ユキヒョウのローリー Lolly the Snow Leopard 2023

久しぶりに「ユキヒョウのローリー」を訪れました。最初に見たのは2015年、国境の町スストのKVOチェックポストの檻で、人に育てられて3年目を迎えていました。その後、パキスタン軍の施設のあるナルタル谷へ移動。

もう10歳を超えているのではないでしょうか。

 

藪の中から様子をうかがうローリーの姿。素敵です。が、どうも野生個体より<太り気味>です。

 

柵から離れて自然な写真が撮れるポジションに移動するのを待ちました。お気に入りの場所に座るローリー。訪れた日は、地元のカメラマンさんが来ていました。

 

ここがローリーのお気に入りの場所の一つ。

 

あ、動きそう!

 

移動する瞬間にはシャッター音が響きます。

 

ユキヒョウの長く、大きな尻尾。この尻尾は急斜面や崖での狩りの際にバランスを取るのに役立ちます。

 

ユキヒョウの足の裏、毛で覆われていて寒さを防ぎ、接地面積が大きく雪面でも歩きやすくなっています。

 

後ろ姿も素敵です、耳、うなじ。野生個体だとこういう風に細部を観察できません。この日のローリーは大変協力的で、滞在時間2時間30分ほどの間、いろんな「お気に入りの場所」をめぐり最後にはすぐそばに座ってくれました。

 

ものすごく近く(毛が触れるくらいの距離)にいるローリー。唸る音が聞こえます。

飼育個体ですが、ユキヒョウが大好きな人にとって、これだけの近さで、好きなだけ観察できる、おもしろい場所だと再認識しました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jan 2023, Naltar Valley, Gilgit-Baltistan

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カラバーグにパンジャーブウリアル Punjab urial を求めて

1月のパンジャーブ平野、ジャヴァの山にあるカラバーグ・プライベート・ゲームリザーブにパキスタン固有種のパンジャーブウリアル Punjab Urialを探しに行きました。

Kalabagh Private Game Reserveはハンティングのための野生動物保護区ですが、トロフィーハンティングのためには個体数を増やす必要があり、銃を持ったレンジャーが密猟を防いでいて保護区内は野生動物が結構いるのです。

 

ウリアル Urialは偶蹄目ウシ科ヒツジ属の哺乳類。雄の角は弧を描いて大きく巻き、首の下に長い毛の房がある野生のヒツジです。南アジアから中央アジアにかけての山岳地帯に生息。パキスタンのパンジャーブ地方に生息するウリアルはインドのラダックウリアル Ladakh Urialと同じ扱いをされていましたが、2016年に発刊された “BOVIDS of the World” (世界のウシ科動物)ではパンジャーブウリアル Punjab Urialとして独立種になりました。

 

車を降りて、パンジャーブウリアルの群れの近くへ。風向きに気をつけてアプローチします。

 

あまり近寄りすぎるとすぐに距離をあけられてします。2時間くらいの滞在で、大きな角を持つオスを含め30頭以上を見ることができました。

 

そしてお待ちかねのランチタイム。さすがハンティングロッジ。そのセッティングもサービスもとても心地よいものでした。

 

地元食材をふんだんに使ったランチ。そしてオレンジの季節!!

 

ハンティングロッジの内装。「トロフィー」が飾られていました。パンジャーブウリアルのハンティング・オークションでの価格は1頭 15,000~16,000 USドルと高価なもの。1年にパンジャーブ平野全体で15頭ほどがハンティングの対象となっています。

 

ロッジの周りには人になついてしまったパンジャーブウリアルの子供が何匹かいました。私たちとは距離を置いていましたが、ロッジの人には寄り添っていました。

 

ガイドのアブルとパンジャーブウリアルの子供。

Kalabagh Private Game Reserveで出会った生き物をご紹介します。

 

ソルトレンジ・チンカラ Salt Range Chinkara。以前はインド・チンカラの亜種とされていましたが、2016年発行の図鑑によると種として独立しました。パキスタンの塩の山脈~インドの首都デリー付近まで分布しています。

 

インドノウサギ Indian hare

 

オオバンケン Greater Coucal、 インド・パキスタンの平野部、農村の鳥。

 

シロエリハゲワシ Eurasian Griffonの若鳥。大人になると翼が白くなります。

 

シマシャコ Grey Francolin インド・パキスタンの平野部の鳥です。

 

すぐに藪に入ってしまいます、とてもかわいらしい鳥。

 

イノシシ Wild Boar

 

ムナグロシャコ Black Francolin。美しいオスです。

 

午前中2時間、昼食をはさんで午後2時間の観察をし、もうイスラマバードに戻る時間です。きっと朝と夕方にここにいれたら、もっと素敵なワイルドライフ遭遇があるはずです。

 

最後に、案内してくださったGame Reserveのレンジャーさんの雄姿。ハンティングのために保護するって、最初は驚きましたが、どうぞしっかり守ってください!

