ホテル グレリア・コティ<バラナシ>紹介と路地裏散策

Namaste!!
バラナシの街の見どころ紹介が続きましたので、この流れでバラナシのお勧めホテルをご紹介します。

 

前回: バラナシ② ガンガーのガート群 / 仏教聖地サールナート

 

Guleria Kothi
グレリア・コティ

■Guleria Kothi Hotel

 

バラナシの旧市街にあるヘリテージタイプのホテルです。

皆様ご存知かとは存じますが、ガンジス川沿いには84ものガード(沐浴場)が存在しております。その中心的存在でいつも多くの人で賑わっているガートが、ダシャシュワメード・ガート(Dashashwamedh Ghat)。旧市街エリアで一番大きな交差点であるゴードリヤー(Godowlia)からガンジス川に向かって真っすぐ歩けば着くので、バラナシは初訪問という方にも行き着きやすく、散策の際の目印になるような場所です。そのダシャシュワメード・ガードより川沿いに徒歩15分程歩くと、ガネーシュマンディル・ガート(Ganesh Mandir Ghat)が出現しますが、その直ぐそばに建つヘリテージ風ホテルが今回紹介するグレリア・コティホテルです。
(他にもガンガー沿いに建つヘリテージホテルはございますが、このグレリア・コティは、最近リノベーションが完了しましたのでお部屋内はとても綺麗で近代的。また宿泊料金も他のヘリテージホテルに比べややリーズナブルと大変おすすめです)。

 

Guleria Kothi
夜はライトアップされます

このホテルは、もともと18世紀に地元の有力者の邸宅として建てられました。バラナシ旧市街には古めかしい建物が多いものの18世紀の建物はほとんど現存しておらず、大変貴重です。

外壁や柱にはウッタルプラデーシュ州チュナールから切り出した砂岩が使われていいます。このチュナールの砂岩は、赤みがった色をしておりきめが細かく、大変丈夫な石として、アショーカ王の石柱をはじめとするインドの古い文化遺産にも広く使われています。

 

Guleria Kothi
レセプション近く。中は広々、というわけではないですが選ばれた調度品がセンス良く配置されています
Guleria Kothi
お部屋の一例。グレリア・コティは全てのお部屋がダブルベッド仕様です

ホテルの内部は大変雰囲気が良く、内装や調度品も可愛くて素敵です。全室がガンガー・ビューというわけではないですが、ホテルの前庭のカフェ、屋上からはガンジス川がばっちりご覧いただけるばかりか、耳を澄ませば川が流れる音、波立った川の水が岸にやさしく打ち付ける音が聞こえてきます。

ガートの傍なのでホテルの前の通りなど、日中はそれなりに人通りはありますが、基本的にはとても静か。夜と朝は本当に、驚くほどの静寂です。

 

Guleria Kothi
ホテルの前庭のカフェ。川まではやや階段で高低差が設けられているものの、まさにガンジス川の傍! ここで飲むコーヒーは最高です。

ガード巡りのお散歩、旧市街巡り、また早朝のボート遊覧へのアクセスもこちらのホテルでしたらばっちり。時間いっぱいバラナシをお楽しみいただけます。

 

Varanasi
くつろぐ牛をよけながら散策

特に旧市街散策へはホテルの横の道を入っていけば、意図せずとも迷路のような裏路地の散策が楽しめます。バラナシの旧市街エリアは牛や猿、野犬がうろうろとしている他、狭い路地を無理やり走るオートリキシャ、走り回る地元の子供たち等、散策中は身の回り360度を確認しながら歩かないとなりませんが(特に所々に落ちている牛のフンには要注意です)、皆さまがイメージする「これぞインド!」という風景がここにあるのではないかと思います。

 

Varanasi
バラナシ旧市街を散策
Varanasi
歩き疲れたら路面にあるお茶屋さんにて休憩

グレリア・コティは全部で15室と限られており、シーズン中は大変混みあい満室ということも少なくありません。ご検討の際はお早めにご相談下さい。

 

インド支店・西遊インディアではバラナシツアーを取り扱っております。
バラナシ1泊2日

 

Text,Photo : Hashimoto

 

