161

尾瀬フラワートレッキングの魅力 ~尾瀬で過ごす3日間

本日も私がおすすめしたい場所をご紹介します。第3弾は「尾瀬国立公園」です。

 

■関連ツアー
花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く

 

■ブログ『世界の花だより』
尾瀬の花 尾瀬の花

 

■ツアーブログ
花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く

 

尾瀬と言えば、思い出されるのは童謡・唱歌『夏の思い出』でしょうか。雄大な湿原の風景でしょうか。
私が真っ先に思い浮かべるのは、高山植物の花々です。高山植物への興味を抱くようになったきっかけを作ってくれた場所の1つが「尾瀬国立公園」なのです。

 

尾瀬国立公園は、2007(平成19)年に日光国立公園から分割、会津駒ケ岳、田代山などを新たに編入し、福島県、栃木県、群馬県、新潟県の4県に跨る、29番目の国立公園として誕生しました。それ以前には、1960(昭和35)年に国の特別天然記念物に指定され、自然生態系の価値が評価されて2005(平成17)年にラムサール条約湿地に登録されました。

 

尾瀬のツアーと言えば、日帰り(●時間滞在)で散策を楽しむスタイルが大半です。
西遊旅行「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」では、鳩待峠からスタートし、尾瀬ヶ原・見晴、尾瀬沼それぞれの山小屋で宿泊し、2泊3日でのんびりと縦走するプランとし、魅力ある尾瀬の花を楽しむための日程としております。

 

1.時間に追われず尾瀬の風景や花の観察を楽しむ
これまで屋久島、上高地をご紹介した際にもお伝えした通り、自然・花の観察では時間的に十分な余裕を確保したいという点が、ツアーのポイントとして最も重要な点でした。
特に尾瀬ヶ原では様々な高山植物が観察でき、先々の時間を気にしながら歩くと、ゆっくりと花の観察を楽しめず、また思いがけない花を見逃す結果になってしまうこともあります。
6月にツアーを実施した際には、群生するコバイケイソウ(シュロソウ科)の「両性花と雄性花の違い」をゆっくり観察したり、大小1800とも言われている池塘(ちとう)と呼ばれる池の水面に咲く1輪のオゼコウホネ(スイレン科)を見つけることができました。水面のオゼホオコケは黙々と歩いていると、確実に見逃していました。

 

尾瀬ヶ原~尾瀬沼を縦走するプランは1泊2日が通常プランとして紹介されています。尾瀬沼でも宿泊する2泊3日プランとした理由は、上記1のポイントも理由の1つですが、観光客の少ない朝夕の風景を楽しむためでもあり、山小屋周辺の花々をのんびりと観察するため、到着後に周辺を散策するためでもあります。
尾瀬は歩く先々で咲いている花に変化があります。歩いている道中で咲いていない花も、1時間ほど先に進むと観察できることもよくあることです。それは山小屋周辺をのんびりと散策していても同じです。山小屋に荷物を置き、のんびりと周辺を散策する中で目的の花を見つけた際の喜びは格別です。6月の際には、お客様と尾瀬ヶ原・見晴の山小屋周辺をのんびり散策していると、念願のトキソウ(ラン科)を見つけて、歓喜したのが思い出です。残念ながら、6月には夕焼けに染まる尾瀬の風景は楽しめませんでしたが、こういった点も山小屋に早く入り、のんびりと散策を楽しむことのメリットです。

 

3.1日の歩行時間・距離を短くし、体力的な不安を軽減する
尾瀬を2泊3日プランとすることで、1日の歩行距離を10km以内、歩行時間も4~5時間としています。
尾瀬ヶ原・見晴から白砂峠を越え、尾瀬沼に入った後、頑張ればゴールの大清水までは時間的には問題なく歩くことができますが、花の観察を楽しむにあたり、尾瀬沼で大江湿原の散策は絶対に外すことができません。
6月にも、大江湿原でレンゲツツジとコバイケイソウが同じ場所で群生しており、朱色と白色の色合いが相まって美しい風景を見学でき、さらにはミツガシワ(ミツガシワ科)アマドコロ(キジカクシ科)など、道中で観察できなかった花々も観察できました。

 

せっかく2泊3日プランなので「●●方面にも足を伸ばしたい」というお気持ちの方もいるかもしれません。
2022年も発表させていただいた「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」では、あえて多方面に足を伸ばさず、シンプルな縦走ルートとしています。目一杯歩くプランではなく、時間に追われることのないシンプルな日程であるプランだからこそ、また山小屋の周辺をのんびり散策できるプランだからこそ、初めて尾瀬に訪れる方には尾瀬の魅力を十分に感じることができ、尾瀬へ再訪される方にも尾瀬の新たな魅力を感じていただけるプランになっています。
ツアーは、尾瀬に咲く花が最盛期を迎える6月末尾瀬にニッコウキスゲが咲く7月中旬に設定しております。
2022年は是非一度尾瀬を訪れてみてください。

