秋の奄美大島 アカハラダカの渡りと奄美固有種【後編】

Report by 簗川堅治 / 2023年9月21日~24日

3日目。
昨日に引き続きアカハラダカの渡り観察です。風が出てきました。期待できるか?すると遠くに20羽。次、20羽。さらに50羽旋回上昇しています!そして、群れの一部がついにこちらへ。近距離、そして頭上を次々と、あっという間に通り過ぎていきます。感動の瞬間!しばらくし、今度は200羽の鷹柱。さらに増え300羽、最終的には600羽の鷹柱になりました!圧巻!

アカハラダカの鷹柱(撮影:上山様)
アカハラダカの鷹柱(撮影:上山様)
アカハラダカ(撮影:簗川)
アカハラダカ(撮影:簗川)
アカハラダカ幼鳥(撮影:簗川)
アカハラダカ幼鳥(撮影:簗川)

結局、この朝は合計1,000羽の渡りを見ることができました。

気分が高揚した中、観察の森へ向かいました。またしても到着後に雨。どうにもうまくいきません。アマミイシカワガエルをまた確認し、雨が上がったところで探鳥スタートです。アカヒゲ待ちをするも、今日も出ず。ルリカケス数羽を見たにすぎませんでした。

 

昼食をとりに一旦、観察の森をあとにし、昼食後、再び観察の森へ。

観察の森到着後は自由時間とし、それぞれ過ごしてもらいました。ズアカアオバトとアカヒゲは声のみでしたが、みなさん、(オーストン)オオアカゲラ、(アマミ)ヤマガラ、(アマミ)シジュウカラの姿は見れたようでした。

オーストンオオアカゲラ(撮影:K.I様)
オーストンオオアカゲラ(撮影:K.I様)

 

4日目。
最終日です。この日は朝から観察の森へ行きました。未だよく観察していないアカヒゲやオーストンオオアカゲラ、オオトラツグミに最後の挑戦です。到着早々、何人かの方がアカヒゲを複数羽見れたようです。

アカヒゲ(撮影:K.I様)
アカヒゲ(撮影:K.I様)

やはり朝は出がいいですね。しかし残念ながら、オーストンオオアカゲラやオオトラツグミは見れませんでした。

続いて、別の場所でルリカケスを狙うもダメでした。海岸も回りましたが、いい鳥には出会えないまま時間となり、空港へ向かいました。

心配していた台風も来ず、予定通りアカハラダカの渡りはばっちり観察でき、鳥以外の奄美固有の動植物を満喫した旅になりました。参加者のみなさん、お疲れ様でした。

この記事を書いた人

簗川 堅治 やながわ けんじ
1967年生まれ。山形県在住。日本野鳥の会山形県前支部長。「何しったのやぁ?こだい寒いどごで(何してるんですか?こんなに寒い所で)」「鳥ば見っだのよぉ(バードウォッチングです)」「こだい寒いどぎ、ほだなどさ、鳥あて、いだんだがしたぁ?(こんなに寒い時にそんな所に鳥がいるんですか?)」私の地元では、こんな会話が日常茶飯事です。鳥はいつでもどこでも楽しめます!見て、聞いて、撮って楽しんでもらうのはもちろん、ほっこりとした温かい時間を過ごしてもらえるように山形弁でがんばります。おらいの(私の)島、飛島さもきてけらっしゃい(飛島にもきてください)!

秋の奄美大島 アカハラダカの渡りと奄美固有種【前編】

Report by 簗川堅治 / 2023年9月21日~24日

台風の時期なので毎年ハラハラドキドキしながらのツアーです。

1日目。台風の心配はなさそうなうで、安心してスタート。まずは空港近くの海岸で、シギチ類を観察しました。ムナグロやダイゼンなどのチドリ類とチュウシャクシギやキョウジョシギなどシギ類の他、ツバメチドリが複数いました。ミサゴも大きな魚を捕って食べていました。

ミサゴ(撮影:上山様)
ミサゴ(撮影:上山様)

白いクロサギは遠くにいて、ちょっとわかりづらかったですね。

続いて観察の森へ向かいました。途中、電線に止まるカラスバトやズアカアオバトを見ました。観察の森に到着時はあいにくの雨。しばらく待機し、まずは世界でここだけのカエル、アマミイシカワガエルの観察です。意外な所(?)にいました!