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jan 2023, Kalabagh Private Game Reserve, Punjab

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誰がアイベックスの死骸にやってきたのか?

冬の上部フンザの山で見つけたヒマラヤアイベックスの死骸。ユキヒョウに襲われたもので、すで数日が経過しているものでした。5日間のカメラトラップに映し出されたカラコルムの野生動物の姿をまとめました。

 

Who came on Carcass of Ibex?

 

現れた野生動物:ユキヒョウ、キバシガラス、ベニハシガラス(ビデオには映っていませんが)、アカギツネ、ワタリガラス、ヒゲワシ

 

狩りから数日(おそらく一週間くらい)経っていると聞いていたアイベックスの遺骸はまだ肉が残っていました。狩りの際に川に転落したものをユキヒョウが引き上げたもので、カチカチに凍ってしまったようです(気温はマイナス20度)。映像の中でもユキヒョウは確認してまわっており、食べてはいません。狩りをした個体と異なる個体かもしれません。

 

カメラトラップとしてはうれしい、しっぽまで全身が入った写真。時間は18時08分で暗くなってからすぐに現れました。

 

夜も日中もアカギツネがやってきて食べていました。毛並みの感じから2個体は来ていたようです。

 

 

うれしかったのはヒゲワシが写っていたこと。ワタリガラスと一緒にアイベックスに乗っていて、すぐに飛び立ちました。

一頭のアイベックスが、いろんな動物の糧となっていく、自然の営みに感動です。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Ovservation : Jan 2023, Gojar, Gilgit-Baltistan

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夏のデオサイ高原、キャンプで出会うワイルドライフ

夏のデオサイ高原、キャンプ&ウォーキングで出会ったワイルドライフと景色。2022年の夏のデオサイ高原は例年になく乾燥していました。いつもは水があふれ高山植物の花が咲き乱れるデオサイは、乾燥し水がないため秋と同じような色をしている植物がたくさん見られました。理由は冬の降雪の少なさです。このことは、別の記事にも書きますが、ヒマラヤヒグマの生態に大きな影響を与えました。

 

これまでのデオサイ高原に関する記事

 

晴れた日のデオサイ高原は本当に美しく、透き通った水の流れる川、湿原、山が迎えてくれます。

 

オナガマーモット Long-tailed Marmot

オナガマーモット Long-tailed Marmot(またはGolden Marmot)です。クンジュラブ峠付近で見られるのと同じ種ですが、その毛皮の色はだいぶ落ち着いた色です(クンジュラブ峠のものはまさにGolden Marmotという色)。

 

キガシラセキレイ Citrine Wagtail

キガシラセキレイ Citrine Wagtailの雄。繁殖期で美しい。川沿いの藪で繁殖しており、朝・夕に雛に虫を運ぶ姿が観察されます。

 

ハマヒバリ Horned Lark

こちらはハマヒバリ Horned Larkの雄。こちらも雛に餌を運ぶのに大忙しでした。滞在していた7月半ばはちょうど雛の巣立ちの季節のようで、まだあまり飛べない雛が車道付近にいるのをドキドキして見ていました。

 

ムネアカイワヒバリ Robin Accentor
ムネアカイワヒバリ Robin Accentor

ムネアカイワヒバリ Robin Accentor です。キャンプ地の周りにはいませんでしたが、シャトゥン地区の家畜の放牧エリアで見かけました。パキスタンではデオサイ高原から北にかけての限られた地域でのみ見られる鳥です。

 

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bearを求めて毎日歩きました。今夏の例外的な乾燥のため、いつもいるはずの場所にヒグマがいませんでした。夕方まで探しても見られない日がありました。

 

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear

歩いて歩いて、ようやくであったヒマラヤヒグマ、大きな子供です。そばに母グマがいたのか、独り立ちした後なのか。

 