 

141

タテヤマリンドウ(立山竜胆:Gentiana thunbergii var. minor)

今回の花ブログが更新される頃、私は屋久島の高山植物を求めて黒味岳を目指す登山ルートを歩きながら、屋久島の固有種・固有変種の花々の観察を楽しんでいるところです。

 

本日は「タテヤマリンドウ(立山竜胆:Gentiana thunbergii var. minor)」をご紹介します。こちらも6月の尾瀬で高層湿原の尾瀬ヶ原を歩いている際に観察・撮影を楽しむことができた花の1つです。

 

タテヤマリンドウ(立山竜胆:Gentiana thunbergii var. minor)

 

被子植物 双子葉類
学名:Gentiana thunbergii var. minor
科名:リンドウ科(Gentianaceae)
属名:リンドウ属(Gentiana)

 

タテヤマリンドウ(立山竜胆)は、北海道から本州(中部以北・日本海側)に分布し、高山や亜高山帯の湿地に自生する1〜越年草です。母種ハルリンドウ(春竜胆:Gentiana thunbergii)の高山性の変種とされています。

 

草丈は5~15cmと低く、根元から数本の茎が直立します。
葉は卵形でロゼット状に広がり、花期に残る根生葉を持ち、茎葉は5~10cm弱で披針形の小さな葉が茎を抱くように上向きに付いています(対生)。
よく似た高山に咲くミヤマリンドウ(フデリンドウの高山種)の茎葉は横に展開しますが、タテヤマリンドウの茎葉は横に展開しない点が見分け方の特徴です。

 

花期は5~7月。長さ1~2cmの花冠は5裂し、裂片間に副片があり茎頂にそれぞれ1つ漏斗状の淡青紫色の花を上向きに咲かせます。花の萼裂片は反り返りません。
色はミヤマリンドウや母種のハルリンドウに比べて薄いのが特徴です。

 

リンドウ科の花は、陽があたる時だけ花を開き、曇天・雨天時は筆先の形をした蕾状態になって閉じた状態となります。これは花粉を間持つためと言われています。今回は幸いにも天候に恵まれたので、尾瀬ヶ原の各所で花の開くタテヤマリンドウの観察を楽しむことができました。

 

タテヤマリンドウは、花の中央部付近に暗紫色の斑点が多数ついているのも特徴の1つです。ある資料に「ソバカス美人」という表現をするものがあり、まさにその表現がピッタリの姿をしています。

 

タテヤマリンドウの花は、雄性先熟という性質を持ちます。
最初は雄しべが先に成熟して花粉を放出する「雄性期」。次に花粉を放出しきった雄しべを押しのけて雌しべが成長し雌しべが成熟する「雌性期」となります。
雄しべ雌しべの成熟時期をずらすことで自家受粉を避け、昆虫が運んでくれる他の株の花粉で受粉、子房に種子を作ります。
今回の2枚の写真は、共に「雄性期」の花ですが、雌性期となると真っ白で先が2裂する雌しべが確認することができます。

 

<タテヤマリンドウとミヤマリンドウの見分け方>
①花の中央部付近の斑点の有無
タテヤマリンドウには斑点が付き、ミヤマリンドウには斑点がない
②茎葉の違い
タテヤマリンドウは横に展開しない、ミヤマリンドウは横に展開する
③5裂した花冠の間の副花冠(副片)
ミヤマリンドウは細長く、先が不規則に裂ける、タテヤマリンドウは先は避けず短い

 

広大な尾瀬ヶ原で可憐に咲くタテヤマリンドウ。
草丈も低く、花冠の大きさも小さいため、そばに近づくまで花の開花に気付かないことが多いですが、一度見つけると辺り一面にたくさん咲いており、可憐なタテヤマリンドウに心を奪われることもしばしばでした。

 

タテヤマリンドウ(立山竜胆:Gentiana thunbergii var. minor)

 

<おすすめ!! 紅葉シーズンに自然を楽しむツアー>
※10月18日出発:まもなく催行!
「清流の国」岐阜から上高地へ 4つの自然探勝ハイキング
“岐阜の宝もの”小坂の滝、天生県立自然公園、五色ヶ原の森と名勝・上高地を専門ガイドと歩く5日間。

 

※10月18日出発:まもなく催行!
北信濃の小菅神社・戸隠神社五社参拝と鬼無里フットパスを巡る
専門ガイドと共に寺社仏閣を巡り、由緒を知り、御朱印をいただく旅。また、自然美溢れる鬼無里でもガイドウォークを楽しむ5日間。

 

