モルホン村のワシミミズク Eurasian eagle-owl at Morkhun village

モルホン村のフセインさんの家を訪問。そこで出会ったのが、ワシミミズク Eagle owl。自然と野生動物を大切にするフセインさんとアブルさん、傷ついて動けなくなっているフクロウがいると村人から聞き、保護したのがこの個体です。

 

ワシミミズク Eagle owl, Eurasian eagle-owlと呼ばれるこの大きなフクロウはユーラシア大陸に広く分布するフクロウで、日中は森や岩場で休み、夜間に狩りなどをする夜行性のフクロウです。

標高3,000m近いこの地域に生息するワシミミズクは、亜種 Himalayan eagle-owl 、Bubo bubo hemachalanus でブータンからインド北部、パキスタン北部まで広がるヒマラヤ山脈の高地に生息しています。

 

ワヒ族の民家で。子供とワシミミズクとの微妙な距離。

 

餌は鶏肉をもらっていました。

 

ワシミミズク、保護してくれているアブルさんには懐いているようにさえ見えました。でも、今日はリリースする日です。

 

庭に出てワシミミズクを離します。まっすぐ飛んで、茂みの近くに降り中へ入ってきました。

 

ワシミミズクの暮らすモルホン村の山の斜面はポプラが色づいています。

 

自由になったワシミミズク。元気にもとの縄張りに戻っていきますように。

 

その後は、ブハリ(ストーブ)を囲んでのランチです。ちょうどじゃがいもの収穫の季節。たっぷりのフライドポテトと乳製品から作られるワヒ族の伝統料理、チャウメン(焼きそば)にサラダ。とれたてのジャガイモで作ったフライドポテトに手が止まりません。

 

そして食後はチャイ(ミルクティー)。パキスタン北部では、お砂糖ではなくヒマラヤ岩塩をそのまま入れてかきまぜ、塩味のミルクティー「ナムキンチャイ」を飲みます。

 

はるかパンジャブ地方から運ばれてくる岩塩。「ピンクソルト」や「ヒマラヤ岩塩」の名で市場に出ている岩塩です。

ワシミミズクを見送り、ナムキンチャイでくつろいだモルホン村のひと時でした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Oct 2021, Morkhun village, Gilgit-Baltistan

Special Thanks to Hussain Ali and Abul Khan

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スカルドゥの絶景、サルフランガ寒冷地砂漠を歩く

スカルドゥ郊外、シガール渓谷の入り口にあるサルフランガ寒冷地砂漠をドローンで撮影。

スカルドゥのインダス川沿いにあるサルフランガ寒冷地砂漠 Sarfranga Cold Desertは、標高2,500m付近にあり高山に囲まれた乾燥した荒地が「寒冷地砂漠」と呼ばれています。その一部はインダス河畔の砂が美しい砂丘群を創り出しています。

 

Sarfranga Cold Desert|絶景サルフランガ寒冷地砂漠(スカルドゥ)

 

とても美しい朝で、世界中のいろんな砂漠にいった参加者の皆様にも世界的に稀な「雪の高山に囲まれた砂丘」ウォークを楽しんでいただけました。

 

遠くにフセイナバードHussain Abadの村。

 

一番高い砂丘へ。360度の山に囲まれた谷の景色を堪能です。

 

 

Image & Text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Sarfraga Cold Desert, Shigar-Skardu, Gilgit-Baltistan

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PK452便、スカルドゥ→イスラマバード!!

既にPK451便(イスラマバード→スカルドゥ)のフライトの映像をアップしていますが、比較的天候のいい日に搭乗したPK452便、スカルドゥ→イスラマバードのフライトもアップしました。昼になるとナンガパルバットのピークに雲がかかりますね!