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear

草を食べまくっている大きなヒマラヤヒグマもいました。風向きに助けられ、近づいて観察することができました。

 

キャンプ地に戻ると、大きなマスが(注:ちゃんと国立公園の許可証をとってスタッフが捕まえたものです)。デオサイ高原には、もともといたマスとイギリス人が植民地時代に釣りのために放流した外来のマスがいます。このマスがどちらなのかはわからないのですが、もともといるマスはIndus Snow Troutと呼ばれる珍しい種だそうです。

 

マスを見たら、喉が渇きます。パキスタンのビール、マリービールで乾杯です(注:標高4,000mありますのでマネしないでください)。この缶はMurree BreweryのMILLENNIUMというビールで、個人的に一番おいしいと思っているビールです。イギリス植民地時代の遺産で一番感謝しているものです。

 

デオサイ高原の星空・・・明かりのないデオサイ高原の空の撮影はおすすめ。

 

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear

そしてキャンプ地に現れたヒマラヤヒグマ・・・キャンプ地のゴミを目当てにしている個体がおり、しょっちゅうやってくるそうです。カメラトラップにしっかり映っていました。

 

今年は乾燥していたため、ヒグマの観察には苦労し、高山植物の少ないシーズンとなってしまいましたが、この異常気象が生態を狂わさないことを祈るばかりです。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Observation : JUL 2022, Deosai National Park, Gilgit-Baltitstan

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夏のデオサイ高原にヒマラヤヒグマを求めて

2022年の夏のヒマラヤヒグマの観察は苦労しました。国立公園のスタッフと歩き、探し、「どうしていつもの場所にいないのか」と頭を抱えました。

最初に思いついた原因は「観光客の増加」。しかしそれは今年だけのことではありません。次が、遊牧で暮らす人々がデオサイ高原のヒグマエリアに家畜を持ち込んだこと。これはさすがに影響があるはずです。しかし、ヒグマのコアゾーンにもいない・・・大きな理由はやはり、積雪の少なさによる「乾燥」に起因すると考えられます。ヒグマの好物の草が、いつもの場所に育たず、餌をもとめて移動してしまった・・・というのが国立公園スタッフの意見でした。

残念ながら、ヒマラヤヒグマはその生態についてほとんど研究されていません。正直なところ、発表されている個体数も正確なものではないでしょう。

 

一番楽して見れる可能性がある場所が、バラパニの国立公園詰め所の奥にある「ウォッチング・ポイント」。運がいいと近くの丘を歩くヒグマの親子の姿を見ることができますが、距離は遠く、双眼鏡かスコープがあったほうがいい場所です。

 

今回の滞在中、ヒマラヤヒグマを求めて4か所のヒグマエリアを歩きました。途中、デオサイ高原のあちこちから見える世界第9位の高峰、ナンガパルバット Nanga Parbat (8,216m)の南東からの山容です。

 

ヒグマがねぐらに使っていたくぼみです。大きなくぼみと小さなくぼみ。親子ヒグマのもののようです。

 

糞も大きな糞(母グマ)と小さい糞(子熊)が大量にありました。ただ、国立公園スタッフによると、一番新しいものが3~4日くらい前でその後の新しいものはないと。この親子ヒグマもこの場所を去ってしまったようです。

 

コアゾーンと呼ばれるエリアで、スキャン。ようやくヒマラヤヒグマを見つけました。

 

とっても若いヒマラヤヒグマです!

 

私たちのにおいがしたのでしょう、立ち上がって、私たちを探し始めました。

 

もう、私たちの存在に気が付いてしまいました。この後は、遠ざかる一方です。

 

草原を走って見えなくなってしまいました。まだかなり若い個体なので近くに母グマがいたのか、それとも別れたばかりなのか。無事に育ってくれることを祈ります。

 

別の大きなヒマラヤヒグマがいました、夢中で食べています。

 

食べるのに夢中でなかなか顔を上げてくれません。食べている間に少しづつ距離を詰めていきました。風向きは反対、チャンスです。

 

ヒマラヤヒグマ撮影中。

 

こちらのことは気づくことなく草を食むヒマラヤヒグマ。高山植物の花に囲まれ、キガシラセキレイがヒグマの周りで虫を捕食する、自然な光景を見ることができました。

 

