ナマステ! 西遊インディアです。
ケーララ州の魅力をご紹介!第3弾は「テッカディ(Thekkady) 」です。
<過去のケーララ州の記事はこちら>
南国ケーララでハウスボートクルージング
ケーララ州の魅力② タッテカッド鳥類保護区
テッカディはコーチン空港から約150km、車で約5時間の位置にあります。先日ご案内したタッテカッドからは約100km、車で約3時間です。
ペリヤール国立公園でのボートサファリ
テッカディでの一番の目的はペリヤール国立公園 の訪問です。こちらは、世界で最も生物の多様性に富むスポットとして世界自然遺産に認定された「西ガーツ山脈」にある国立公園のひとつです。
西ガーツ山脈
インド亜大陸の西海岸沿いに、マハラシュトラ州、ゴア州、カルナータカ州、ケララ州、タミル・ナードゥ州までまたがる縦に長い山脈。その広さは120,000㎢、距離は 約1,600kmにも及びます。ヒマラヤ山脈よりも古い山脈で、インド全域の気候に大きな影響を与えており、多くの川の水源となっています。2012年に、世界で最も多様な生物が見られる8つの「ホットスポット」の一つとして、UNESCOの世界自然遺産に登録されました。
西ガーツ山脈特有の生物との出会いを求めて、そしてインドではレアな「ウォーキングサファリ」を体験してきましたので、ご紹介いたします!
■ペリヤール国立公園
ケーララ州イドゥッキおよびパタナムティッタ地区に、ペリヤール野生動物保護区があります。その規模は925㎢。1982年にその内の305㎢がペリヤール国立公園として定められました。保護区では35種の哺乳類が観測されており、絶滅危惧種も多く含まれます。観測される哺乳類は、象、ガウル、サンバー、ナマケグマ、ニルギリタール、ニルギリラングール、ベンガルタイガーなど。
ペリヤール国立公園では様々なプログラムがありますが、今回は下記4つを体験してきました。
1 .ボートライディング : ペリヤール湖の混載クルーズ。 大きなボートで1時間ほど湖を遊覧します。
2 .ジャングルナイトパトロール :夜間の係員の園内パトロールに同行させてもらい、夜のジャングルを約3時間歩きます。
3.ボーダーハイキング :タルミナドゥ州とケララ州の国境を目指す全長15~18kmのハイキング。朝8時から17時までの終日プログラムです。
4 .バンブーラフティング+ハイキング :(竹のいかだで)湖の遊覧と湖への往復ハイキングが含まれる、約5時間のプログラムです。
まず、ボートライディングについてご案内いたします。
▮ボートライディング
ペリヤール湖発着のボート遊覧。1艘の定員は70名ほどで、1日5回運航しております。所要時間は1時間半ほどです。
今回は15時半の回に乗ります。ボートライディングの発着地であるペリヤール湖まで、バスを利用し向かいます。
バス発着所
バスに乗り込んで出発!
バスに乗って10分ほどで到着。
下車後、徒歩にて乗船場所まで向かいます。
ボート乗り場
インドでよく見るタイプの旅客船です
ボートは1階と2階に分かれており、70人ほど乗れる大きなものでした。見晴らしがよさそうな2階へ。席は全て自由席です。早めに乗り込んで窓際の席を確保しましょう。
出発を待っていると、係員よりライフジャケットが配られました。着用し、出発を待ちます。
船内の様子。結構ぎゅうぎゅうでした
船内はこのように満席でした! 出航後は自由に動けないので、写真撮影目的の方は窓側確保がマストです。
いよいよ出発です。
ペリヤール湖は、1895年にムラペリヤルダムが建設された際に形成された貯水池。その広さ26 ㎢。ボートからは広大な景色を楽しめます。
出航間もなくの景色
ゆっくりと湖を進んでいきます。
この湖は野生動物の水浴び、水飲み場となっているため、ボートから動物を観察できるチャンスは高いです。
出発早々、象の水浴びの様子が見えました!