 

PK452 Skardu to Islamabad|絶景フライト(スカルドゥ – イスラマバード線)

 

Image & text :Mariko SAWADA

Travel date : Oct 2021  taking flight PIA 452 from Skardu to Islamabad

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カラーシャの谷・ランブールへ

久しぶりにカラーシャ族の暮らすランブール谷を訪問。あまりにも美しい少女たちとの出会いにドキドキした訪問でした。

 

夕暮れ前の時間の村。谷の斜面を利用したテラスのある住居は活気にあふれていました。

 

街角ではお皿を売りに来たパシュトゥーンの商人とカラーシャの少女が交渉中です。彼女はお金の代わりに、買いたい器にいっぱいのクルミを入れて渡しました。物々交換が行われているんですね!商人の後ろにある袋の中はクルミでいっぱいです。

 

さらに村の奥へ行ってみました。水路のごみが気になります。

 

テラスでミシンかけをする女性。足ふみミシンでした。カラーシャの谷の美しい光景のひとつです。

 

石けりをして遊ぶ少女たちに出会いました。日本の昔の子供の遊びと同じでびっくりです。

 

カメラを向けても変わらず遊び続ける少女たち。「外国人は自分たちの写真を撮って、写真集を出したりするのよ」と話す子も。妖精のように美しい少女たちとの時間を楽しみ、谷を後にしました。

 

アユンの村の奥にそびえる、夕陽を浴びたヒンドゥークシュ最高峰ティリチミール(7,708m)。アユンとカラーシャの谷を移動する途中に見えるティリチミールの景色は旅のボーナスです。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : Nov 2021, Rambur, Kalash Valley, Khyber-Pakhtunkhwa

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カラーシャの谷 11月のボンボレット村へ

11月上旬、カラーシャの谷・ボンボレット村を訪問しました。もう少し早く行くことができれば”とうもろこしの収穫”をするカラーシャ族の美しい光景を見ることができたのですが、代わりに冬支度をする村の様子を見ることができました。

この季節になると観光客の姿もほとんどなく、村の様子も落ち着いていました。

 

アユンの町を通り抜け、カラーシャの谷へと向かいます。その途中に見られるのがこの景色。アユンの丘の向こうにそびえる、ヒンドゥークシュ最高峰ティリチミール(7,708m)の雄姿です。朝の光を受け、巨大な山塊が輝いていました。

 

つり橋を渡ると、ボンボレット谷とランブール谷の分岐点につきます。ここから西側のボンボレット谷へ。

 

カラーシャ族の家屋が見えてきました。山の斜面に建てられた木造の家でテラス、屋根が効率よく利用されています。

 

民家の庭で羊を可愛がるカラーシャの少女を見つけました。その美しい光景にうっとりします。

 

木をくり抜いた階段を上がり、シャーマンの女性の家へ行ってみました。

 

シャーマンの女性の家のテラスです。話によると、彼女は未来を予知したり、失くしたものを探す力があったため、みんなの希望を受けシャーマンになったとのことでした。

 

シャーマンのお宅。灯は入り口だけで、伝統的なカラーシャ族のシンプルな暮らしでした。さらに村を散策。

 

村の葬儀場にある木像。

 

カラーシャの手作りワイン。

 

屋根の上で脱穀作業をする女性。収穫後ならではの景色。

 

うれしかったのは、以前よく訪問していたアニッシュ村の学校の先生のお宅のお嬢さんが、お母さんになっていたことです。

2年ぶりに訪れたボンボレット村。ムスリム人口が増え、カラーシャの少女たちも以前に比べヴェールを被る姿が増えています。民族衣装の刺繍の色見にも流行があり、だいぶ派手になっていました。

 

近代化、より楽な暮らしへの変化は求められるものです。しかし、急激に古来より培われてきた伝統が失われるのを見るのは残念でありません。パキスタン・イスラム共和国で生きる、貴重な信仰を持つ民族カラーシャの文化と伝統の存続を強く祈ります。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : Nov 2021, Bumburet, Kalash Valley, Khyber-Pakhtunkhwa

