本日は、このブログ「世界の花だより」で初めて西オーストラリアの花、『エバーラスティング・デージー』(Everlasting Daisies)と呼ばれる花をご紹介します。
皆さんは「エバーラスティング・デージ」という花の名前を聞いたことはあるでしょうか。「デージーなら聞いたことある!」と思われた方は多いと思います。最後に紹介するツアーを弊社前川が造成を開始するまで「エバーラスティング・デージー」という言葉は聞いたことがありませんでした。
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被子植物 双子葉類
英名:エバーラスティング・デージー(Everlasting Daisies)
科名:キク科(Asteraceae)
属名:ムギワラギク属(Xerochrysum)/ヘリクリサム属(Helichrysum)
日本の約24倍の面積を誇る広大な島国オーストラリアは、動植物の変化に富み、種類も多く、どの地域を訪れても独特の植生、生態系を観察することができます。
そんな中でも西オーストラリアは最も多くの野生植物が観察でき、その種類の多さ、美しさは世界の野生植物の宝庫と言われる南アフリカにも劣らないと言われています。
オーストラリア大陸は2/3は砂漠地帯。
砂漠地帯や乾燥地帯に自生する植生のイメージと言えば、アメリカ大陸ではサボテン類、アフリカ大陸では多肉植物、それぞれ茎葉に水分を多く蓄えて多肉化して乾燥から身を守るように進化しているという認識ですが、オーストラリアの砂漠地帯や乾燥地帯では多肉化した植生は少なく、その代わりに根を深く張るものが多く、ムギワラギクのような、花に珪酸質を含みカサカサした乾燥花が多く自生するのが特徴です。
珪酸質を含みカサカサとした乾燥花は、特にキク科の花が多く、その種類は数百種にも及ぶという資料もあり、これらキク科の花を総称して「エバーラスティング」(Everlastings)、「永久花」 と呼ばれてるそうです。
「永久花」と聞くと「年中枯れずに咲き続ける」とイメージしてしまいそうですが、ある資料で「外見上の新鮮さと自然のままの色を長期にわたって保有できる事でエバーラスティングと呼ばれるようになった」とのことでした。
エバーラスティングと呼ばれるキク科の花は、資料によっては『ムギワラギク属』(Xerochrysum)、少し古い資料だと『ヘリクリサム属』(Helichrysum)と表記されています。どうやら、20世紀末から21世紀初頭にかけての分類見直しの結果、ムギワラギクはXerochrysum属の種ということになり、ムギワラギク属の和名もXerochrysum属を指して用いられるようになったそうです。
エバーラスティング・デージーと呼ばれる花々は群生をなして咲き乱れることが多いため、花のシーズンに訪れると、カラフルなデージーが一面に咲き誇る素晴らしい景観を楽しむことができます。
ワイルドフラワーの宝庫と称される西オーストラリア、エバーラスティング・デージーに興味をお持ちの方は是非西オーストラリアを訪れてみてください。
<エバーラスティング・デージーに出会えるツアー>
春の西オーストラリア ワイルドフラワー探訪
※8月下旬、西オーストラリアは冬から春への移ろいを迎え、州全域が色とりどりのワイルドフラワーで彩られます。