霧の中から現れるサルフランガ寒冷砂漠 – スカルドゥ

雨と雪が降った翌朝のスカルドゥ。インダス川沿いの渓谷が霧に覆われました。

スカルドゥのインダス川沿いにあるサルフランガ寒冷地砂漠 Sarfranga Cold Desertです。標高2,500m付近の高山に囲まれた乾燥した荒地が寒冷地砂漠と呼ばれ、インダス河畔の砂が美しい砂丘を創り出しています。

砂丘というとサハラ砂漠やナミブ砂漠のような景色を思い出しますが、標高5,000m近い高峰群に囲まれた中にある砂丘の景色も神秘的です。

 

Sarfranga cold desert emerging from the sea of clouds Skardu|スカルドゥ サルフランガ寒冷砂漠

 

ドローン撮影による「霧のサルフランガ砂丘」の景色です。撮影のために立っている場所は霧の中。ドローンが霧を抜けたときに絶景が広がりました。

 

シガール渓谷への道から望む霧に覆われたサルフランガ砂丘。岩山には大きなパキスタンの国旗が描かれていました。

 

インド国境から流れてくるインダス川の谷が霧で覆われています。

 

霧の中から浮かび上がる砂丘の景色は本当に美しいものでした。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2021, Sarfranga Desert, Skardu, Gilgit-Baltistan

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(動画)パキスタン鉄道、ペシャワールからラワルピンディへ!

パキスタン鉄道のペシャワールからラワルピンディの風景をまとめた動画です。

 

以前に「インダス川越え」鉄橋のハイライトのみのブログをあげましたが、今回はペシャワールの町から道中のトンネル、風景を含めラワルピンディという都市に到着するまでをまとめた2分43秒の動画です。

パキスタンの鉄道は大英帝国の植民地インド帝国時代に植民地経営の一環として建設され、アフガニスタンとの国境トルハムからカラチまで7,791キロに及ぶ線路が敷かれました。独立後から今日まで、植民地時代の建築物・運行システムを保持しており、とてもレトロで古き良き時代の鉄道の旅を味わえる「パキスタン鉄道」です。

 

パキスタン鉄道・ペシャワールからラワルピンディ Railway journey, Peshawal to Rawal Pindi

 

Videography : Mariko SAWADA

Ride : Feb 2020, Pakistan railway between Peshawar(Khyber Pakhtunkhwa) to Rohri (Sindh)

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岩に描かれたユキヒョウ(インダス河畔、チラス)

パキスタン北部のインダス川(ギルギット川・フンザ川)流域、特にシャティアールからフンザにかけての河岸の岩場には多くの岩刻画が見られ、その数は5万点を越えると言います。

古いものは紀元前に遡り、狩猟の様子やアイベックスが描かれ、後にシルクロードを旅した商人や巡礼者、侵略者まで様々な人々によって「岩絵」は刻まれてきました。チラス周辺のインダス河畔はまさに「岩刻画ギャラリー」。一般のツアーでは移動途中に道沿いにある仏教徒が描いたものを見ますが、今回は「岩に描かれたユキヒョウ」を探してみました。

 

外国人ツーリストが良く使うホテル、チラスシャングリラホテルからほど遠くないカラコルムハイウェイ上から見ることができる「アイベックスを追うユキヒョウ」。

 

地元の仏教のイメージを嫌う人により岩刻画には、石灰のようなものが塗られていました。岩刻画を傷つけないように洗ってきれいにしました。

 

耳と体はオオカミっぽいフォルムですが、長くて太い尻尾はしっかりユキヒョウです。

 

カラコルムハイウェイ沿いの岩刻画は、地元の人たちによりペイントで消されたりしてかなりのダメージがありますが、橋を渡った反対側の河岸はこういった被害が少なく、比較的良い状態で岩刻画を探すことができました。

 

仏塔を描いた岩刻画。初期の岩刻画は固い石で刻まれましたが、仏教巡礼者の時代のものはノミを使って繊細な表現がなされています。「ガンダーラ」を目指した巡礼者たちはここでインダス川の水位が下がり渡渉できるのを待つ間、仏陀や仏塔のイメージを刻んだのでしょう。

 

仏教徒だけでなく、いろんな民族・宗教の人がこの地を越えていきました。これはアイベックスを仕留めた人物像、中央アジアから来た人でしょうか?

 

そしてこれは・・・ある資料には「神話の生き物」と説明がありましたが、角はマーコールですね!

