさりしていますが、少々ヘビー。

 

こちらはチーズチャパティ(ブルシャスキー語でブルスシャピック Burus Sapik)。私の大好物で、フンザのチーズ、ミント、トマト、ネギ、玉ねぎ、果実オイルが小麦のチャパティで巻かれています。とてもヘルシーで、パキスタンに来て食事に困っているベジタリアンの方にもおすすめです。

食後には獲れたてのフンザのリンゴとお茶をいただきました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Baltit, Karimabad, Hunza, Gilgit-Baltistan

Special Thanks to all family of Amin Ghazi Karim

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秋の上部フンザ、夕方のモルホン村とガラパン村

10月の半ば、家畜たちが夏の長期の放牧を終え村に戻ってきます。その後は毎日、村のヤギ・羊たちが集められて放牧へ出かけます。上部フンザのガラパン村で、夕方のヤギ・羊の到着を待ちました。

 

この時期の上部フンザはポプラが最も美しい季節です。周囲を高峰に囲まれている谷に位置するため、陽に輝くポプラの黄葉が見られる時間は限られます。

 

山の斜面をヤギ・羊が放牧を終えて下ってきました!

 

↓↓ モルホン村とガラパン村で、一日の放牧を終えて家畜が村へ向かう様子の動画です。ポプラがきれいで、ドローン空撮も含めました!

 

Morkhon & Ghalapan in Autumn|秋の上部フンザの村にて

 

村人たちがヤギ・羊たちが下ってくるのを待ちます。

 

自分の家畜を素早く見つけます。中にはドライアプリコットを持ってきて、自分の羊に与えながら誘導している村人も。

 

自分の家畜がすぐわかるんですね!

 

群れから離すために抱っこされている羊。

 

それぞれの家畜小屋へと戻っていくヤギ・羊たち。15分ほどの出来事でしたが、北部パキスタンの素敵な村の時間でした。

 

Image : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Ghalapan village, Upper Hunza, Gilgit-Baltistan

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パキスタン航空 PK451便から見たナンガパルバット!

パキスタン航空のイスラマバードからスカルドゥへのフライトは、天気が良いと世界第9位峰ナンガパルバット(8,126m)が望めることで知られています。

 

10月のある晴れた日、PK451便から見たナンガパルバット「動画」です。iphoneで撮りました。何度も乗っている路線ですが、この日は本当にナンガパルバットが近かったのです!!

 

Nanga Parbat from PK451|ナンガパルバット(空撮)

 

下記の動画は同じフライトに同乗していたインダス・キャラバンのアミンさんがGo pro 10で撮影したもので、ナンガパルバット手前からスカルドゥ到着までをまとめたものです。

 

 

スカルドゥは今、パキスタン国内客の間でもとってもホットなデスティネーションで、夏のシーズン中はカラチやラホールからもフライトが飛び、週末には1日3機が到着します。運航率も、以前と比べれば良くなってきました。

 

機内から撮影したナンガパルバットのピーク。頂上部は雲がついていることが多いのですが、この日は本当に快晴でした。

 

スカルドゥへ近づくと雪をかぶった山、渓谷が現れます。

 

インダス川の流れが創り出したスカルドゥ渓谷です。スカルドゥ空港はこの河原にあります。

 

スカルドゥ空港に着陸。「国際空港」を目指し拡張工事と整備が進められています。実際にインドとの国境に位置し、軍も空港を併用するので滑走路が必要なのだそうです。

 

パキスタン航空は2021年11月30日をもって、日本の事務所を閉めました。30年近く日本とパキスタンを繫いだ航空会社がなくなることは、本当にさみしい限りです。

Pakistan International Airlines 、東京へのフライトを支えてくださった皆様、ありがとうございました。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Visit :Oct 2021, PK451  Islamabad – Skardu flight, Skardu, Gilgit-Baltistan

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冬眠前のヒマラヤヒグマ、10月のデオサイ高原

10月半ばのデオサイ高原のヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bearです。10月になるとデオサイ高原には雪が降ります。一度の降雪で野生動物が冬支度に入ります。例えばオナガマーモット Long-tailed Marmotは、驚くことに一斉に冬眠を開始。昨日まで日向ぼっこしていたのに今日は一匹も見かけない、という状況でした。

 

冬景色のデオサイ高原、バラパニ付近の景色です。国立公園のスタッフによるとヒマラヤヒグマは9月になると脂肪たっぷりのオナガマーモットを捕食し、冬眠に向けて脂肪を蓄えていきます。そのマーモットも冬眠すると、ヒマラヤヒグマも標高4,200mの高地から少し標高を下げた谷へと移動していくそうです。

 

デオサイ国立公園内の道路近くでヒマラヤヒグマを発見! ↓↓↓ ヒマラヤヒグマ動画です!