※9月19日出発:催行決定!
日本で最も早い紅葉を観る!大雪山山麓一周と能取湖のサンゴ草
黒岳、旭岳、十勝岳、三国峠など大雪山山系の原生林と紅葉の名所を巡る5日間。
※エゾオヤマリンドウに出会えるかもしれません。

 

※10月5日出発:催行決定!/10月10日出発:まもなく催行!
秋の千畳敷カール・乗鞍・上高地を撮る
傑出した山岳景観を誇る中央アルプスから中部山岳国立公園を巡る4日間。
撮影目的でなくても、自然、風景を満喫できます。

 

※9月29日出発、10月9日出発とも、まもなく催行!
秋色に染まる尾瀬・奥日光・谷川連峰を撮る
美しい紅葉や山岳風景の撮影をご堪能いただく日程。尾瀬は2泊3日でゆっくりと巡り、秋色に染まる尾瀬を堪能いただけます。

140

トキソウ(朱鷺草:Pogonia japonica)

コロナウイルス感染症拡大が心配な日々が続く中、弊社も冬のツアー造成に励みながら、秋シーズンのツアー実施に向けての最終調整を進めております。
皆様、9~11月の紅葉シーズンの旅行はお決まりでしょうか。
最後に紅葉シーズンにオススメのツアーを紹介しておりますので、是非ご覧ください。

 

本日は「トキソウ(朱鷺草:Pogonia japonica)」をご紹介します。
6月の尾瀬で、可憐に咲くトキソウ(朱鷺草)の観察・撮影を楽しむことができました。

 

トキソウ(朱鷺草:Pogonia japonica)

 

被子植物 単子葉類
学名:Pogonia japonica
科名:ラン科(Orchidaceae)
属名:トキソウ属(Pogonia)

 

トキソウ(朱鷺草)は、北海道から九州(資料によっては、四国、九州では稀にみられるとあります)に、海外では千島列島や朝鮮半島などに分布します。
日当たりの良い湿地(酸性の湿地)などに自生するラン科の多年草です。日本では乱獲されてしまった時期もあり、準絶滅危惧(環境省)に指定されています。

 

草丈は10~30cmで直立し、茎の中ほどに長さ5~10cmで広針形の葉を1枚、茎を抱くように付きます。

 

花期は5~7月。茎頂に淡いピンク色~紅紫色の花を1つ咲かせます。
トキソウ(朱鷺草)は、この花の色が「トキ色」(朱鷺の翼の色)に似ていることが名の由来です。個人的には「尾瀬でトキソウを観察したい」という想いもあったことが影響してか、トキソウは淡いピンク色という印象です。ある資料(ブログ)では「標高が高くなるにつれて淡い色合いになる印象」と記されているものがあり、とても興味深い視点でした。

 

トキソウも非常に複雑な形状をしています。
花弁のように三方に広がっている長楕円状披針形の部分は「萼片」。
上向きの1枚が「背萼片」、横向きの2枚が「側萼片」です。
花の中央に帽子のひさし(兜状に重なると表現する資料も)のように前へ突き出して伸びる2枚が「花弁(側花弁)」です。

 

非常に印象的な形状が、下向きに伸びる長さ1.5cmほどの「唇弁」。
写真では1枚の唇弁のように見えますが、実は3裂しています。
写真では判りませんが、帽子のひさし(兜)の内側で非常に細い「唇弁の側裂片」が伸びており、下に伸びているのは「唇弁の中裂片」です。
この唇弁(中裂片)の内側は、まるでイソギンチャクのような肉質の突起物が密生してついているのが印象的です。
また、側花弁や唇弁の外側などに花全体の色合いより少し濃いピンク色の縞状の斑が付いており、この縞状の斑がより花の印象を美しいものにしています。

 

今回は、尾瀬の木道沿いで観察したため、木道から手が届きそうで届かない場所に咲いており、花の細部を観察することはできませんでしたが、木道からはみ出ず、腹這いで必死になって撮影することができました。
次回、トキソウ(朱鷺草)を観察する機会に恵まれた際には、上記の花の形状など細部にわたって観察をしてみたいと思います。

 

<おすすめ!! 紅葉シーズンに自然を楽しむツアー>
※10月18日出発:まもなく催行!

