早春のシガール渓谷

ノウルーズ(2023年は3月21日)の直後にシガール渓谷を訪れました。ノウルーズはイラン暦の新年ですが、北部パキスタンでも祝われます。ペルシャ語でノウ=新しい、ルーズ=日を意味し、春分の日にあたります。この日を境に畑仕事を始めたり、新しいことを始めたりします。

イスラマバードからスカルドゥへの国内線は冬の間を温かいイスラマバードで過ごしたお年寄りがたくさん乗っていました。厳しい冬を息子や孫のいるイスラマバードやカラチで過ごし、ノウルーズのころに村へ戻る・・・そんな村人で満席のフライトでした。

 

谷の入り口から望むシガール村

シガール渓谷は「カラコルム」へのゲートウェイと呼ばれ、この「シガール・ロード」が自動車道最終地点アスコーレへと続きます。アスコーレからトレッキング・登山が始まり、バルトロ氷河を歩きK2、ブロードピーク、ガッシャーブルム山群のベースキャンプへ向かいます。K2を目指すほとんどの人が通る道です。シガール川はバルトロ氷河とビアフォ氷河から出る、ブラルドゥ川 Braldu River が流れ混んでいます。

 

杏の花

訪れた時期は杏の花が満開に向かう時期でした。本当に「満開」と呼べるのは1~2日だけ。標高や日当たり、水の量で咲き方に違いがあり、いろんな場所で異なるステージの杏の花を見ることができました。

 

シガール村はシガール渓谷で一番大きな村です。セレナホテルチェーンの経営するシガール・フォート Shigar Fortは古い藩主の居城を改装した素敵なホテル。そしてホテルの周りを歩くと、村の子供の姿が。

 

シガール村にて
シガール村にて

シガール村も以前に比べると、素朴な村というイメージよりはより発展し、中心部は車が多くなりましたが、歩いて村をめぐると景色も、村人とも素敵な出会いがあります。

 

最近はシガール村のさらに奥、ハシュピの果樹園 Hashupi Fruit Garden まで足を延ばす人が増えました。シガール村からハシュピ村までの渓谷と村の景色は大変美しいものです。そしてまだまだ素朴です。

 

村の子供たちとの触れ合いの時間
杏の花を撮影

早朝はサルフランガ 寒冷地砂漠へ。

 

サルフランガ寒冷地砂漠はインダス川の河畔、シガール渓谷への入り口にあります。砂丘を雪山バックに望むことができる絶景ポイントです。

 

サルフランガ砂丘の上から見た、フサイナバード村
砂丘の上から望むカラコルムの雪山

そして朝の撮影の後はピクニックの朝食、チャイが最高!

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : March 2023, Shigar Valley, Skardu, Gilgit-Baltistan

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