これまでも何度かヒマラヤヒグマの観察チャレンジしてきましたが、今回が一番歩き、探すのに苦労し、そして異常気象がデオサイ高原の乾燥とヒマラヤヒグマに与える影響が恐ろしくなりました。

 

いつもはみずみずしい緑と花で覆われたデオサイ高原が、この夏は乾いた大地が露出し、そこを無数の観光客の車が砂埃をあげながら走る光景は、デオサイがいつか砂漠になってしまうのではないかと心配させられる光景でした。

 

Image & Text : Mariko SAWADA

Observation : JUL 2022, Deosai National park, Gilgit-Baltistan

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ユキヒョウ、狩りの後

ユキヒョウの鳴き声を聞きその姿を探していたガイドが戻ってきて、「おめでとう」と。彼が双眼鏡を向けた方向に見たものは、仕留めたばかりのアイベックスと片目を傷めたユキヒョウの姿。息を飲む瞬間でした。

 

youtubeの動画「ユキヒョウ Injured Snow leopard, after the hunt」

「ユキヒョウ」に関するその他の記事

特集記事:パキスタンの野生動物

 

アイベックスの頭が割れている様子や切り立った崖の下にいたことから、かなりの高さからアイベックスとユキヒョウが落ちたことが想像されます。そこからこの岩のくぼみまでアイベックスを運んできたユキヒョウ。引きずった跡が残っていました。

 

片目が腫れていて、動きが非常に不自由な様子でした。ユキヒョウもこの狩りで大きなけがを負ったようです。ガイドが、このユキヒョウは死んでしまうのではないか、と心配し始めました。骨が折れている可能性があり、もう次の狩りができないのでは、と。

厳しい肉食獣の野生の現場を目の当たりにした瞬間でした。

 

それでも寝ている姿は猫らしい表情を見せてくれたりもしました。

 

狩りで疲れている+お腹いっぱい=爆睡です。

 

私たちのことはお構いなく、寝ています。

 

スコープでも観察。この春にHobby’s Worldさんで購入したばかりのKowa(TSN-663)のスコープにiphoneをつけて撮影しました。

 

肉球が・・・。

 

大きな猫です。

 

ドキッとする、ユキヒョウの灰色グレーの目。

この後、ユキヒョウは一度起き上がると穴の奥のほうへと行ってしまいました。歩くこともままならない傷ついたユキヒョウの姿に動揺しました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation :Apr 2022, KVO area, Gilgit-Baltistan, Pakistan

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ヒマラヤアイベックス Himalayan Ibex fighting for the dominance

クンジュラブ峠近くで見た、ヒマラヤアイベックスの角合わせの動画です。ヒマラヤアイベックスが優位を競って争う様子は繁殖期の12~1月をピークに行われますが、春のある雪の日、大きな舞台のような岩の上で角合わせをするヒマラヤアイベックスのグループを見ました。

クンジュラブ峠近くで見た、ヒマラヤアイベックスの角合わせの動画です。アイベックスが優位を競って争う様子は繁殖期の12~1月をピークに行われますが、春のある雪の日、大きな舞台のような岩の上で角合わせをするアイベックスのグループを見ました。

 

Himalayn Ibex fighting for the dominance ヒマラヤアイベックス

 

2021年の12月~2022年の2月にかけて、クンジュラブ国立公園では違法なハンティングが行われ多数のアイベックスが殺されました。これまではクンジュラブ国立公園とKVO(Khunjerab Villagers Organization)が管理し、KVOエリア内のトロフィーハンティング以外の狩猟は厳しく取り締まられていましたが、ここにきて一部の心無い人々の不正により、ようやく回復してきたアイベックスの数が減り、それがユキヒョウへも影響し家畜の被害例が増えた冬となってしまいました。

 

すでにこの事件は担当者の処分が行われ、解決したことになっていますが、失われた個体数は戻りません。次の冬シーズンも心配されます。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Observation : Apr 2022, Khunjerab National Park

 

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カラコルムの自然を守る – クンジェラブ峠清掃活動を実施

この4月のパキスタンのユキヒョウツアーはサイティングにも恵まれ素敵な旅となりましたが、訪れたクンジュラブ峠付近はごみが散乱しマーモットがごみを巣穴に運ぶ姿もみかけました。ツアーご参加のみなさまのご支援を受け、アブル・ハーン氏とモルホン村のボーイスカウトが5月4日にクンジュラブ峠付近の清掃活動を行いました。行政へお願いしても迅速な対応は期待できず、パキスタン国内観光客のごみに対する意識改革にも時間を要します。今シーズンはあと2回の清掃活動を行う予定にしています。