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フンザでホームステイ!民家で楽しむ郷土料理

フンザで滞在した民家でいただいた郷土料理の紹介です。ツアーでフンザを訪れると必ず出るのがドウド(ダウド)Dowdoというスープ 。うどんのような手作り麺が入り、少しカレーっぽい、でも柔らかな味のスープで外国人にも人気のあるスープです。最近ではナガール地区のチャプシュロ Chap Shoro という肉入りのパイがパキスタン人観光客の間で大変人気です。

フンザの料理というとそのヘルシーさ、辛くなくって食べやすいことも外国人にとっては魅力です。さらに、それを手造りのワインと一緒にただくのは格別です。

 

ソバのチャパティを作る Making Baruway Gilang (buckwheat Chapati)

フンザのガイド、アミン・ガジ・カリーム(Amin Ghazi Karim)さんの家で郷土料理を用意してもらいました。近代的なキッチンもありますが、ダイニングに竈は欠かせません。寒いフンザではこの竈が本当に重宝します。

 

アミンさんのお宅のキッチンから見るラカポシ(7,788m)。

 

バターチャパティ(ブルシャスキー語でマルタシェツェギヤリン Martasxe tse Giyaling)を作っています。小麦粉で作ったチャパティにバターをかけます。バターの代わりにクルミオイルやアプリコットオイルも使われます。

 

完成したマルタシェツェギヤリン Martasxe tse Giyaling。味は非常にあっさりしていますが、少々ヘビー。

 

こちらはチーズチャパティ(ブルシャスキー語でブルスシャピック Burus Sapik)。私の大好物で、フンザのチーズ、ミント、トマト、ネギ、玉ねぎ、果実オイルが小麦のチャパティで巻かれています。とてもヘルシーで、パキスタンに来て食事に困っているベジタリアンの方にもおすすめです。

食後には獲れたてのフンザのリンゴとお茶をいただきました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Baltit, Karimabad, Hunza, Gilgit-Baltistan

Special Thanks to all family of Amin Ghazi Karim

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秋の上部フンザ、夕方のモルホン村とガラパン村

10月の半ば、家畜たちが夏の長期の放牧を終え村に戻ってきます。その後は毎日、村のヤギ・羊たちが集められて放牧へ出かけます。上部フンザのガラパン村で、夕方のヤギ・羊の到着を待ちました。

 

この時期の上部フンザはポプラが最も美しい季節です。周囲を高峰に囲まれている谷に位置するため、陽に輝くポプラの黄葉が見られる時間は限られます。

 

山の斜面をヤギ・羊が放牧を終えて下ってきました!

 

↓↓ モルホン村とガラパン村で、一日の放牧を終えて家畜が村へ向かう様子の動画です。ポプラがきれいで、ドローン空撮も含めました!

 

Morkhon & Ghalapan in Autumn|秋の上部フンザの村にて

 

村人たちがヤギ・羊たちが下ってくるのを待ちます。

 

自分の家畜を素早く見つけます。中にはドライアプリコットを持ってきて、自分の羊に与えながら誘導している村人も。

 

自分の家畜がすぐわかるんですね!

 

群れから離すために抱っこされている羊。

 

それぞれの家畜小屋へと戻っていくヤギ・羊たち。15分ほどの出来事でしたが、北部パキスタンの素敵な村の時間でした。

 

Image : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Ghalapan village, Upper Hunza, Gilgit-Baltistan

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パキスタン航空 PK451便から見たナンガパルバット!

パキスタン航空のイスラマバードからスカルドゥへのフライトは、天気が良いと世界第9位峰ナンガパルバット(8,126m)が望めることで知られています。

 

10月のある晴れた日、PK451便から見たナンガパルバット「動画」です。iphoneで撮りました。何度も乗っている路線ですが、この日は本当にナンガパルバットが近かったのです!!

