■ツアー報告 京都トレイルと雨の森

4月から設定されていた「ぐるっと京都一周トレイル83km完全踏破」3本のツアー全て催行され、参加者の方も存分に達成感を味わい無事に完歩されました。3本目のツアーは5月20日出発のもので、想定外に早い梅雨入りで心配しましたが、前半の2日間だけ雨に会い、残りの5日間はまだまだ爽やかな風の吹く気持ちいいトレッキングを楽しむことができました。


山歩き、森歩きにとって「いい天気」とはどんな天気でしょうか。もちろん、晴天もいいですが、今回、雨の2日目、コース中最も長い一日が雨でした。そして最も印象に残る美しい一日でもありました。

ツアー一日目は伏見稲荷の奥の里を歩きます。多くの竹林が点在しています。雨の中、薄い靄がかかる竹林は幻想的で物語の世界のようでした。

コース中、前半の東山トレイルには多くのシダが生えています。雨で濡れたシダの新芽が美しく、輝いています。

歩きながらよく観察すると植物には水滴が溜まり、雨だからこそ見られる小さな美しい世界がありました。

そして見上げると照葉樹林のスダジイなどの巨樹が枝葉を広げています。鎮守の森とも言える原始的な森が広がっているのも京都トレイルの大きな魅力の一つです。

足元には可愛らしい花びらが無数に広がっていました。

何気ない剥き出しになった木の根も濡れて迫力がましています。


特に森では雨の日だからこそ見られる美しい世界が広がっています。ゆっくりと自らも雨に濡れながらこんな世界を参加者の皆様と共有できると嬉しいなと思います。

■ツアー報告 花花花!島の縦走路 佐渡島 ドンデン山から金北山とアオネバ渓谷

5月、GW後半から5月半ば、毎年訪ねている佐渡島。この日本一大きな島(沖縄本島を除く)の大佐渡山脈の最高峰金北山とドンデン山周辺にはとても多くの花々が咲き乱れます。日本の縦走路でも屈指の花の登山道です。今年も訪ねることができて幸せでした。


ここで象徴される花はオオミスミソウ(雪割草)、そしてカタクリとシラネアオイの大群落。そしてそれだけではなく多くの花々に出会うことができます。今回見られた花々です。たくさんありますが、漏れている花も多くあります。

オドリコソウ、キクザキイチゲ、ニョイスミレ、ニリンソウ、ヒトリシズカ、ミヤマカタバミ、サンカヨウ、ホウチャクソウ、クルマバソウ、シャガ、ズダヤクシュ、チゴユリ、ユキザサ、オオハナウド、オオバギボウシ、フキノトウ、エチゴキジムシロ、ミヤマキケマン、テンナンショウ、ヤマトグサ、コケイラン、ツクバネソウ、エゾエンゴサク、カタクリ、オオタチツボスミレ、タチツボスミレ、スミレサイシン、シラネアオイ、シロナバシラネアオイ、ニシキゴロモ、ミヤマオダマキ、オオミスミソウ(ユキワリソウ)、ショウジョウバカマ、オオイワカガミ、トビシマカンゾウ、ウスバサイシン、エンレイソウ、ザゼンソウ、ヤマトリカブト、オオカメノキ、アラゲヒョウタンボク、ヒメアオキ、オオヤマザクラ、タムシバ、イタヤカエデ、オニグルミ、タニウツギ、フジ、オオバクロモジ、レンゲツツジ、ハマナス、エゾユズリハ、ウラジロヨウラク、ハクサンシャクナゲなど

縦走路も海が見え、佐渡島全体を見渡すことができる爽快な登山道をアップダウンを繰り返し歩きます。

シラネアオイの群落。こんな株が次々に登山道脇に現れます。ロングコースの縦走路でも花々に励まされ、疲れも低減されます。

希少なシロバナのシラネアオイも!

カタクリも飽きるほど、ずーと登山道に咲いています。

淡いなんとも言えない色のショウジョウバカマ

多く見られるイワカガミですが、佐渡はオオイワカガミです。

美しい模様と色のニョイスミレ

美しいサンカヨウの花

ヒトリシズカもたくさんたくさん見られました

ニリンソウも群落がずーと続いています。

オオカメノキの花もよく見るととてもかわいい!

ミネザクラもまだまだ咲いていました。

雨上がりの水滴も印象的!

こんな世界があるからネイチャーフォトはたまりません!

バイケイソウの葉も美しいデザインです。

大野亀ではトビシマカンゾウも咲いていました。まだまだ数株でしたが、ここの全盛期のトビシマカンゾウはぜひ見てみたい!