「清流の国」岐阜から上高地へ 4つの自然探勝ハイキング
“岐阜の宝もの”小坂の滝、天生県立自然公園、五色ヶ原の森と名勝・上高地を専門ガイドと歩く5日間。

 

※10月18日出発:まもなく催行!
北信濃の小菅神社・戸隠神社五社参拝と鬼無里フットパスを巡る
専門ガイドと共に寺社仏閣を巡り、由緒を知り、御朱印をいただく旅。また、自然美溢れる鬼無里でもガイドウォークを楽しむ5日間。

 

※9月19日出発:催行決定!/9月22日出発:満席!
日本で最も早い紅葉を観る!大雪山山麓一周と能取湖のサンゴ草
黒岳、旭岳、十勝岳、三国峠など大雪山山系の原生林と紅葉の名所を巡る5日間。
エゾオヤマリンドウに出会えるかもしれません。

 

※10月5日出発:催行決定!/10月10日出発:まもなく催行!
秋の千畳敷カール・乗鞍・上高地を撮る
傑出した山岳景観を誇る中央アルプスから中部山岳国立公園を巡る4日間。撮影目的でなくても、自然、風景を満喫できます。

 

※9月29日出発、10月9日出発とも、まもなく催行!
秋色に染まる尾瀬・奥日光・谷川連峰を撮る
美しい紅葉や山岳風景の撮影をご堪能いただく日程。尾瀬は2泊3日でゆっくりと巡り、秋色に染まる尾瀬を堪能いただけます。

138

オオヤマオダマキ(大山苧環:Aquilegia buergeriana var. oxysepala)

本日も尾瀬で観察した「オオヤマオダマキ(大山苧環:Aquilegia buergeriana)」をご紹介します。
尾瀬でフラワートレッキングを終え、ゴール地点の大清水周辺に広がるニッコウキスゲの群落で観察することができました。

 

オオヤマオダマキ(山苧環:Aquilegia buergeriana var. oxysepala)

 

被子植物 双子葉類
学名:Aquilegia buergeriana var. oxysepala
科名:キンポウゲ科(Ranunculaceae)
属名:オダマキ属(Aquilegia)

 

オオヤマオダマキ(大山苧環)は、北海道~九州、海外では朝鮮、中国、シベリア東部に分布し、温帯~亜寒帯の山地の草地や林縁などに自生する多年草です。

 

草丈は40~80cmほどで直立し、茎頂付近で枝分かれし、それぞれの先端に直径3~4cmほどの花を下向きに咲かせます。
葉は、根生葉が2回3出複葉(葉柄から三つの小葉を出し、その小葉がさらに3つの小葉に分かれるもの)、小葉は3~4cmの扇形、先端が2~3中裂し、さらに2~3浅裂します。

 

花期は6~8月。枝分かれしたそれぞれの茎の先端部に直径3~4cmほどの花を咲かせますが、その花の形状は非常にユニークです。
花弁のように広がるのは萼片で赤茶色で5枚。花の中央の先端部が淡黄色(クリーム色)のものが花弁で長さが1~1.5㎝、花弁も5枚です。
オダマキの仲間で最も特徴的な部分は後ろ方向に突き出す花弁の一部である「距(きょ)」と呼ばれる部分です。距の先端部が球状になっているのも面白い形状です。
※距とは、花の後ろに突き出した中空の角状のものをいい、花弁や萼が変化したもの。

 

オオヤマオダマキは、ヤマオダマキ(Aquilegia buergeriana var. buergeriana)の変種ですが、形状はほとんど変わりません。「大(オオ)」という頭文字がつきますが、大きさもほぼ同じです。
この2つは、花が開いた時の「距」の部分に違いあり、そこが見分けるポイントとなります。

 

・距の先端が下を向いたまま→オオヤマオダマキ
・距の先端が真っすぐ伸びたもの→ヤマオダマキ

 

下の写真をご覧いただくと、オオヤマオダマキの距が下を向いたままという状態がよく判ります。資料によっては、内側に巻き込んだ状態と表記するものもあります。
6月の尾瀬では「ヤマオダマキ」と紹介し、終了後にお送りした旅日記でも「ヤマオダマキ」と記載してしまいましたが、今回花のブログを作成する際に色々と調べていると、この2つの見分け方を知りました。

 

花弁の中央に雄しべ(先端部が黒い)を多数つけ、よく見ると中央に雌しべが1つ伸びているのも確認できます。

 

オオヤマオダマキ(オダマキ属の仲間全般)は、下向きに花を咲かせるので観察・撮影に苦労します。
細く背の高い茎の先端部に、比較的大きめの花を咲かせるので、どうしてもお辞儀したように花を咲かせるので仕方ありませんが、こちらを向いて、程よい角度のオダマキを探すのも大変ですが、次回観察する機会がありましたら、是非細かい部分もじっくりと観察してみてください。

 

オオヤマオダマキの距は、下を向いたままの状態

 

<おすすめ!! 花の観察を楽しむツアー>
8月23日出発が催行決定!まだ間に合います!!
屋久島・照葉樹林の森と花の黒味岳フラワートレッキング
亜熱帯植物や照葉樹林の植生観察と1泊2日プラン「黒味岳フラワートレッキング」へご案内。屋久島の垂直分布を深く知ることのできる季節限定企画。
※私(大阪支社 高橋)が同行させていただきます。