 

Nanga Parbat from PK451|ナンガパルバット(空撮)

 

下記の動画は同じフライトに同乗していたインダス・キャラバンのアミンさんがGo pro 10で撮影したもので、ナンガパルバット手前からスカルドゥ到着までをまとめたものです。

 

 

スカルドゥは今、パキスタン国内客の間でもとってもホットなデスティネーションで、夏のシーズン中はカラチやラホールからもフライトが飛び、週末には1日3機が到着します。運航率も、以前と比べれば良くなってきました。

 

機内から撮影したナンガパルバットのピーク。頂上部は雲がついていることが多いのですが、この日は本当に快晴でした。

 

スカルドゥへ近づくと雪をかぶった山、渓谷が現れます。

 

インダス川の流れが創り出したスカルドゥ渓谷です。スカルドゥ空港はこの河原にあります。

 

スカルドゥ空港に着陸。「国際空港」を目指し拡張工事と整備が進められています。実際にインドとの国境に位置し、軍も空港を併用するので滑走路が必要なのだそうです。

 

パキスタン航空は2021年11月30日をもって、日本の事務所を閉めました。30年近く日本とパキスタンを繫いだ航空会社がなくなることは、本当にさみしい限りです。

Pakistan International Airlines 、東京へのフライトを支えてくださった皆様、ありがとうございました。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Visit :Oct 2021, PK451  Islamabad – Skardu flight, Skardu, Gilgit-Baltistan

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カラーシャの谷、ボンボレットとランブール

10月に訪れたカラーシャの谷の様子をまとめたビデオです。以前訪れたボンボレット村はずいぶんパキスタン国内旅行客で賑わっていましたが、10月の半ばともなると訪問者も少なく、静かな村を訪問することができました。

 

KALASH VALLEY Bumburet & Rambur|カラーシャの谷(ボンボレット&ランブール)

 

Image : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Bomboret & Rambur, Kalash valley, Khyber Pakhtunkhwa

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冬眠前のヒマラヤヒグマ、10月のデオサイ高原

10月半ばのデオサイ高原のヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bearです。10月になるとデオサイ高原には雪が降ります。一度の降雪で野生動物が冬支度に入ります。例えばオナガマーモット Long-tailed Marmotは、驚くことに一斉に冬眠を開始。昨日まで日向ぼっこしていたのに今日は一匹も見かけない、という状況でした。

 

冬景色のデオサイ高原、バラパニ付近の景色です。国立公園のスタッフによるとヒマラヤヒグマは9月になると脂肪たっぷりのオナガマーモットを捕食し、冬眠に向けて脂肪を蓄えていきます。そのマーモットも冬眠すると、ヒマラヤヒグマも標高4,200mの高地から少し標高を下げた谷へと移動していくそうです。

 

デオサイ国立公園内の道路近くでヒマラヤヒグマを発見! ↓↓↓ ヒマラヤヒグマ動画です!

 

Himalayan Brown Bear in Autumn|デオサイ高原のヒマラヤヒグマ

 

冬眠前のヒマラヤヒグマは大きく、丸々しています。見ているだけで幸せな気分になります。

 

草地に座り込んでしまいました。

 

周囲の山はもう雪に覆われています。国立公園のスタッフによると、もう、本当にこの場所でヒマラヤヒグマが見れるのは最後だと。

国立公園のスタッフも2回目の雪の前に片づけをしてスカルドゥへと引き上げました。羊飼いも下山し、いよいよデオサイ高原の冬が始まります。

 

オナガマーモット Long-tailed Marmotは冬眠しましたが、アカギツネ Red Foxは厳しい冬を生き抜きます。人の往来がなくなった道沿いで何度もアカギツネの姿を見かけました。

 

デオサイ国立公園を訪れるパキスタン人国内客が増え、キャンプ場のごみの処理が問題となっています。2018年、ヒグマの糞の80%がプラチックだったという衝撃的な報告がなされました。その後、国立公園のスタッフが毎週一度の清掃活動を行うようになったと言います。また国立公園内のキャンプ場のゴミ捨て場にヒグマが現れることが知られており、対策が求められます。

この看板のヒマラヤヒグマは夏の写真です。夏でもしっかりモフモフですね。

 

Image  & Text : Mariko SAWADA

Observation : Oct 2021, Deosai National Park, Gilgit-Baltistan

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