 

Himalayan Brown Bear in Autumn|デオサイ高原のヒマラヤヒグマ

 

冬眠前のヒマラヤヒグマは大きく、丸々しています。見ているだけで幸せな気分になります。

 

草地に座り込んでしまいました。

 

周囲の山はもう雪に覆われています。国立公園のスタッフによると、もう、本当にこの場所でヒマラヤヒグマが見れるのは最後だと。

国立公園のスタッフも2回目の雪の前に片づけをしてスカルドゥへと引き上げました。羊飼いも下山し、いよいよデオサイ高原の冬が始まります。

 

オナガマーモット Long-tailed Marmotは冬眠しましたが、アカギツネ Red Foxは厳しい冬を生き抜きます。人の往来がなくなった道沿いで何度もアカギツネの姿を見かけました。

 

デオサイ国立公園を訪れるパキスタン人国内客が増え、キャンプ場のごみの処理が問題となっています。2018年、ヒグマの糞の80%がプラチックだったという衝撃的な報告がなされました。その後、国立公園のスタッフが毎週一度の清掃活動を行うようになったと言います。また国立公園内のキャンプ場のゴミ捨て場にヒグマが現れることが知られており、対策が求められます。

この看板のヒマラヤヒグマは夏の写真です。夏でもしっかりモフモフですね。

 

Image  & Text : Mariko SAWADA

Observation : Oct 2021, Deosai National Park, Gilgit-Baltistan

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霧の中から現れるサルフランガ寒冷砂漠 – スカルドゥ

雨と雪が降った翌朝のスカルドゥ。インダス川沿いの渓谷が霧に覆われました。

スカルドゥのインダス川沿いにあるサルフランガ寒冷地砂漠 Sarfranga Cold Desertです。標高2,500m付近の高山に囲まれた乾燥した荒地が寒冷地砂漠と呼ばれ、インダス河畔の砂が美しい砂丘を創り出しています。

砂丘というとサハラ砂漠やナミブ砂漠のような景色を思い出しますが、標高5,000m近い高峰群に囲まれた中にある砂丘の景色も神秘的です。

 

Sarfranga cold desert emerging from the sea of clouds Skardu|スカルドゥ サルフランガ寒冷砂漠

 

ドローン撮影による「霧のサルフランガ砂丘」の景色です。撮影のために立っている場所は霧の中。ドローンが霧を抜けたときに絶景が広がりました。

 

シガール渓谷への道から望む霧に覆われたサルフランガ砂丘。岩山には大きなパキスタンの国旗が描かれていました。

 

インド国境から流れてくるインダス川の谷が霧で覆われています。

 

霧の中から浮かび上がる砂丘の景色は本当に美しいものでした。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Sarfranga Desert, Skardu, Gilgit-Baltistan

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秋のシャンドゥール峠越え

10月下旬のパキスタン北部はポプラが黄金に色づき、一年で最も美しい季節を迎えます。ギルギットからシャンドゥール峠にかけてのギザール地区(Ghizer District)も例外ではありません。交通量の多くない渓谷のドライブの景色は最高です。

 

この日、私たちはグピス Gupisを出発しチトラルChitralを目指しました。秋晴れの日差しの中、黄金のポプラ並木が輝きます。写真ストップを繰り返し、なかなか先に進めません。

 

パンダール Phandar への登り道の途中でヤクがたくさん集められていました。雪が降ったときに下山させてきたヤクを再び集めて放牧地へと連れて行く途中でした。

 

パンダールPhandar 付近の橋の景色です。かつてはこのような石と木とワイヤーで出来たつり橋が多く見られましたが、中国によるコンクリートの橋に置き換えが進んでいます。写真を撮るものとしてはとても残念です。

 

いよいよシャンドゥール峠への登りに入りました。冬の間の燃料を運ぶロバのキャラバンとすれ違います。大きな荷物の中には乾燥した牛・ヤク糞やマキが入っていました。

 

標高3,700mのシャンドゥール峠 Shandur Passです。ギルギット・バルティスタン州とカイバル・パクトゥンクワ州の州境でもあります。外国人はこのチェックポストで書類確認を受けます。

シャンドゥール峠と言えば、夏に「世界最高所のポロ競技」、シャンドゥール・ポロ・フェスティバルが行われることで知られています。その競技場も雪に覆われていました。

 

氷の張ったシャンドゥール峠の湖。峠への道は、夏に土砂が流れた場所が雪の解けた水でぬかるみ、困難を極めました。

 

そんな悪路を忍耐強く進むのが、現地で「トヨタジープ」と呼ばれる、この乗り物。1970年代、80年代のトヨタランドクルーザーが内装・外装を「北部パキスタン風」にして活躍しています。

アフガニスタンからギルギット・バルティスタン州とカイバル・パクトゥンクア州に入ってくるNCP車(Non Custom Paid Car)の新しいモデルのランドクルーザーに押されて、最近はこのジープタイプの車も減ってきました。それでもいざ「積雪」となると信頼がおけるのはこの車です。こんなに古い日本車がパキスタンの山奥で今も活躍して、僻地の村を繫いでいることをうれしく思うのです。

 

シャンドゥール峠を下り、麓のラスプール Laspurの村で遅いランチです。ダルに採れたてのジャガイモカレー、チキンカレー、ピラフにナン。

 