 

無数の絵が刻まれた岩。

 

見えにくいですが、獲物を襲うユキヒョウ。

 

そしてこれは、さらにわかりにくいのですが、崖でアイベックスを襲うユキヒョウを描いたものです。「崖」を岩のキャンバスに描いている珍しいデザインです。そしてこの崖はなんと2匹の蛇なのです。古代のアーティストの観察力・発想に頭が下がります。

右がアイベックス、左がユキヒョウ。

 

今回は2時間歩いて3つのユキヒョウの岩刻画を見つけることができました。

残念なことに、このチラス周辺の岩刻画は、あと数年で完成するディアメールバシャダムにより水没してしまいます。一部の有名な岩刻画は移設されると聞いていますが、多くはこのまま永久に失われてしまうのです。

古代の人が描いた野生動物の姿とその時代を生きた証。何とか保存できないものでしょうか。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : April 2021, Chilas, Gilgit-Baltistan, Pakistan

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特集記事:パキスタンの野生動物

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カテゴリ:インダス河畔の岩刻画 > ■ギルギット・バルティスタン州 > カラコルム・ハイウェイ
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シャティアールの岩絵(カラコルム・ハイウェイ)

カラコルム・ハイウェイを北上、ギルギット・バルティスタン州に入り、未知の仏教遺跡があることで知られるタンギール谷とダリル谷の間にあるのが、シャティアールの岩絵 Shatial Rock Art Carving /Petroglyphです。

古来からこの付近は「古のシルクロード」のインダス川を渡るポイントであり、インダス川に流れ込む谷を結ぶジャンクションになっていました。

日本人には「仏教の岩絵」として知られるシャティアールですが、仏教徒が岩絵を刻む以前から、中央アジアの商人たち、巡礼者、旅人がここを通過し、名前や時を刻んでいきました。シャティアールの橋の付近にはそういった古代文字(ソグド文字、バクトリア文字など)も見つかるそうです。

 

インダス川の河原でヤギを放牧する人々。削られた岩と砂の河原。最近は少なくなりましたが、以前は砂金を取る人々の姿がありました。

 

インダス川にかかるタンギール谷 Tangir Valleyへの橋。かつての旅人は、冬になりインダス川の水量が減る時期に渡渉し、その河原に足跡を刻みました。仏教の時代には「ガンダーラ」を目指して僧侶・巡礼者が訪れ、この河原の大きな岩にストゥーパや仏の姿、ジャータカ物語を刻み、祭壇を創り出しました。

 

シャティアールの橋と岩絵。ストゥーパ、仏の姿が刻まれています。

 

仏教のモチーフと、右上にはアイベックスが刻まれています。アイベックスは標高3,000mを越える山岳地帯に生息していますが、ヒンドゥークシュ山脈を越えフンザ川、インダス川に沿って南下する途中に見たのでしょう。それぞれの岩絵の時代や書き手はわかりませんが、貴重な歴史と古代に生きた人々の証です。

 

そしてこのインダス川沿いの景色も変わろうとしています。

カラコルム・ハイウェイのベシャムからチラースの間には2つの大きなダムプロジェクトが急ピッチで進められています。ダスーダム水力発電所とディアメルバシャダム水力発電所です。

昔からあったプランですが、電力不足解消と化石燃料による発電所の廃止方向が決まりものすごい勢いで工事が進んでいます。

沈むのはカラコルム・ハイウェイや村だけでなく、インダスが育んできた悠久の歴史も人の暮らしもです。この川沿いの風景が失われていくことは残念でなりません。メインの岩絵はおそらく「移設」されるのでしょうが多くは水没します。

あと何年、この景色を見ることができるのでしょうか、これまで長距離で苦痛だったカラコルム・ハイウェイの旅も、この景色もカウントダウン。貴重な思い出になっていくのでしょう。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Visit : Dec 2020, the Karakorum Highway, Shatial,  Gilgit-Baltistan

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パキスタン航空、スカルドゥ離陸!ナンガ・パルバットの全貌

パキスタン航空でスカルドゥからイスラマバードへ向かった時の記録です。

ギルギット便は早朝のため、ナンガ・パルバットの背後に太陽が昇り真っ白になることがあるのですが、スカルドゥ便は少し遅いので太陽が高く上がり、山がきれいに見えることが多いかな、と思ってます。早朝に比べると雲が多くなりますが。

 

スカルドゥ空港を離陸すると、ポプラ並木の並ぶスカルドゥ郊外の村とインダス川、カトパナ砂漠が。

 

インダス川沿いの崖の上に築かれたスカルドゥ要塞 Skardu Fort、Kharpocho Fortとも呼ばれる16世紀に建てられた要塞です。

 

