インドでフラワーウォッチングというと、高山植物をご紹介することが多いのですが、もっと気軽にお花を楽しめる場所があります。
しかも、季節限定のお花畑!
場所はマハーラーシュトラ州(州都はムンバイです)のカース高原。
カース高地はムンバイに近い、サタラの町近くにある高原です。2012年にユネスコの世界自然遺産になり注目を集めた場所で、生物多様性ホットスポットのひとつとされています。
地質的には南アメリカのギアナ高地に近い、古い地層が水によって削られたテーブルマウンテンです。テーブルの上はモンスーンの大量の雨に洗われ、栄養分が異常に少ない状態です。雨季には、水を通さない硬い岩盤の地層があり、小さな湿原が出現、乾季には非常に乾燥します。このため、木が生えることができずに草地となり、雨期~雨期明け(9月中~下旬)にお花畑となります。
標高は約1200m、1000ha/の広さ(東京ドーム約213個分)のですが、歩くことができるエリアは限られています。
多くの固有種があり固有種を含む850種もの植物が知られています。特異な科、属の植物は多くありませんが、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の植物や、日本には近縁種のないツユクサ科の植物、キク科キオン属が見られます。
■バルサミナ・ツリフネソウ(Inpatiens balsamina) ※ホウセンカ
■オポシティフォリア・ツリフネソウ(Inpatiens oppositifolia)
■ヒルスタ・シバネム(Smithia hirsuta)マメ科シバネム属
※通称ミッキーマウスソウ
■ツベロサ・アラゲツユクサ(Cyanotis tuberosa)ツユクサ科
■ボンベイエンシス・キオンSenecio bombyensis ※キオン属
■デカネンシス・ミズネコノオ(Pogostemon deccanensis)
■ショウガの花(Hitchenia-caulina)
■murdannia lanuginose murudanniaツユクサ科イボクサ属
※カース高原の固有種
■ゲセネリオイデス・ストライガ(Striga gesnerioides)ハマウツボ科の寄生植物
■プルプラセンス・ミミカキグサ(Utricularia purpurascens)
ムンバイからもバスで簡単にアクセスできる、季節限定のフラワーウォッチング。公園ではないエリアですが、拠点となる町・サタラ近くには「トーセガの滝」と呼ばれる滝があり、その周辺も同じような植生で、お花が咲いています。カース高原は観察をしていると、監視員の人が花を踏まないように、ピーピーと笛で注意してくるので、こちらの方が観察がゆっくり楽しめるかもしれません。
↓ ↓ デカネンシス・ミズネコノオの群生 ↓ ↓
あまりメジャーではありませんが、季節限定の美しいツリフネソウの群生を見に、是非訪れてみてください。
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