その他、ガウルやシカも集まっていました。 ガウルのお尻。正面は撮れませんでした…。
鳥は、カワウ、ヘビウ、そしてアオサギやミサゴ、コウハシショウビンが観察できました。
カワウ (Great cormorant)
ヘビウ(Darters)
ボートライディングではケララの穏やかな風を感じながら、ゆっくりと景色を楽しむことができました。約1時間の遊覧でしたが、意外とあっという間でした。今回は15:30発のボートに乗りましたが、朝一の07:30発で少し冷たいフレッシュな空気の中の遊覧も良さそうです (その時間帯は霧がでることが多く、幻想的な景色を御覧いただけるかも)。
またボートは岸に近づくこともあるのですが、だいたいは岸から十分に距離を保って進んでいくので、野生動物が出てきていても、よく見えないのが少し残念なところ。しっかり観察したい場合は、双眼鏡の持参が望ましいです。
なおペリヤール国立公園では、現在ジープサファリは行われておらず、基本的にウォーキングサファリのみとなります。旅に変化をつけるという意味でも、ボートライディングはお勧めのプログラムです!
続きまして、ジャングルナイトパトロールについてご案内します。
▮ジャングルナイトパトロール
国立公園の夜間のパトロールに同行することができるプログラムです。1日3回 2つのルートで開催されています。安全性を考慮し、定員は2~6名の少人数制です。武装したレンジャー1名とフォレストガイド2名と一緒に回ります。1回のパトロールは約3時間、道のりは約6kmです。
今回は22時スタートの回に参加しました。
開始30分前ごろにJungle Night Patrol集合場所へ向かいます。
集合場所
集合場所にて、係員よりパトロールについて説明を受け、書類へのサインなど手続きを行いつつ、出発時間まで待ちます。参加者には靴に被せるカバーと懐中電灯の貸し出しがありました。今回は他に参加者はおらず、私たち(3名)と森林局側からのガイドとレンジャーの計6名での出発となりました。
いよいよ出発。集合場所(スタート地点)から出発してしばらくは、周辺に少し街灯もあるのですが、公園のゲートの中に入り、森の中に進んでいくにつれ、町からの光も届かなくなり、暗さが増していきます。
移動は基本縦1列で、安全のため、前と後ろでスタッフが挟んでくれますが、野生の動物がいるので油断はできません。
緊張感が漂う中、奥へ奥へと進んでいきます。
まさに「漆黒の闇」のなかを歩いていきます。この写真には特に何も写っていませんが、雰囲気伝わりますでしょうか…?
パトロール中は、参加者が懐中電灯を照らせるのは足元のみ。また会話も極力NGです。写真を撮る場合も、フラッシュはダメ (そのためナイトサファリ中の写真がほとんどありません…)。
夜中の森に慣れていないので、草木に躓かないよう黙々と歩くことに専念していると、ガイドが動物を発見し、教えてくれます。途中、サンバーと遭遇しましたが、ライトを向けると明りに敏感のため逃げて行ってしまいました。
さらに歩いていると、頭上でガサガサという音が。大きいコウモリか鳥かと思ったら、モモンガの一種、インディアン ジャイアント モモンガ(Indian giant flying squirrel)でした。木から木へと移動した瞬間だったようです。
インディアン ジャイアント モモンガ(Indian giant flying squirrel) のおしり
公園内には一定区間に簡易的な駐在所が設置されており、森林局のスタッフが交代で森の警備しています。パトロール中のスタッフは駐在所に立ち寄り、ルート内での状況を共有するのですが、休憩所としても大事な役割を果たしています。
駐在所での一コマ。夜間は冷えるので、焚火をして暖をとっていました
予定より少し早めの深夜12時半、無事パトロールが終了しました。
ジャングルナイトパトロールは個人的に一番楽しみにしていたプログラムだったのですが、想像以上に森は深く、暗く、計り知れない「野生の森」を肌で感じることができ、非常に貴重な体験となりました。
今回は動物の遭遇自体は少なかったものの、(そして歩きにくいため、地面ばかり見ていましたが、それでも) 満足度が高く、サファリ好きの方には是非体験していただきたいプログラムです!
ペリヤール②へと続きます!
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