ゴールデンウィークに入り、我が家の近所の公園では「のだふじ」の藤棚がキレイに咲きそろっていました。
平成も残すところ、あと数日。平成最後の「世界の花だより」のブログ更新となります。
本日ご紹介する花は、前回に引き続きブーダンで観察したサクラソウの1つ「プリムラ・グリフィシー(Primula griffithii)」をご紹介します。
被子植物 双子葉類
学名:プリムラ・グリフィシー(Primula griffithii)
科名:サクラソウ科(Primulaceae) 属名:サクラソウ属(Primula)
プリムラ・グリフィシー(Primula griffithii)は、ブータン西部からチベット南部に棲息し、亜高山帯で群生するサクラソウです。
葉には幅の広い柄があり、葉身(ようしん:葉の平らな部分)は卵型や長円形、長さは5~15㎝。葉の先は尖り、周囲には鋸歯があります。
花茎は高さが15~30㎝ほどで多くの花を付けます。花柄(かへい:花軸から分かれ出て、その先端に花をつける小さな枝)は長さ1~2㎝。萼(がく:花びらの付け根(最外側)にある小さい葉のようなもの)は鐘型で、長さは1㎝弱。
花は地域によって異なりますが、概ね4~5月に開花し、青紫色で平開し直径2~3㎝ほど、花びらは5枚です。
先日紹介したプリムラ・デンティキュラータ(Primula denticulata)と同じく花の基部は筒状で、中心部は黄色。花びらは5枚で、それぞれの花びらの先端がハート形の切れ込みが入っています。
プリムラ・デンティキュラータ(Primula denticulata)の淡い色合いと違い、濃い青紫色が印象的なため、車道を走りながら、また林間部でフラワーハイキングを楽しんでいると、すぐに目に飛び込んでくるサクラソウの1つです。
前回から2回続けてサクラソウを紹介させていただきましたが、少し残雪の残るヒマラヤの国々で、多種多様なサクサソウを探す旅に出掛けたくなりました。
皆さん、ご一緒にいかがですか?
次回は、ブータンでサクラソウと同時期に咲く、着生ランを紹介します。