カテゴリ:■インド北部 , インドのホテル , バラナシ(ヴァーラーナシー)
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インドの宝となった「妻への愛」 タージ・マハル

インドを代表する世界遺産・タージマハル。誰もが一度は目にしたことがあると思います。ムガール帝国の5代皇帝シャー・ジャハーンが亡き妻を偲び1632年に着工し、1653年に完成させた巨大な霊廟です。

 

Taj Mahal
タージマハル

シャー・ジャハーンの寵愛を受けた妻ムムターズ・マハルは彼との間に14人もの子供をもうけ、最後の14人目の息子のお産中に36歳の若さで亡くなりました(ちなみに、ムムターズ・マハルの14人の子供のうち、成人したのは男子4人と女子2人のみでした)。
シャー・ジャハーンは彼女を戦にまで連れて行く愛しようで、一説では彼女の死を悼んで、一晩で黒々とした髪が真っ白になったと言われています。
ムムターズが亡くなった翌年にタージマハルの着工が始まり、ラジャスタン地方から約10,000頭もの象で運んだ白大理石、世界各地から運んだ数々の宝石。建設にかかった費用は明らかではありませんが、国の財政を傾けるほどだったと言われています。

 

Taj Mahal
タージマハル 中央

白大理石の壁面は赤サンゴやオニキス、ひすいなどを用いて装飾されています。下から見上げると太陽光を反射した宝石がきらきらと光り大変美しいです。

 

タージマハル完成からわずか4年後、シャー・ジャハーンは病床に臥します。その後、息子たちの間で皇位継承の争いが行われ、勝ち取ったのは第3皇子アウラングゼーブ。彼は成人した兄弟全てを殺害し、その座を奪取しました。
更には実父のシャー・ジャハーンを1658年、タージマハルからほど近くに建つアグラ城に幽閉。亡くなるまでの約8年間、シャー・ジャハーンは幽閉された部屋の窓から明けても暮れてもタージマハルを眺め、妻を偲ぶ余生を送ることになりました。

 

Taj Mahal
アグラ城から望むタージマハル

現在、世界遺産に指定されているアグラ城。シャー・ジャハーンが幽閉されていた小部屋(テラス)も見学することができます。ムガール様式のアーチ状の小窓を覗くと、タージマハルとその傍をゆっくり流れるヤムナー川の風景。シャー・ジャハーンの時代から変わっていないだろうこの風景は、王の悲しみと王妃への強い気持ちを今も伝えてきます。

 

ちなみにタージマハルは、 2015年秋より大規模な修復&クリーニング作業が行われ、ドーム、ミナレット(尖塔)の周りに木組みの作業台が設置されている状態が約4年程続いていました。現在はほぼ完了しておりますので、大気汚染等の影響を受けやや黄ばんでいたタージマハルは今は白くピカピカです。

 

Taj Mahal

 

夕方のタージマハルもおすすめ。こちらは、ヤムナー川を挟んでタージマハルの反対側に位置するマターブ・バーグからの撮影です。夕刻はタージマハルがピンク色に染まります。マターブ・バーグはもともとはシャー・ジャハーン自身の墓・「黒いタージ」の建設予定地でした。三男に皇帝の座を奪われてしまったことで実現には至りませんでしたが、現在は庭園として整備され憩いの場所となっております。

 

Taj Mahal
夕方、マターブ・バーグから眺めるタージマハル

現在、タージマハルには観光シーズンの週末ですと1日6~7万人程が訪れています。今後政府は混雑緩和と施設保護の観点から、1人当たりの観覧時間を最長3時間、インド国民の入場者数を1日4万人に制限することを発表しました(外国人観光客にはこの制限は適用されません)。

 

インドを代表する遺産であり、ムガール帝国時代の栄華を象徴するタージマハル。時間帯によってもその見え方、輝き方が異なります。ぜひ一度と言わず何度か足を運んでいただきたいです。

 

Taj Mahal

 

※この記事は2012年1月のものを修正・加筆して再アップしたものです。

カテゴリ:■インド北部 , アグラ , ウッタル・プラデーシュ州 , タージマハル
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