スカルドゥ渓谷からシガール渓谷にかけて見られる寒冷地砂漠の砂丘。標高2,500m付近に広がる世界でも稀な高所にある砂漠で、インドのラダックのヌブラ谷からスカルドゥにかけて砂丘が点在しますが、スカルドゥからシガールにかけての地域にある砂丘が大きく、きれいです。

 

世界第9位の高峰、ナンガ・パルバット。スカルドゥを出たとき、今日は雲の中で見えないかと思いましたが、南西面は晴れていました。

 

頂上付近は吹いています。

 

ナンガ・パルバットの主峰が標高8,126mで、インダス川の河岸が1,100mほど。高低差7,000mの地形をフライトから望みます。わずか23キロほどの間にこれだけの高低差がある場所は本当に稀です。

 

そしてナンガ・パルバット山塊の全貌です。北のチョングラ山群、ライコットピーク、主峰群。

 

ナラン渓谷の奥にある、サイフルムルク湖。以前は美しい場所でしたが、近年の国内客の増加でゴミだらけになった悲しい観光地のひとつです。

 

なんか、現実に戻ってきましたね、もうパンジャーブ平野に入りイスラマバードに到着です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

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ナンガ・パルバット大展望!PIAパキスタン航空★スカルドゥ・フライト


イスラマバードからスカルドゥへ向かうフライトからのナンガ・パルバット山塊全景

 

パキスタンの北部山岳フライトはキャンセルが多い。理由はもちろん山岳地帯の天候です。それでもここ数年、運航率はだいぶ良くなりました。特にスカルドゥ・フライトは陸路なら丸2日の長距離移動がわずか1時間の「絶景フライト」になるのです。

めでたくスカルドゥ便が運行したときの景色をご覧ください。スカルドゥ便の場合、通常ルートを運航する場合は(天候により異なります)、往路は右にナンガ・パルバット、左がスカルドゥ到着前に(運がよければチラっと)K2が見えます。K2は見えないことが多いし最後のちょっとだけなので、ナンガ・パルバット側をとったほうが、山を楽しむ時間は長くなります。

イスラマバードを離陸すると、パンジャブ平野を旋回しながら高度を上げていきます。そして間もなくヒマラヤ山脈西端部の山の景色へ。下を良く見ると、インダス川とそのそばを走るカラコルム・ハイウェイも見えてきます。

 

ナンガ・パルバットが大きな山の塊として登場です。8,126m、世界第9位の高峰ナンガ・パルバットです。

 

個人的に好きなのは、インダス川とナンガパルバットの両方見えることです。写真ではわかりにくいですが、下にインダス川とカラコルム・ハイウェイがあります。インダス川はインドのラダックから国境を越えパキスタンに入りスカルドゥを経てアラビア海まで注ぐ大河。

パキスタンの山岳地帯はインダス川を境に、川の南がヒマラヤ山脈でインダス川の北がカラコルム山脈です。太古のインド・プレートとユーラシア・プレートの衝突した地域でもあります。

 

そしてこの写真、下のインダス川の河原の標高は1,100~1,200m、上のナンガ・パルバット山頂部は8,126m。直線距離にして23Kmほどの間に7,000mもの高低差が写っているのです!

 

ナンガ・パルバットの景色が見えなくなると間もなくスカルドゥ渓谷に入ります。カラコルムの山々に囲まれ、開けたスカルドゥの谷。インダス川が削り作り出した壮大な景色です。

 

パキスタン航空はポプラ並木の並ぶオアシスのようなスカルドゥの町を旋回。サトパラ湖が見え、いよいよスカルドゥの空港へ着陸です。

 

無事にスカルドゥへ到着。

 

窓側が取れなかったら山は見えないの?・・・その通り。みんなで小さな窓を譲り合うしかありません。そしてフライトキャンセルの場合は、気持ちを切り替えてカラコルムハイウェイ、インダス川沿いの景色を存分に楽しみましょう!

 

Photo & text : Mariko SAWADA

※写真は実際のパキスタン航空スカルドゥ便・右側席からの撮影です。

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パキスタン鉄道でインダス川を渡る!

パキスタン鉄道・インダス川を渡る Pakitan Railway Crossing the Indus, Attock

 

パキスタンの鉄道はインドと比べると発達はしていませんが、逆に言うとイギリスが植民地時代に作った鉄道のシステム、駅の建物などがよく残されています。

 

特にアトック付近では、この鉄道がインダス川を渡るのです!

イギリス領インド帝国時代の鉄橋、駅だけでなく、車窓からはムガール帝国時代の要塞アトック城も望む、ヘリテージ・トリップです!

 

Video & text : Mariko SAWADA

(Video is from a trip in  Feb 2020)

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