 

<おすすめ!! 自然探勝を楽しむツアー>
8月11日出発が催行決定!まだ間に合います!!
支笏湖カヌーとネイチャーウォーク 北海道自然満喫の旅
支笏湖カヌー体験、美瑛の丘やニセコ山麓で専門ガイドと共にネイチャーウォークを楽しむ5日間。

 

「清流の国」岐阜から上高地へ 4つの自然探勝ハイキング
“岐阜の宝もの”小坂の滝、天生県立自然公園、五色ヶ原の森と名勝・上高地を専門ガイドと歩く5日間。
※近日中にツアーレポート「日本の名勝・上高地」を公開予定

 

北信濃の小菅神社・戸隠神社五社参拝と鬼無里フットパスを巡る
専門ガイドと共に寺社仏閣を巡り、由緒を知り、御朱印をいただく旅。また、自然美溢れる鬼無里でもガイドウォークを楽しむ5日間。

 

137

ツルコケモモ(蔓苔桃:Vaccinium oxycoccos)

本日も尾瀬で観察した「ツルコケモモ(蔓苔桃:Vaccinium oxycoccos)」をご紹介します。
ツルコケモモ(蔓苔桃)も、前回ご紹介したヒメシャクナゲ(姫石楠花)と同様に「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」を造成する際、尾瀬を訪れて観察したいと強く思った花の1つです。

 

ツルコケモモ(蔓苔桃:Vaccinium oxycoccos)

 

被子植物 双子葉類
学名:Vaccinium oxycoccos
英名:Common Cranberry、Northern Cranberry(クランベリー)
科名:ツツジ科(Ericaceae)
属名:スノキ属(Vaccinium)

 

ツルコケモモ(蔓苔桃)は、本州の中部地方以北から北海道にかけて、海外では北欧、北アジア、北米など、北半球の寒い地域に広く分布し、亜高山帯~高山帯の高層湿原でミズゴケ類の中に自生する常緑低木です。

 

草丈は10cmほどで細い濃赤紫色の茎を伸ばしますが、茎は所々で根を出し、ミズゴケの上を這うように広がり、先端部が立ち上がる形状です。葉は互生し、1cm前後で狭披針形~楕円形、葉の先端はそれほど鋭さは感じない程度に尖っているという印象です。葉の縁はほんの少し裏側の方へ反り返っており、葉裏は白みを帯びています。葉は秋には赤褐色に紅葉します。

 

花期は6~7月。細く伸びた濃赤紫色の茎から同色で短毛が確認できる花柄を1~4本伸ばし、その先端に直径1~2cmほどの淡いピンク色の小さな花を1つずつ咲かせます。
花冠は基部から4裂し、長さ7~9mmほどの裂片はカタクリの花のように外側に反り返るのが最大の特徴です、
特徴的な反り返った花弁も面白い形状ですが、その中央から突き出た部分にも注目です。
根元の濃赤紫色(花柄より少し濃い印象)の部分が子房で白い(花弁の淡いピンクに近い色)筋が入っているのが確認できます。また、子房の先端にオレンジ色の部分が束になった雄しべ、さらにその先端から雌しべが1本伸びており、まるで「芯が飛び出したシャーペン」のような形状が非常にユニークです。ただ、ツルコケモモは想像より小さな花のため、細かな形状を確認するには腹這いになって観察するか、ルーペが必要かもしれません。

 

ツルコケモモは9~10月に花の大きさでは想像できない直径1cmほどの赤く球体の実を付けます。ツルコケモモの実はその近縁種と共に「クランベリー」としておなじみで、花の大きさでは想像できない直径1cmほどの赤く球体の実を付けます。ジャムやジュースなどとして利用されます。
ある資料には、湿原は栄養分が少ないこともあり「全ての個体で花や果実を付けるわけではない」とありました。

 

ミズコケの生える湿原に咲く淡いピンク色、さらに想像より小さな花であるため、尾瀬フラワートレッキングの際にも危うく見逃してしまいそうな場面もありましたが、ツルコケモモの花を見つけるとその形状や花の美しさに魅了され、思わず撮影に夢中になってしまう花でした。

 

ツルコケモモ(蔓苔桃:Vaccinium oxycoccos)②

 

<おすすめ!! 花の観察を楽しむツアー>
8月23日出発が催行決定!まだ間に合います!!
屋久島・照葉樹林の森と花の黒味岳フラワートレッキング
亜熱帯植物や照葉樹林の植生観察と1泊2日プラン「黒味岳フラワートレッキング」へご案内。屋久島の垂直分布を深く知ることのできる季節限定企画。
※私(大阪支社 高橋)が同行させていただきます。

