美しき日本のたび案内【東北の山々編】

長細〜い東北には新緑や紅葉のブナ、そして高山植物が咲き乱れる名峰があります。東に太平洋、西に日本海が広がり、中央に奥羽山脈があり、日本海側は豪雪地帯として知られます。私にとっては東北といえばブナ。人が少ない名峰もたくさんでうれしくなります。春の可憐な高山植物から秋の紅葉まで存分に楽しめる東北。今回はそんな東北の自然をご紹介します。


まずは青森「八甲田山」最近は「樹氷」の季節に行くことが多いですが、ロープウェイを使い、稜線を歩き、池塘をめぐり初心者でも楽しめる山がです。大きな裾野の周りには酸ヶ湯温泉をはじめとする名湯がずらりと並んでいます。今年の冬、2月にも西遊旅行で訪ねることができ、見事な樹氷を堪能することができました。

ぜひ一度は見るべき日本の冬の絶景です。

また八甲田山のエリアには十和田湖奥入瀬渓谷蔦沼など豊かな自然が溢れる景勝地が多く存在します。

近年、人気の高い蔦沼の紅葉。ブナの原生林が真っ赤に染まります。

八甲田山とならんで津軽富士といわれる「岩木山」円錐形のこの山は展望が抜群で、しかも8合目まで車で上がることができる手軽な名山です。

端正な美しい津軽富士、岩木山

さらに日本海側には世界遺産の白神山地があります。核心部は入ることができませんが、周りにはブナの森、そして滝や池など見所がたくさんです。

岩手県には南部片富士といわれる岩手山があります。ここのコマクサやシラネアオイの群落は日本随一です!さらに稜線でもつながっている「八幡平」ここもドライブウェイで手軽に行けますが、最近は「ドラゴンアイ」といわれる残雪の状態がインスタ映えとして知られます。岩手山から八幡平につながる稜線は東北一と言われる紅葉のすばらしいトレイルがあります。さらに岩手山から南に向かうと、ここも花の百名山でもある「秋田駒ヶ岳」があります。麓には名湯中の名湯、人気の高い乳頭温泉がありますね。西遊のツアーでも訪れます。

盛岡の東側には花の名山、早池峰山ハヤチネウスユキソウをはじめとする、憧れの固有種がたくさんです。

憧れの名花、ハヤチネウスユキソウ。この花を見るために訪ねる人も多い。

一方の秋田側は豪雪地帯。ここも樹氷で知られる「森吉山」そして出羽富士といわれる、かっこいい「鳥海山」山麓にはブナの巨樹「あがりこ大王」と「獅子ヶ鼻湿原」のある中島台の森があります。そして出羽三山、修験の山として知られる月山があります。月山の山麓にも素晴らしい湿原、弥陀ヶ原湿原があります。一度は登りたい名峰です。

お気に入りの場所、奥には「あがりこ大王」が鎮座する中島台の森。奥には獅子ヶ鼻湿原も広がっています。

岩手県と宮城県の県境には「焼石岳」と「栗駒山」の二つ名山があり、栗駒山は東北の山の紅葉といえば、栗駒山といわれるほど、山全体の紅葉が見事です。

そして山形にはこれも樹氷で知られる「蔵王山」があり、日本海側には憧れの「大朝日連峰」と「飯豊連峰」が連なっています。飯豊連峰は日本百名山の中でもアルプスと並んで特に人気のある山です。蔵王は日帰りでロープウェイなどを使って手軽に歩ける山ですが、二つの連峰は健脚者にしか歩くことができないハードな山々です。特に飯豊連峰は避難小屋に泊まりながら大体3泊か4泊かけて縦走する日本でもハードなハードな山となります。その分、大きな山をいくつも超える縦走は目指す価値のある憧れの稜線です。

憧れの飯豊連峰縦走。健脚者だけが訪ねることができる、名峰中の名峰。
紅葉の大朝日連峰。この山も伸びやかで優しい稜線が連なります。

そして東北南部には「安達太良山」「磐梯山」そして「吾妻連峰」の山々がそびえています。個性ある3つの山は日帰りでそれぞれ楽しむことができる名山で、登山だけではなく、観光や温泉なども堪能できる山々です。

紅葉の吾妻連峰、一切経山。見事な紅葉が東北エリア一体で見られます。

ベストシーズン到来!西遊旅行の東北を訪ねる旅

7/6,7/13発 東北・花咲く田苗代湿原と新緑の白神山池

7/27,8/6,9/21,9/28 山と森の信仰の地 出羽三山・蔵王・山寺

7/8,8/24,9/17 道南と青森の大自然をめぐる旅

9/11,9/20発 牡鹿半島沖の島めぐり 猫の楽園島と金華山に登る旅

6/20,7/12発 東北のブナと巨樹の森と花の湿原歩き&酒田・村上まち歩き

8/17,10/7,10/12発 神秘の湖沼群と磐梯山(1,816m)・ 安達太良山(1,700m)登頂

■ツアーレポート 八甲田山樹氷と十和田湖 奥入瀬渓谷&下北半島北限の猿と寒立馬に会う

冬の青森、八甲田山と下北半島をめぐるツアーでした。このツアーは圧倒的な樹氷が広がる八甲田山を訪ね、なかなか行くことのない下北半島で北限の猿、そして寒立馬に会いに行くという内容。

冬の八甲田山樹氷はなかなか天気が安定せず、ロープウェイの欠航もあるので、3度訪ねることができるタイミングを行程に組み込んで臨みました。

二度目の訪問で見事な晴天とずらりと見渡す限り広がるモンスター。ラッキーなタイミングでした。これは一度は見たい日本の冬の絶景です。
それぞれ個性あるモンスターに対峙しての撮影です。

下北半島では世界的にも北限に住むニホンザルを訪ねます。保護された野猿公苑でもありますが、今回は野生の猿の群れも撮影することができました。そして寒立馬はモンゴル馬をルーツにした農耕馬で、性格も大人しく働き者。厳冬の下北半島にも耐えて立つ姿が健気です。

かわいい子猿。寒い冬を耐えながら暮らしています。
下北半島 尻屋崎で越冬する寒立馬。寒さに耐えながら辛抱強く暮らしています。

下北半島の絶景で知られる仏ヶ浦。冬に訪ねるにはたいへん厳しい場所ですが、雪が少なく天候にも恵まれて訪ねることができました。駐車場から海岸までの下り道(ということは帰りは登り。。)はなかなかのものでしたが、海岸に着いたときには歓声があがる景観でした。

奇岩のつづく仏ヶ浦。ここを自由に歩き回り、光を読んで考えながら撮影に臨みました。
風景写真は光を読むことがとても重要です。日が差した瞬間を逃さないようにトライ!

八甲田山麓には日本有数のブナの森が広がります。スノーシューで知られざる巨樹の乱立する森を歩いたり、樹氷のついた原生林を眺めたり、そして最終日には凍りかかった蔦沼をたずねました。ここではさまざまな自然の造形を探し出し、頭を使いながら撮影しました。

大雪にも負けずに撮影。スノーシューを履けば自由に雪の中を歩き回れます。
春を待つブナの森。広大に原生林が広がります。
さまざなま表情を見せるブナの森。白い森とも言われる母なる木です。
楽しい自分だけの被写体探し。カメラを持つと視点が広がり深く自然を見つめることができます。

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