素敵なラスプールのチャイハナを営む親子。お嬢さんの笑顔にうっとりしました。このあと、引き続き悪路をマスツージへ、そしてチトラールへ。チトラールにつくころにはすっかり暗くなっていました。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Visit  :Oct 2021, Gupis, Phandar, Shandur Pass – Gilgit-Baltistan & Khyber pakhtunkhwa

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絶景!バロチスタン・マッドボルカノ

バロチスタンのマッドボルカノ(泥火山)を訪れているツアーメンバーを空撮した動画です。泥火山は活動していたり・していなかったり、その姿はどんどん変化します。今シーズンはどんな姿を見せてくれるのでしょうか。

 

絶景!バロチスタン・マッドボルカノ MUD VOLCANO BALOCHISTAN 1

 

Videography : Mariko SAWADA

Visit : Feb 2020, Kund Malir, Balochistan

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(Tour Vlog) ユキヒョウ・エクスペディション Snow Leopard Spring Expedition 2021

 

Tour Vlog SNOW LEOPARD EXPEDITION SPRING2021

 

パキスタンのユキヒョウに通って何回目でしょう、これまでの苦労が報われた、感謝の気持ちでいっぱいの出会いでした。

 

Videography : Mariko SAWADA
Observation : April 2021, Khunjerab National Park, Gilgit-Baltistan
Special Thanks : Hussain Ali Khan, Khunjerab National Park

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特集記事:パキスタンの野生動物

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パンジャーブウリアル Punjab Urial(ソルトレンジ)

パンジャーブ州、ソルトレンジ<塩の山脈>の丘陵地帯に生息するパンジャーブウリアル Punjab Urialのレポートです。

 

ウリアル Urialは偶蹄目ウシ科ヒツジ属の哺乳類。雄の角は弧を描いて大きく巻き、首の下に長い毛の房がある野生のヒツジです。南アジアから中央アジアにかけての山岳地帯に生息。パキスタンのパンジャーブ地方に生息するウリアルはインドのラダックウリアル Ladakh Urialと同じ扱いをされていましたが、2016年に発刊された “BOVIDS of the World” (世界のウシ科動物)ではパンジャーブウリアル Punjab Urialとして独立種になりました。

 

パンジャーブウリアル Punjab Urial はパキスタンの固有種で、パンジャーブ州のジェルム川からインダス川の間にあるソルトレンジSalt Range(塩の山脈)とカラチッタ山脈 Kala Chitta Rangeのみに生息しています。

 

パンジャーブウリアルが生息するのは、ゆるやかな岩山の斜面があり、灌木が茂っているような場所です。

 

今回訪れたのはポトハル Potohar のコミュニティ保護区。現在、パンジャーブ州には5つのCBO (Community Based Organization)があり、その中では一番小さい保護区ですが、2017年に保護区が設立され違法な狩猟が禁止されてからウリアルの数は着実に増えているといいます。

 

尚、CBOはプライベートの保護区であり、毎年、年をとった角の大きなオスのハンティングの権利がオークションで売られ(主に外国人のハンター)、その収益がコミュニティに分配されたり保護活動に使われているというものです。いわゆる”トロフィーサイズ”と呼ばれるハンティングの対象となるオスの角は28~31インチ。同行してくれたレンジャーによると、トロフィーサイズのウリアルは12~13歳で、ほおっておいても14歳には死ぬので、ハンティングオークションによりコミュニティがうるおい、さらに他のウリアルの保護にもつながり、以前よりずっとよくなったとのことでした。

ちなみに2020年当時、ハンティングの許可は各CBOに3頭が割り当てられ、パンジャーブ州全体で年間15頭の許可を発行していました。オークションでの価格は1頭 15,000~16,000 USドルと高価なもの。確かにコミュニティに入るお金も大きくなります。ポトハルCBOでは16人のレンジャーが違法ハンティングを取り締まり、ウリアルの保護活動をしていました。

 

パンジャーブウリアル Punjab Urial の群れです。あまり大きなグループはみかけず、6~8頭くらいの小さな群れがほとんどでした。

 

パンジャーブウリアルのメスです。角は小さくまっすぐ伸びています。

 

パンジャーブウリアルの若いオスです。

 

灌木の茂みからこちらの様子をうかがっている”トロフィーサイズ”のオス。メスや若いオスの個体と違い、角の大きなオスはなかなか姿を現しません。狙われていることがわかってるようです。

 

一瞬、”トロフィーサイズ”の角をもったオスが姿を現してくれました。

 

大きく巻いた角、首の下の長毛の房、立派なパンジャーブウリアルです。

 

そしてあっという間に逃げ去ってしまいました。近年まで違法ハンティングが行われていた狩猟圧の高さを感じさせます。パキスタン北部山岳地帯のマーコールやアイベックスのように個体数が増え、コントロールされた狩猟だけが行われるようになると事態は変わってくるかもしれません。

 

家畜に追いやられ生息域を失い、高速道路により群れが分断されるなどして危機的に生息数を減らしていたパンジャーブウリアルですが、ハンティングオークションのシステム導入により保護が進んでいました。

同行したレンジャーに、ハンター以外でこの保護区に来た最初の外国人だと言われました。

 

Photo & text :Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020, Potohar CBO, Punjab

Reference : BOVIDS of the World (Princeton Field guides)

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