 

<おすすめ!! 自然探勝を楽しむツアー>
8月11日出発が催行決定!残席わずかです!!
支笏湖カヌーとネイチャーウォーク 北海道自然満喫の旅

支笏湖カヌー体験、美瑛の丘やニセコ山麓で専門ガイドと共にネイチャーウォークを楽しむ5日間。

 

「清流の国」岐阜から上高地へ 4つの自然探勝ハイキング
“岐阜の宝もの”小坂の滝、天生県立自然公園、五色ヶ原の森と名勝・上高地を専門ガイドと歩く5日間。

 

北信濃の小菅神社・戸隠神社五社参拝と鬼無里フットパスを巡る
専門ガイドと共に寺社仏閣を巡り、由緒を知り、御朱印をいただく旅。また、自然美溢れる鬼無里でもガイドウォークを楽しむ5日間。

136

ヒメシャクナゲ(姫石楠花:Andromeda polifolia)

先日「花咲く千畳敷カール・乗鞍・上高地を歩く」へ同行させていただきました。
中央アルプス・宝剣岳の直下に広がる千畳敷カール、長野県と岐阜県の県境に位置する北アルプス・乗鞍岳の登山口でもある乗鞍・畳平では高山植物の花々を楽しみ、北アルプス・穂高連峰の麓に広がる上高地では3日間滞在し、上高地の植生や自然風景を堪能することができました。

 

本日も尾瀬で観察した「ヒメシャクナゲ(姫石楠花:Andromeda polifolia)」をご紹介します。

 

ヒメシャクナゲ(姫石楠花:Andromeda polifolia)

 

被子植物 双子葉類
学名:Andromeda polifolia
別名:ニッコウシャクナゲ(日光石楠花)
科名:ツツジ科(Ericaceae)
属名:ヒメシャクナゲ属(Andromeda)

 

ヒメシャクナゲ(姫石楠花)は、北海道、長野県以北に分布、海外では北半球の寒冷地に分布し、亜高山帯~高山帯のミズゴケの生える湿原などに自生するツツジ科の常緑(落葉)小低木です。

 

草丈は5~25cmと低いですが、根元では茎が地上を這うように伸び、上部が斜上しています。
葉は互生し、長さ1.5~3cmほどの細長い葉(広線形~狭長楕円形)をつけ、葉の縁が全体的に裏面の方に向けて反り返り、葉裏は白っぽいのが特徴です。

 

花期は6~7月。花は散形花序で茎頂に2~6個ほど小さなピンク色の花を付け、直径が5㎜ほどで、(私はギャンブルは一切しませんが)パチンコ玉より一回り小さいイメージです。
壺型の花の先端はおちょぼ口のようになり、先端が5裂し、ほんの少しですが先端が外向きに反り返っています。全体的に下向きに花を咲かせますが、ある資料に「花粉をアリやハエに盗まれないようにするための工夫」とありました。また、同じ資料に「恥ずかしがり屋は下向きに花を咲かせる」とあり、こちらの方がイメージにピッタリかもしれません。

 

萼と花柄も花と同色という資料が多い中、確かに同色と感じる個体もありましたが、個人的には萼、花柄の方が花本体に比べると若干濃いピンク色だった印象です。
雄しべは10本、雌しべは1本付け、上写真では雌しべの部分のみが残っている花も確認できます。また、果実は直径3~4mmの蒴果となるそうです。

 

6&7月ツアーとして設定した「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」を造成する際、尾瀬を訪れて観察したいと強く思った花の1つが「ヒメシャクナゲ(姫石楠花)」でした。湿原に咲く小さなヒメシャクナゲの花を見つけた時の喜びは今でもハッキリと覚えています(と言っても、まだ一ヶ月しかたっていませんが)。

 

<おすすめ!! 花の観察を楽しむツアー>
8月23日出発が催行決定!まだ間に合います!!
屋久島・照葉樹林の森と花の黒味岳フラワートレッキング
亜熱帯植物や照葉樹林の植生観察と1泊2日プラン「黒味岳フラワートレッキング」へご案内。屋久島の垂直分布を深く知ることのできる季節限定企画。
※私(大阪支社 高橋)が同行させていただきます。

 

<おすすめ!! 自然探勝を楽しむツアー>
8月11日出発が催行決定!残席わずかです!!
支笏湖カヌーとネイチャーウォーク 北海道自然満喫の旅

支笏湖カヌー体験、美瑛の丘やニセコ山麓で専門ガイドと共にネイチャーウォークを楽しむ5日間。

 

「清流の国」岐阜から上高地へ 4つの自然探勝ハイキング
“岐阜の宝もの”小坂の滝、天生県立自然公園、五色ヶ原の森と名勝・上高地を専門ガイドと歩く5日間。

 

