ヒンドゥー教徒が大多数を占めるインドの中で、ジャイナ教徒の占める割合は約0.4%。非殺生、非暴力の思想を徹底的に追求し、厳しい戒律のもとで生活をしているジャイナ教徒が一生に一度は訪れたいと願う聖地の一つがパリタナにあるシャトルンジャヤ山です。
3750段の階段を登り切った場所から見る863もの寺院群はまるで要塞の様です。
一番古い場所は11~12世紀の間に建てられており、今の形になるまでに900年近くの年月を要したと言われています。
■ジャイナ教とは・・・
紀元前6世紀頃にインドに興ったジャイナ教。現在では、おもにインドに数百万人の信者がいます。ジャイナ教は厳格な苦行、禁欲、不殺生を重んじ、大きく分けて裸衣派と白衣派があります。裸衣派は特に厳しく、生まれた時の赤ん坊の姿を最も神聖とし、僧は糸一本も身に着けずに修行をします。神はなく、代々の出家者を信仰します。また、彼らは究極のベジタリアンで、肉や卵を食べないどころか、植物の生を絶つ、にんじん等の根菜も食べません。また、僧職者は道を歩いている虫も殺さないよう、自分の行く道をほうきではきながら歩いたり、また飛んでいる虫を誤って飲み込まないよう、マスクをつけて歩くほど徹底している僧もいます。
早朝、麓の入り口からスタート。
食習慣も厳しいジャイナ教徒。登山中の飲食は禁止となっており、参道や頂上には食堂やお店はありません。
禁止事項を書いている看板。
お水も、道中に水飲み場がたくさんあります。
(ただ、ペットボトルの水を持っている人は沢山いました。)
麓にはカゴ屋もたくさん。
3750段と聞くと、体力が不安な方もいらっしゃるかと思いますが、
一段毎の幅は低く、約2時間ほどで山頂に到着できます。
山頂寺院は靴を脱いで見学しましょう。※寺院内部の撮影は禁止されています。
シャトルンジャヤ山頂は南北に分かれていてTonkと呼ばれる壁で囲まれた要塞のような寺院群で構成されています。
南北の別れ目↑
↑北側エリアから眺める南の寺院群
■パリタナへの行き方
ベストシーズンは11~2月頃。
モンスーン時期にはクローズしている場合もあります。
シャトルンジャヤ山での宿泊は禁止されているので、日没には閉まります。その為、ゆっくり見学するなら早朝出発がマスト。
麓のパリタナにはホテルはほぼ無く、巡礼者向けの施設が中心なので、パリタナから1時間半ほどの場所にあるバブナガルに宿泊して、早朝に移動するのがお勧めです。
(アーメダバード~バブナガル間は約5時間。)
12~1月頃だとそれほど暑すぎず、快適に見学できる時期です。
魅力満載のグジャラート、絶景好きな方は是非一度訪問してみてください。