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今回は、人気の観光スポット・ジャイプルのみどころを詳しく紹介します。
▮アンベール城
![山上の砦:アンベール城](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/03/DSCF2321_okada-1.jpg)
アンベール城は、1727年にジャイプルの建設が始まるまでアンベール王国の都として利用されていた城。ジャイプル市街から約11㎞北東に位置し、平野部から40mほど標高の高い丘の上に建設され、周囲は堅牢な城壁で囲われています。
ここでは、入り口から城内部へ象のタクシーに乗ることができます。当時は象での入場は一部の上流階級にのみに限られていましたが、現在では一般の観光客もマハラジャ気分で象に乗ることができます!人の視点よりはるかに高い像の背からの景色は格別です。
![象のタクシーに乗ってアンベール城へ](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/DSCN0110_hashimoto.jpg)
![象の背からの眺め](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/DSCF2328_okada.jpg)
入り口の広場で像を降り階段を上ると、広場を見下ろす場所にあるのが一般謁見所ディワニ・アームです。貴族向けではなく一般民衆に開かれた謁見所ですが、柱や欄干の細かな装飾の美しさが光ります。
![](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2021/03/DSCF0186_fujita-t.jpg)
ここからガネーシャ門をくぐると、王族のエリアとなります。細やかな装飾で彩られた門はアンベールでも最も有名なスポットのひとつ。麓から見上げると堅牢な城壁のイメージが強い城ですが、ガネーシャ門の内側へ足を踏み入れると繊細で豪奢な装飾に彩られた建築が並んでおり、当時の様子を偲ばせます。
![ガネーシャ門](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/P1310436.jpg)
![鏡による装飾が美しい「鏡の間」](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/03/101030ナマステインディアTC吉田-467.jpg)
![最奥部に位置するハーレム。壁面にはいたるところにフレスコ画の装飾が施されています。](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/DSCF2357_okada.jpg)
▮シティ・パレス
![シティ・パレス 中央の建物に旗が掲げられている](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/03/IMGP7973.jpg)
シティ・パレスは、1733年に完成したジャイプルの宮殿。現在でも一部で王族が暮らしており、王族が滞在しているときには、王宮にそれを示す旗が掲げられています。
まず中央に位置するのが貴賓謁見所のディワニ・カース。謁見の間には銀製の巨大な甕が置かれており、これは1902年に当時の王がイギリス国王へ謁見に向かう際、ガンジス川の水をこの甕に入れて運び、船の上で沐浴をしたものです、高さ1.6mのこの甕は世界最大の銀製品としても知られています。
![シティ・パレスの一般謁見所と銀の壺](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/03/IMG_1536.jpg)
このディワニ・カースの広場の周りに各施設が隣接しており、西側にはピタム・ニワス・チョークと呼ばれる中庭が広がっています。この回廊部分にクジャクの扉をはじめとする4つの装飾扉が設置されています。
![ピタム・ニワス・ チョウクのクジャクの扉 上部の装飾](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/P1310354.jpg)
また、迎賓館ムバラク・マハル、一般謁見所ディワニ・アームは現在はどちらも展示室として公開されています。残念ながら施設内の写真撮影は禁止されていますが、当時の王族が身に着けた豪奢な衣服やテキスタイル、またジャイプルの諸王の肖像画等を見学することができます。
▮ジャンタル・マンタル天文台
ジャイプルの街を建設したジャイ・シン2世は天文学に造詣が深く、インド各地に天文台を建設しました。ジャイプルのほかにもデリー、ウジャイン、バラナシ、マトゥラーと計5箇所に天文台が建造されましたが、ジャイプルのものが最大規模を誇ります。
敷地内には様々な天体観測機器が並んでいますが、最大の機器がサムラート・ヤントラと呼ばれる日時計です。基本的に日時計は高さが高くなるほど計測精度が上がるものですが、高さ27.4mのこの日時計は2秒単位の時間を計測できます。
![ジャンタル・マンタルの巨大な日時計:サムラート・ヤントラ](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/11/DSCF2299_okada.jpg)
インドでは占星術が非常に重視されていたため、正確な時刻や天体の位置を観測するために各地にこのような天文台が作られました。ジャイプルではラーシ・ヴァラヤ・ヤントラと呼ばれる観測器が12星座のそれぞれの方向に向かって設置されており、併設された機器と併用することで非常に正確な星座の観測を可能にしていました。
![ラーシ・ヴァラヤ・ヤントラ](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/DSCF2301_okada.jpg)
ジャイプルのジャンタル・マンタルには全部で16の観測儀があり、それぞれ時刻や天体の位置、日の出と日没の方向、赤道座標…など様々な観測を担っており、またそれぞれの観測結果を補正データとすることでより正確な観測が可能でした。マハラジャはこれらの機器をもとに暦の製作や天候予測を行い、政治や祭儀に活用していたといわれています。
![天体の赤道座標と地平座標をはかるジャイ・プラカーシュ・ヤントラ](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/11/101030ナマステインディアTC吉田-490.jpg)
ジャンタル・マンタルは1901年に修復が行われ、現在も正確に観測がつづけられています。イギリスの統治が始まってから欧米由来の高性能な観測機器が持ち込まれたためにその後の拡大がされることはありませんでしたが、ジャイプルの天文台は現在でも十分に機能しており、実際にその様子を見学することができる数少ない場所です。
![ラグ・サムナート・ヤントラ](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/DSCF2295_okada.jpg)
▮風の宮殿 ハワー・マハル
1799年にジャイ・シン2世の孫:プラテープ・シンによって建設。シティ・パレスのそばの大通りに面して作られており、宮廷の女性たちが外から姿を見られずに街の様子を見られるように窓がつけられています。どの窓からも風が入るような設計から、風の宮殿と称されます。
![風の宮殿:ハワー・マハル](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/03/DSC01711.jpg)
前面からの姿が非常に印象的な建築ですが、背後へ回ってみると意外と奥行きの無い建物であることがわかります。出窓部分には鮮やかなステンドグラスが施されており、町の様子を一望することができます。また反対側には上述のシティ・パレスやジャンタル・マンタル、さらにアンベール城へと続く岩山まで見通すことができ、市内の絶好の展望スポットにもなっています。
![背面から見た風の宮殿](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/DSCF2311_okada.jpg)
![出窓部分のステンドグラス](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/DSCF2310_okada.jpg)
また、ジャイプルは宝石や彫金、象牙細工、絨毯、陶器、手織物などの手工業が盛んなことでも知られています。特にブロックプリントと呼ばれる独特な手法で装飾される更紗は世界的に評価が高く、これを買うためにジャイプルを訪れる人も少なくありません。
![ジャイプルの手芸店。美しい糸が一面に並びます。](https://www.saiyu.co.jp/blog/india/wp-content/uploads/2020/10/101030ナマステインディアTC吉田-496.jpg)
ブロックプリントについてはこちらの記事で特集しています!ぜひ併せてご覧ください。
Text by Okada
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