美しいブナの森も広がります。春の花の時期はもちろんですが、紅葉の季節もとても美しいでしょう。

実は巨樹でも知られる佐渡の山中です。金剛杉をはじめ新潟大学の演習林などでは多くの知られざる杉の巨樹が点在しています。またツアーでも企画するかも!ぜひ巨樹めぐりで佐渡を訪ねてみたいですね。

■ツアー報告 残雪の北アルプス 涸沢と立山室堂を歩く

残雪の多く残る北アルプス人気の2大エリア。

上高地を起点とした、穂高連峰や槍ヶ岳エリア。そして立山黒部アルペンルートの室堂平を中心として剱立山連峰。その二つの雪が多く残るエリアを歩きました。山中ではアイゼンを装着し、安全に学習しながらそれぞれの景観を楽しみました。


■上高地から涸沢へ。涸沢からの穂高連峰(前穂高、奥穂高、北穂高)

涸沢ヒュッテで迎える朝。正面には朝日が当たる北穂高岳や涸沢小屋が見られます。様子は完全にまだまだ雪山です。雪崩の跡も見られます。紅葉時にはとくに混み合うことで有名な人気の涸沢ヒュッテですが、ほぼ貸切状態で贅沢な滞在を楽しみました。
ガスがかかり何も見えなかった初日から夜には星空が見え、朝から快晴!朝日が山々に当たるモルゲンロードを楽しみました。写真の山は奥穂高岳と前穂高岳につながる吊り尾根です。
朝日は屏風の耳と屏風の頭から出てきました。太陽が出ると急激に暖かくなります。
涸沢ヒュッテ山頂直下。紅葉の美しいこの周辺も、樹々は完全に雪の下で雪解けを待っています。ぜひ、夏山、紅葉、そしてこの雪に覆われた景観を見ていただきたいと思いました。

■立山黒部アルペンルートで室堂平へ。立山三山や大日岳の大パノラマ

舞台は変わり、富山県、立山連峰です。アルペンルートを利用し、誰でも簡単に訪ねることができる場所。ここでも晴天に恵まれて大パノラマを堪能。みくりが池温泉でゆっくりと過ごしました。
この日も大日連峰越しに日本海に沈む夕日を山小屋のテラスから堪能することができました。地獄谷からはモクモクと噴煙が上がっています。
最後は雪の大谷を散策、高々とした雪の壁を眺めながらのウォーキングでした。

ご参加いただいた、竹原様撮影、涸沢での星景です。見事に美しい星空でした。私も撮れば良かった。。。。寝過ごさず山小屋で星を見たい人。その方法は寝る前にトイレに行かないことです。そうするときっと夜中にトイレに行きたくなりますので、星空が見られますよ!!

■ツアー報告 九州の美景を巡る旅 棚田と海と渓谷と森と

九州を撮るツアーが終了しました。爽やかな緑と風の美しい季節でした。舞台は北部九州、そして宮崎の高千穂まで足を伸ばす5日間の旅でした。カメラを持つことで視点が広がり、より一層旅を楽しめる!ということをモットーに同じ感覚の旅のメンバーと楽しみました。さまざま想定外のこともありながら、食や文化も楽しむことができました。


「土谷の棚田」大きなテーマだった棚田の東シナ海に沈む夕日と撮影。違う棚田で二度のチャンスを狙いました。一日は見事な夕日と棚田に出会うことができました。


「浜ノ浦の棚田」では夕日は見れなかったものの、農家さんがトラクターで作業していて、いい季節の風情を見ることが出来ました。


二連泊宿泊した唐津、虹の松原のホテルからは海がすぐ裏手にあります。早朝のお散歩でご来光の海の撮影


そして想定外に全員で夢中になって観察、撮影したムツゴロウ。とても美しく愛らしい。時間を忘れ、楽しく撮影することができ大満足。またぜひここには訪ねたい!!(この写真は望遠レンズを持参していた参加者の方の撮影です


佐賀県の武雄にはいくつもの楠の巨樹があります。樹齢は推定3000年。まさに神の木


阿蘇の菊池渓谷や白川水源ではさまざまな水の流れや表情の撮影に挑みました。三脚を使い、一眼レフなどのカメラだからこそ切り取れる写真が楽しい。


世界一のカルデラの大地、阿蘇。外輪山に立ち、広大で雄大な景観を楽しみました。大観峰からの阿蘇五岳、涅槃像です。


広大な景色の中での放牧、阿蘇の赤牛。こんな景色でゆったりと育つと美味しい牛に育ちます。


草千里ではガスがかかってしまいましたが、こんな景色も雰囲気がありいいですね!


旅の最後は神々の地、神話の里、高千穂でした。深遠な独特な空気感のある土地でした。

春の九州の旅、添乗ガイドの上鶴の出身地でもあり、さまざま学生時代から旅してきた土地を改めて皆様と巡ることができたのはとても嬉しいことでした。まだまだ魅力あふれる九州です。またお越しください!