北信濃の小菅神社・戸隠神社五社参拝と鬼無里フットパスを巡る
専門ガイドと共に寺社仏閣を巡り、由緒を知り、御朱印をいただく旅。また、自然美溢れる鬼無里でもガイドウォークを楽しむ5日間。

 

133

ニッコウキスゲ(ゼンテイカ:Hemerocallis dumortieri var. esculenta)

先日「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」に同行させていただいました。十数年ぶりに訪れた尾瀬、さらに群馬県の中之条町の自然名所を巡り、5日間で50種ほどの花々の観察を楽しむことができました。

 

本日は、尾瀬で観察したシンボル的な花の1つ「ニッコウキスゲ(ゼンテイカ:Hemerocallis dumortieri var. esculenta)」をご紹介します。

 

ニッコウキスゲ(ゼンテイカ:Hemerocallis dumortieri var. esculenta)

被子植物 単子葉類
学名:Hemerocallis dumortieri var. esculenta
正式名称:ゼンテイカ(禅庭花)
科名:ツルボラン科(Asphodelaceae)
属名:ワスレグサ属(Hemerocallis)

 

(※)ニッコウキスゲはユリ科(Liliaceae)に分類されていましたが、APG分類でススキノ科(anthorrhoeaceae)に分類され、さらにAPG分類の第4版(2016年~)よりススキノキ科はツルボラン科(Asphodelaceae)に名称を変更しました。
花図鑑など資料によって科名が異なるのは、APG分類で名称変更がここ数年で何度か行われてきたためのようです。

 

広く「ニッコウキスゲ」として知られるキスゲ亜科の多年草。
本州の中部以北では山地、亜高山、高原地域などに自生し、東北地方や北海道では海岸線でも観察することができます。
ニッコウキスゲの群落は、霧降高原(栃木県日光)、尾瀬(群馬県など)、霧ヶ峰(長野県)などが有名ですが、花の色が黄色、葉がカサスゲ(笠萓)似ているため、群落が有名な日光の地名を取り「ニッコウキスゲ」と呼ばれた始めたことがきっかけで全国に広まったとされていますが、栃木県日光の固有種という訳でなく、上記のとおり本州以北~北海道まで日本各地に分布します。
因みに、ゼンテイカ(禅庭花)という名の由来は、明確な資料はありませんでした。

 

草丈は60~80㎝で直立し、長さ60~70㎝、幅2㎝ほどの葉を付けます。
地域によって花期は異なりますが、花期は6~8月。
茎頂に短い花柄を伸ばし、3~10個ほどの蕾をつけ、黄色(山吹色)でラッパ型の花を咲かせます。また、朝方に開花すると夕方にはしぼんでしまう一日花です。

 

これまでユリの仲間の花のご紹介で幾度かご紹介しましたが「花弁は6枚」ではありません。
6枚の花被片は6.5~8cm、3 枚の内花被(花弁)と3 枚の外花被(萼片)に分かれ、交互に並んでいます。内花被(花弁)は外花被(萼片)に比べてやや幅が広い点で見分けることができます。
花弁(内花被)と萼片(外花被)、それぞれから計6本の雄しべが伸び、雌しべが1 本です。

 

ゼンテイカは、各地で別々に同定されている点や分類に関する論争などで和名、学名などが様々で混乱してしまいます。
■エゾゼンテイカ(エゾカンゾウ)は、花柄が短く、花被片がに厚みがあり、ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)と区別するという資料もあります。
上記の学名「H. dumortieri」はエゾカンゾウを分けないことを前提とした学名で、ヒメカンゾウの変種と位置づけです。
■学名を「H. middendorffii」とした場合、エゾカンゾウが基準変種となり、ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)はその変種になるそうです。
■別の資料では、エゾゼンテイカ(エゾカンゾウ)、低地型で夜に花が閉じないムサシノキスゲは分けないともあります。
■山形県飛島や男鹿半島、佐渡の海岸線に自生し、大型で花序に15~30個ほどの花をつけるトビシマカンゾウ(var.exaltata)もあり、ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)の島嶼型とされています。
■今回訪れた群馬県中之条町の野反湖では、ゼンテイカを地元名「ノゾリキスゲ」と呼んでいました。

 

色々と考えすぎるとややこしいので、一般的に「ニッコウキスゲ」と知られる山吹色の色合いの花の正式名称は「ゼンテイカ(禅庭花)」という点を覚えていただければと思います。

 

尾瀬トレッキングのゴール地点・大清水湿原にニッコウキスゲが群生

 