 

ごみを巣穴へ運ぶマーモット

 

冬眠明けのお腹を空かせたマーモットがごみを食べる姿はつらいものでした。

 

モルホン村のコミュニティホールで清掃活動についての説明をするアブル氏。

 

中国との国境付近は観光客の最終目的地で一番ごみが多い場所です。標高4,600mを越える高所での作業は地元の人々の協力が強力が必要です。

 

カラコルムハイウェイ添いの溝を清掃。お菓子のパッケージ、ペットボトル、オムツ、マスクなどが落ちていました。どうして車窓からごみを投げ捨てることができるのでしょうか。

 

ごみ拾いに参加した子供。

 

集めたごみは、峠で焼却処分しました。

今年はシーズンの前と後の2回の清掃を行いたいと思っています。今なら美しい自然を取り戻すことができます。「世界の尾根」と称されるカラコルム山脈、パミール高原の自然と野生動物の環境を守るため、微力ですができるとことからやっていきたいと思います。

 

<ご支援のお願い>

西遊旅行の取り組み ”持続可能なツーリズムを目指して” カラコルムの自然を守る クンジェラブ国立公園 クリーンナップ募金のご案内

Image & text : Mariko SAWADA , dated on 10May

 

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冬眠前のヒマラヤヒグマ、10月のデオサイ高原

10月半ばのデオサイ高原のヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bearです。10月になるとデオサイ高原には雪が降ります。一度の降雪で野生動物が冬支度に入ります。例えばオナガマーモット Long-tailed Marmotは、驚くことに一斉に冬眠を開始。昨日まで日向ぼっこしていたのに今日は一匹も見かけない、という状況でした。

 

冬景色のデオサイ高原、バラパニ付近の景色です。国立公園のスタッフによるとヒマラヤヒグマは9月になると脂肪たっぷりのオナガマーモットを捕食し、冬眠に向けて脂肪を蓄えていきます。そのマーモットも冬眠すると、ヒマラヤヒグマも標高4,200mの高地から少し標高を下げた谷へと移動していくそうです。

 

デオサイ国立公園内の道路近くでヒマラヤヒグマを発見! ↓↓↓ ヒマラヤヒグマ動画です!

 

Himalayan Brown Bear in Autumn|デオサイ高原のヒマラヤヒグマ

 

冬眠前のヒマラヤヒグマは大きく、丸々しています。見ているだけで幸せな気分になります。

 

草地に座り込んでしまいました。

 

周囲の山はもう雪に覆われています。国立公園のスタッフによると、もう、本当にこの場所でヒマラヤヒグマが見れるのは最後だと。

国立公園のスタッフも2回目の雪の前に片づけをしてスカルドゥへと引き上げました。羊飼いも下山し、いよいよデオサイ高原の冬が始まります。

 

オナガマーモット Long-tailed Marmotは冬眠しましたが、アカギツネ Red Foxは厳しい冬を生き抜きます。人の往来がなくなった道沿いで何度もアカギツネの姿を見かけました。

 

デオサイ国立公園を訪れるパキスタン人国内客が増え、キャンプ場のごみの処理が問題となっています。2018年、ヒグマの糞の80%がプラチックだったという衝撃的な報告がなされました。その後、国立公園のスタッフが毎週一度の清掃活動を行うようになったと言います。また国立公園内のキャンプ場のゴミ捨て場にヒグマが現れることが知られており、対策が求められます。

この看板のヒマラヤヒグマは夏の写真です。夏でもしっかりモフモフですね。

 

Image  & Text : Mariko SAWADA

Observation : Oct 2021, Deosai National Park, Gilgit-Baltistan

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(Tour Vlog) ユキヒョウ・エクスペディション Snow Leopard Spring Expedition 2021

 

Tour Vlog SNOW LEOPARD EXPEDITION SPRING2021

 

パキスタンのユキヒョウに通って何回目でしょう、これまでの苦労が報われた、感謝の気持ちでいっぱいの出会いでした。

 

Videography : Mariko SAWADA
Observation : April 2021, Khunjerab National Park, Gilgit-Baltistan
Special Thanks : Hussain Ali Khan, Khunjerab National Park

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