日本各地で桜の開花宣言を伝えるニュースが聞かれるようになりましたが、今年の桜の開花・満開は例年より早く、東京からスタートした桜前線でしたが、満開のトップも東京で連休明けの23日の予想だそうです。
先週末、嫁さんと出掛けた際に旭山桜という品種の桜の鉢植えの桜を購入しました。まだ花は開いていませんが、今年は我が家で花見ができるかと思うと、これからが楽しみです。
※ブログ投稿の翌日に小さな八重咲きの桜が咲きました!
前回に引き続き、中央アジアの花である「シュマルハウセニア・ニュドランス(Schmalhausenia nidulans)」をご紹介します。
被子植物 双子葉類
学名:シュマルハウセニア・ニュドランス(Schmalhausenia nidulans)
科名:キク科(Asteraceae) 属名:シュマルハウゼニア属(Schmalhausenia)
シュマルハウセニア・ニュドランス(Schmalhausenia nidulans)は、一見するとアザミのように見える花ですが、キク科の顕花植物のうち、アザミ亜科(Carduoideae)のシュマルハウゼニア属(Schmalhausenia)に属する中央アジア原産の一種です。
聞きなれないシュマルハウゼニア属(Schmalhausenia)という属名は、ドイツ系ロシア人の植物学者、古植物学者のヨハネス・テオドール・シュマルハウゼン(Johannes Theodor Schmalhausen)に献名されているそうです。
綿毛のような毛に覆われ、基部から太い茎が直立しており、高さは約30cmにもおよびます。葉は白がかった緑色で、葉も毛に覆われています。一つ一つ葉は先細りした楕円形をしており、少し硬さを感じ、アザミらしい葉をしています。枝から棘も見られますので、観察の際は十分お気を付けください。
頭頂部に直径2~4cmほどの淡い紫の花を咲かせ、ふんわりと膨らんだ綿毛のような頭頂部に複数(10個近く咲かせるものも観察しました)咲かせているのがとても印象的な咲き方です。開花時期は7~9月です。
現地のフラワーガイドさんの説明では「5年程生きたのち花を咲かせて枯れるが、その際に綿帽子が飛び、新たな場所で芽を出す」ということでした。
私がこの花を初めて観察したのはキルギスへのツアーへ同行させていただいた時でした。ソン・クル湖周辺のクルマク峠周辺を走行していた際、車道脇の緩やかな傾斜、草地に突然姿を現したシュマルハウセニア・ニュドランスを観たときは「単なるアザミかな?」と思いましたが、バスを降りて観察を始めるとその形状、花の咲かせ方など、ゆっくり観察していると、どんどんその魅力に引き込まれていったことを今でも覚えています。
シュマルハウセニア・ニュドランスの群生は本当に見事なものです。
7月にシュマルハウセニア・ニュドランスの花が咲き始めます。キルギスは高山植物の宝庫でその他にもたくさんの花が開花時期を迎えます。
是非シュマルハウセニア・ニュドランスの群生を求めて、キルギスへ訪れてみてください。