バードアイランド三宅島・野鳥撮影の旅

Report by 戸塚学 / 2022年5月16日~18日

 

5月16日(月) 初日移動
明日の三宅島の天気予報はあまりよくないが竹芝桟橋は曇り。予定通り出航した。出航してすぐは甲板からレインボーブリッジ通過の瞬間を見られるとあって数人が見学に行った。

 

5月17日(火) 三宅島 雨時々曇り
5時に新鼻荘の送迎車で宿へ。なんとなく雨が小降りになってきたので、レンジャーの話ではタネコマドリは「迷子椎」近くで出がいいというので大路池の周回散策路を歩きながら、鳥達の声を楽しみつつ、姿を探して移動。しかし三宅島の暗い森は厳しい・・・。声はすれども姿は見えず。アカコッコは道路に出てもすぐに飛び去る・・・。迷子椎のところでもタネコマドリの声はすれども姿は見えず・・・。いいところまで近づくが・・・去って行く。望み薄な感じなのでトイレのある桟橋まで足を延ばす。桟橋からは対岸にダイサギの姿が見られ、小雨が降る暗い中だがいい雰囲気なので撮影をしてもらう。そうこうしているうちにオシドリのペアが飛んできたので遠いけれどもこちらも撮ってもらう。湖岸の桑の実にシチトウメジロが集まるのでこちらも撮影してもらい、一旦アカコッコ館を目指す。

ダイサギ
オシドリ
シチトウメジロ

アカコッコ館では雨宿りをしながら撮影を試みるが暗いし視界が無くて手に負えないため、早々に切り上げ宿へ戻る。宿に戻るとおかみさんが庭にもアカコッコや小鳥が来るから撮ればいいと解放してくれたので12時まで撮影をすることにした。アカコッコは来なかったがオーストンヤマガラとカワラヒワが良くエサ台に来てくれたのと、上空を飛翔するカラスバトは10回以上見ることができた!

オーストンヤマガラ
カワラヒワ

12時タクシーが迎えに来たので目的地を急遽変えていつもお世話になっている宿へ行ってもらう。今年この宿の周辺だけアカコッコが多いというのだ。そこで傘を差しながら細い道を進むとアカコッコがいた!結構な頻度でアカコッコを見つけることができたのでみなさん何とか撮影ができたようでほっとする。ここで問題が!私のミスで明日が3時間、今日が2時間の予定を勘違いしてしまいタクシーの運転手に明日2時間に変更できるかと聞いてOKが出てほっとする。まぁミスのおかげでアカコッコを堪能できたのだから結果OKだろう。宿に戻ってからも庭の撮影をしているとアカコッコが来てくれたが、私は撮るどころか見ることもできなかった・・・いとかなし。そのまま終了して夜は地魚と地元の食材のおいしい晩御飯をいただきました。

アカコッコ

5月18日(水) 三宅島 晴れ
4時半から庭の小鳥とアカコッコ撮影。6時にタクシーが来たので伊豆岬へ移動。到着してドアを開けると・・・!すでにウチヤマセンニュウのさえずりがあちこちから聞こえる。すぐに双眼鏡で覗くと、いるいるいっぱいいる!できるだけ近い個体を見つけ場所を教えて撮ってもらう!よかったこんなに早くカタが付くとは。他にもウグイスのさえずりも目立つところでしていたのでしっかりと撮ってもらう。カラスバトも多くいるのだがこちらは遠い・・・。

ウチヤマセンニュウ
ウグイス

昨日のミスで2時間になってしまったがとても有効な2時間を堪能することができた。
一旦宿に戻り朝食を食べたのち、荷物をまとめて大路池の遊歩道へ。今日は迷子椎まで行かず途中のポイントで鳥を探すことにする。あまり鳥たちの姿が見られないので、各自で移動撮影をしてもらったことが良かったようで一部の方たちはタネコマドリやモスケミソサザイを撮ることができたようだ。残念ながら私は、モスケミソサザイは見られたがタネコマドリは見ることができなかった。

 

12時に宿のおかみさんに港に送ってもらう途中、阿古の集落にある溶岩が入った中学校を見学。火山島の生の姿を実感することができた。船上では甲板で鳥を探すが島を離党してすぐのカンムリウミスズメは外した。しかしオオミズナギドリや時々混じる黒いハシボソミズナギドリを観察&撮影しながら伊豆大島近くに来るとイルカの群れが現れた。ここでようやくクロアシアホウドリが2羽出てくれた!この先はオオミズナギドリ以外の期待が持てないこともあり、皆さん疲れたようで流れ終了(笑い)。夕日と富士山や夕焼けと羽田空港の飛行機を狙いつつ船は無事竹芝桟橋へ・下船と同時にそのまま解散となりました。

クロアシアホウドリ
オオミズナギドリ&ハシボソミズナギドリ

本当ならアカコッコ間の水場でばっちり撮影ができるはずが今年は鳥達の動きがいつもと違う+雨という天候不良により歩かないつもりが相当歩く結果になったことは申し訳なく思いましたが、地元の方たちの情報のおかげで歩いたことでアカコッコの撮影ができたことは何物にも代えがたい収穫だったのではと感じました。

 


撮れた鳥
カラスバト・ハシボソミズナギドリ・クロアシアホウドリ・ダイサギ・ミヤケコゲラ・シジュウカラ・オーストンヤマガラ・ウグイス・イイジマムシクイ・シチトウメジロ・ウチヤマセンニュウ・モスケミソサザイ・アカコッコ・タネコマドリ・カワラヒワ・オシドリ
観られた鳥・さえすり
コジュケイ・二ホンキジ・ウSP・アマツバメ・ウミネコ・ミサゴ・トビ・ノスリ?・アオバズク・ハシブトガラス・ヒヨドリ・イソヒヨドリ・スズメ
哺乳類
イタチ

 


この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員