冬眠明け!春を迎えたオナガマーモット(クンジュラブ国立公園)

4月半ば、クンジュラブ峠付近の4,000mを越える高地の斜面には日光を浴びるオナガマーモット Long-tailed Marmot の姿が。滞在中、ちょうど冬眠明けの時期に当たったようで日に日にその数が増えていきました。

 

巣穴での可愛らしいオナガマーモットの様子です。

 

Long tailed Marmots in spring

 

Videography : Mariko SAWADA

Observation : April 2021, Khunjerab National park, Gilgit-Baltitstan

西遊旅行のパキスタンツアー一覧

特集記事:パキスタンの野生動物

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ユキヒョウ遭遇!カラコルム・ハイウェイ

ユキヒョウを求めてやってきたパキスタン北部。アイベックスやハゲワシの観察をしながらカラコルム・ハイウェイを移動していました。

クンジュラブ国立公園内では道路上にも、河原の雪原にもたくさんのパグマークが。カラコルム・ハイウェイ上で、親子のユキヒョウが寝ていた跡や子供がかじって遊んでボロボロになったペットボトルも見つけました。人が通らない夜間や早朝のカラコルム・ハイウェイにユキヒョウがやってくるようです。

 

ユキヒョウの足跡だけがある吊り橋です!ユキヒョウは川幅が狭い場所や凍った場所を使って川を渡りますが、橋があるなら当然利用します。

 

昼頃、カラコルム・ハイウェイを走行していると、ガイドが「レオパード(Leopard)!」と叫び、車を止めて外へ。「ビスミッラー、ビスミッラー(Bismillah、Bismillah:神の御名において)」と見つめるその先にはユキヒョウの姿が。

 

道路のすぐそばの岩の上に座っていましたが、我々を見て歩き始めました。

ガイドが「シャウバシ、シャウバシ(Very goodとかWell doneという意味のワヒ語)」と喜んでいます。ユキヒョウガイドのプレッシャーが解けた瞬間です。

 

それにしても歩くのが早く、移動するユキヒョウに追いつくのが大変です。標高3,300mほどですが、興奮もあり息切れ。カメラを持つ手も震えます。

 

雪の上を歩くユキヒョウ。ユキヒョウの観察は、意外と岩が背景であることが多いので、雪の上のユキヒョウを観察できるのはうれしいものです。

 

どんどん登って遠くなっていきます。

 

さらに移動を続けます。草と重なると見失ってしまいそうになります。

 

数秒、こちらに顔を見せてくれました。これが最後の姿。岩場を歩き始め、姿が見えなくなりました。

 

最後の最後まで、ユキヒョウの姿を追った私たち。

 

スストに戻ったのは午後2時30分。遅いランチです。この日はスタッフたちの祝杯で(お酒はありません!)、ヤク肉メニューのオンパレード。ヤクのマントゥ(スストと接する新疆ウイグル自治区、中央アジアの料理)にヤクのニハリ(インド亜大陸の料理で牛のスネ肉と骨髄と煮込んだ料理)など、ヤク肉のフュージョン料理をみんなで楽しみました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020, Khunjerab National park, KVO area, Gojar, Gilgit-Baltistan

Special Thanks :  TOMO Akiyama and  Hussain Ali, Abul Khan

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(動画)カラコルム・ハイウェイに現れたアイベックス!

12月半ばを過ぎると、クンジュラブ国立公園やその付近の山からアイベックスが村の近くまで降りてくることがあります。山に雪が降り、雌の群れが標高の低い場所へ移動するのと同時にアイベックスは繁殖の季節を迎え、オスがメスのいる群れに近づいてきます。

カラコルム・ハイウェイを突然横断した大きな角のアイベックス。メスを求めて我を忘れているのか、私たちのすぐそばを通り抜けて行きました。

 

Himalayan Ibex on the Karakoram Highway

 

 

Text :Mariko SAWADA     Video : Yoko KADONAGA

Observation : Dec 2020, on the Karakoram Highway, Khunjerab National Park, Gilgit-Baltistan

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ユキヒョウ!カラコルムハイウェイより Snow Leopard on KKH

12月下旬、ユキヒョウを求めてパキスタン最北部へ。中国との国境の町スストを越え、カラコルム・ハイウェイをベリーのチェックポストからコクサルにかけて移動し、アイベックス、ヒゲワシを観察。そして、ユキヒョウが!

 

Snow Leopard on KKH Pakistan

 

カラコルム・ハイウェイからは「偶然」でしかユキヒョウと出会えないと思っていたので、なんともラッキーなユキヒョウ遭遇でした。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020,  Wadkhun – Khunjerab National Park,  Gilgit -Baltistan

Special Thanks :  TOMO Akiyama and  Hussain Ali, Abul Khan

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ユキヒョウ、山へ帰る

2017年2月下旬、パキスタン北部の村ミズガルで家畜を襲ったユキヒョウが捕らえられました。家畜小屋に入り込みヤギ・ヒツジを殺した上、家畜小屋から出れなくなっていたところを捕獲したとのこと。

 

村人は、ユキヒョウを保護しなくてはならないことは理解するが、行政へ「殺された家畜の補償」をもとめた話し合いがもたれ、捕獲されてから3日目に山へ帰されることになりました。

このユキヒョウはミズガルの村近くで2頭の子どもを連れている姿が目撃されているメスのユキヒョウでした。ユキヒョウは捕獲されたミズガルではなく、クンジュラブ国立公園へ運んできて放すことになりました。

 

ユキヒョウがミズガルで捕獲された話はすぐにニュースになりましたが、ミズガルは中国との国境に近いため、外国人は許可証がないと行けないと言われあきらめていたら、偶然にもクジュラブ国立公園のデーにあるスタッフ小屋にいたところ、このユキヒョウが連れてこられました。