<おすすめ!! 花の観察を楽しむツアー>
8月23日出発が催行決定!!
屋久島の植生観察、高山植物の観察に重点をおいた季節限定企画!!
屋久島・照葉樹林の森と花の黒味岳フラワートレッキング
※亜熱帯植物や照葉樹林の植生観察と1泊2日プラン「黒味岳フラワートレッキング」へご案内。屋久島の垂直分布を深く知ることのできる季節限定企画。
※私(大阪支社 高橋)が同行させていただきます。

 

<おすすめ!! 自然探勝を楽しむツアー>
支笏湖カヌーとネイチャーウォーク 北海道自然満喫の旅
※支笏湖カヌー体験、美瑛の丘やニセコ山麓で専門ガイドと共にネイチャーウォークを楽しむ5日間。

 

「清流の国」岐阜から上高地へ 4つの自然探勝ハイキング
※“岐阜の宝もの”小坂の滝、天生県立自然公園、五色ヶ原の森と名勝・上高地を専門ガイドと歩く5日間。

 

北信濃の小菅神社・戸隠神社五社参拝と鬼無里フットパスを巡る
※専門ガイドと共に寺社仏閣を巡り、由緒を知り、御朱印をいただく旅。また、自然美溢れる鬼無里でもガイドウォークを楽しむ5日間。

072

クルマバツクバネソウ(Paris verticillata)

昨日まで「たっぷり小笠原6日間」のツアーへ同行させていただいており、小笠原諸島の海でイルカにも出会え、お客様とともに童心に戻ったように楽しませていただきました。また、小笠原諸島特有の植生も楽しむことができ、小笠原の植生については、追ってご紹介させていただきます。

 

本日は形状がユニークな「クルマバツクバネソウ(Paris verticillata)」をご紹介します。

 

クルマバツクバネソウ(Paris verticillata)

被子植物 単子葉類
学名:Paris verticillata
和名:車葉衝羽根草
科名:シュロソウ科(Melanthiaceae)
属名:ツクバネソウ属(Paris)

 

日本では、北海道、本州、四国、九州と全国に分布し、山地帯から亜高山帯の林内に生息します。
私が初めてクルマバツクバネソウを観察したのは尾瀬ヶ原から尾瀬沼へ抜けるフラワートレッキングを楽しんでいた時で、この花を紹介された際にはその形状に驚いたことを覚えています。
日本以外では、朝鮮半島、中国、千島列島、樺太(サハリン)に分布します。

 

草丈は20~40㎝で直立、茎頂に6~8枚の楕円形状の葉を輪生し、長さは5~15㎝ほどです。
茎頂から花柄(花序などを支えるための茎)を伸ばし、直径5~7㎝で黄緑色の花を咲かせます。

 

この花の形状、見た目に「どこが花?」というのが難しい部分です。

 

黄緑色の花弁のように見える部分は「外花被片」と呼ばれ、いわゆる萼片です。長さは3~4㎝ほどで枚数は4枚です。
その外花被片の間から細く垂れ下がる部分が「内花被片」で花弁となる部分。こちらも4枚あり、黄色を帯びています(写真では外花被片と同じく緑色でした)。

 

クルマバツクバネソウを特徴づける中央に細長く上向きに伸びた部分は「雄しべ」で長さは5~8㎜で本数は8~10本です。
雄しべの黄色い部分が「葯(花粉を入れる袋状の部分)」であり、葯の先端には「葯隔(やくかく:花粉塊を隔てる壁、二分する葯の接合部)」が長く伸びています。
雄しべの中央には黒色の「雌しべ」があり、花柱が4つに分かれている(4裂)のが特徴です。

 

クルマバツクバネソウの名は、葉が車輪のように輪生する姿から「車葉」、花の形状が羽子板遊びの羽根「衝羽根(つくばね)」に似ていることが由来とのことです。

 

クルマバツクバネソウに似た「ツクバネソウ(Paris tetraphylla)」との違いについて、下記のとおり非常に判りやすくまとめてくれていた資料がありましたので、参考にさせていただきました。
●ツクバネソウの葉は4枚(たまに5枚~6枚)、クルマバツクバネソウは6~8枚
●クルマバツクバネソウは葯隔(やくかく)が突き抜ける
●ツクバネソウは花弁が無い、クルマバツクバネソウは糸状の花弁が4個
●ツクバネソウの子房(雌しべの基部)は緑色、クルマバツクバネソウの子房は黒色
●ツクバネソウの葉は長楕円形、クルマバツクバネソウは倒披針形

 

見た目に目立たず、パッと見ただけでは花弁の落ちて雄しべだけが残っているような形状のため、フラワーハイキングなどをしていると見落としがちのクルマバツクバネソウですが、私も尾瀬で初めて観察した際には、その形状をゆっくり説明してもらいましたが、そのユニークな形状を細かく説明してもらううちに、いつの間にか心を奪われてしまった花でした。

 

クルマバツクバネソウ(Paris verticillata)