このユキヒョウを放す瞬間を見ようとテレビ局、政府関係者が集まり、車列を組んで移動です。デーから少しいった場所の山の斜面で放すことになりました。

 

檻が開けられても、ユキヒョウはすぐには出てきませんでした。出てこないので、その場にいたパキスタン人が「ローリー、ローリー」と呼びます。「ローリー」は2016年の秋までスストのチェックポストで飼われていたユキヒョウのこと。今はナルタルに行ってしまいましたが、クンジュラブ国立公園の人たちはユキヒョウを見ると「ローリー」と呼ばずにはいられないようです。

ユキヒョウが檻から顔を出して、最初にしたことは、雪を食べたこと。のどが渇ききっていたのでしょう。

 

ひとしきり雪を食べるとようやく前を見ました。

 

そしてあたりを見ます。

 

ゆっくりと檻から出てきました。この瞬間、関係者より拍手が起こりました。

 

自由になったミズガルのユキヒョウ

 

3日間の拘束で毛並みが乱れているし、家畜の血が体についたりして汚れていました。

 

立ち止まっては雪を食べます。

 

ひとしきり雪を食べると茂みの中へ入っていきました。まだこちらのほうを見ています。

 

しばらくすると、ふたたび山を登り始めました。そしてまた座りました。

 

開放されたものですが、野生のユキヒョウが歩いている姿を、私はパキスタンで初めて見ました。

その後、このユキヒョウはじっとしたままでした。私たちも、このユキヒョウが無事にミズガルの2頭の子どものもとに戻れることを願い、その場を後にしました。

翌日、スタッフが最後にユキヒョウがいた付近を見に行きましたがもうその姿はありませんでした。そして開放してから3日後、このユキヒョウが2頭の子どもと一緒にいるのがミズガルで目撃されたと、国立公園のスタッフからメッセージがありました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Feb 2017, Khunjerab National Park, Gilgit -Baltistan

Reference : Mr.Sultan Gohar -KNP(Khunjerab National Park), Mr.Falman Razah -KVO ( Khunjerab Villager Organization), Wildlife Department of Pakistan

※記事は2017年4月にupしたhttp://www.saiyu.co.jp/blog/wildlife/を書き直したものです。

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ユキヒョウのローリー -1

2015年、クンジュラブ国立公園入口にいたユキヒョウ「ローリー」の話です。(この記事のユキヒョウの写真はすべて飼育個体です。ローリーは2019年5月現在、ナルタル谷にて飼育されています。)

ユキヒョウは北部パキスタンの標高の高い山でアイベックスなどの野生動物を追って暮らし、冬場にはカラコルム・ハイウェイ付近まで降りて来るのが観察されます。

13年ほど前だったでしょうか、国立公園の事務所に「レオ」という子供のユキヒョウがいて中国との国境越えツアーの際に会えるのが楽しみだったのですが、アメリカの動物園へ行ってしまいました。

そして7年ほど前、再び子供のユキヒョウが凍った川で溺れているところを助けられました。6ヶ月くらいと推定されるメスのユキヒョウは、「ローリー」と名付けられススト付近のクンジュラブ国立公園とKVOのチェックポストのそばの檻で3年目を迎ええていました。

 

ローリーを助けたファルマン・ラザーさん、今でも小さい時のローリーをあやすように近づきます。ローリーも「ゴロゴロ」とはいきませんが「ガウガウ」と言いながらスリスリしています。

 

国立公園スタッフに甘えるローリー。毎日3キロの肉をもらいます。肉は、羊・ヤギやヤクなど。

 

ローリーはいつまでこの状態なのか、野生に戻ることは出来ないのか。

この時、このチェックポストにいたスタッフ達は「レオ」がアメリカから間もなく帰ってくるので、レオとローリーが暮らす「リハビリテーション施設」をナルタル谷に作り、そこで繁殖を試みる・・・と先のプランを考えていると話していました。が、ここはパキスタン、筋書き通りには行きません。「ローリー」はナルタル谷へ移動しましたが「レオ」は帰ってきませんでした。

 

最後に、小さいころの「レオ」の写真です。クンジェラーブ国立公園のスルタン・ゴハールさんと。(写真はクンジェラーブ国立公園提供)

 

野性の状態ではないことは残念ですが、それでも、大型ネコ科動物ファンにはたまりません。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Photo of Leo & Sultan Gohar : Credit to Gohar -KNP(Khunjerab National Park)
※レオの写真はクンジェラーブ国立公園提供のものです。

Observation :**Captive condition in cage** Oct 2015, Khunjerab National Park, Pakistan

Reference : Mr.Sultan Gohar -KNP, Mr.Falman Razah -KVO

※記事は2015年12月にupしたhttp://www.saiyu.co.jp/blog/wildlife/を書き直したものです。

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ヒマラヤアイベックス(クンジュラブ国立公園)

2018年の年末年始はクンジュラーブ国立公園で過ごしました。お世話になっている国立公園のスタッフの方の手配で国立公園内に滞在。寒さも厳しく苦労はいっぱいでしたが大自然の中で過ごした貴重なお正月でした。

 

カラコルムハイウェイから見たアイベックスの姿。

 

求愛の季節。オスがメスを追いかけていました。

 

移動するアイベックス、美しい光景です。

 

道路近くに現れた若いオス。パキスタン北部のアイベックスは英語ではHimalayan IbexとかSiberian Ibexと呼ばれる亜種(Capra sibirica)。この中でも生息地域によってさらに分類されているようです。

 

クンジュラブ国立公園、標高4,500m付近にいた若いアイベックスです。

 

Photo & Text: Mariko SAWADA

Obeservation : Khunjerab National Park

Special thanks : Mr.Sultan Gohar – Khunjerab National Park

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