定点観察をしていたら、「コンコン、コンコン……」と(オーストン)オオアカゲラの木をつつく音がしました。しかし、どんな方向から探しても結局見れず。その後はアカヒゲを待つも、これも見れずに終わりました。

夜は恒例のナイトウォッチングです。ズアカアオバトが2羽寄り添って寝ていたのを皮切りに、まだ残っていた(リュウキュウ)アカショウビンや電線で眠るルリカケス、至近距離でみることができたリュウキュウコノハズクやアマミヤマシギもじっくりと見ることができました。

ズアカアオバト(撮影:上山様)
ズアカアオバト(撮影:上山様)
リュウキュウコノハズク(撮影:吉田様)
リュウキュウコノハズク(撮影:吉田様)
アマミヤマシギ(撮影:K.I様)
アマミヤマシギ(撮影:K.I様)

もちろん、アマミノクロウサギも複数見ることができましたし、奄美固有種のアマミトゲネズミの姿も肉眼のみではあったものの、数回、見ることができました。

 

2日目。アカハラダカの渡り観察に出発です。風がないのが気になります。やはり、風のせいか、なかなか現れず、あきらめかけた頃、遠くで2羽旋回上昇中!ちょっと盛り上がりましたが、遠すぎます。その後も複数羽が複数回飛んで行き、最終的には20羽程度確認できました。ただ、遠い!その他、(リュウキュウ)サンショウクイの姿も遠目ながら見ることができました。

続いて観察の森へ向かいましたが、雨が降ってきたので農耕地へ変更しました。降ったり止んだりを繰り返し、ツメナガセキレイ3羽を観察しました。

ツメナガセキレイ(撮影:上山様)
ツメナガセキレイ(撮影:上山様)

あとは特にいないようでしたので昼食をとりに行き、午前中は終了です。

昼食後、観察の森へ。アマミイシカワガエルは今日も同じ所にいました。

アマミイシカワガエル(撮影:簗川)
アマミイシカワガエル(撮影:簗川)

アカヒゲを待つものの、今日もダメでした。ただ、昨日よりはカシの実を食べるルリカケス数羽を比較的よく見ることができました。

ルリカケス(撮影:吉田様)
ルリカケス(撮影:吉田様)

(オーストン)オオアカゲラや(オオ)トラツグミもダメでした。なかなかうまくいきません。

ホテルへの帰りすがらにヒメアマツバメを見てホテルへ入り、夕食後のナイトウォッチングに備えました。

ナイトウォッチング2晩目です。アカハラダカとオオトラツグミに的を絞り、森を走ります。まずはリュウキュウアオヘビがお出迎えです。3匹が絡み合って交尾をしている光景にに出会いました。今日も(リュウキュウ)アカショウビンに会いました。

リュウキュウアカショウビン(撮影:上山様)
リュウキュウアカショウビン(撮影:上山様)

そしてついにアカハラダカ発見!一気に盛り上がりました。さらにオオトラツグミも!結果として、アカハラダカとオオトラツグミは2羽ずつ見ることができました。

アカハラダカ(撮影:K.I様)
アカハラダカ(撮影:K.I様)
オオトラツグミ(撮影:吉田様)
オオトラツグミ(撮影:吉田様)

この記事を書いた人

簗川 堅治 やながわ けんじ
1967年生まれ。山形県在住。日本野鳥の会山形県前支部長。「何しったのやぁ?こだい寒いどごで(何してるんですか?こんなに寒い所で)」「鳥ば見っだのよぉ(バードウォッチングです)」「こだい寒いどぎ、ほだなどさ、鳥あて、いだんだがしたぁ?(こんなに寒い時にそんな所に鳥がいるんですか?)」私の地元では、こんな会話が日常茶飯事です。鳥はいつでもどこでも楽しめます!見て、聞いて、撮って楽しんでもらうのはもちろん、ほっこりとした温かい時間を過ごしてもらえるように山形弁でがんばります。おらいの(私の)島、飛島さもきてけらっしゃい(飛島にもきてください)!

奄美大島・固有種を狙う撮影三昧の4日間 【2本目】

Report by 戸塚学 / 2023年4月9日~12日

世界遺産になってからの初めての奄美大島ツアー2本目。
1本目と打って変わり天気は基本晴れ。奄美大島とは思えないほど乾燥した空気でさわやかな気候に戸惑いましたが、最終日は雨上がりの蒸し暑い奄美大島本来の空気を感じられたと思います。1本目に続き2本目も予定をしていた種類を2日目でほぼクリア!残念だったのはナイトツアーでアマミノクロウサギ以外は出現率が低く、リュウキュウコノハズクは見られただけ、アマミヤマシギに至っては出現すらないというのは残念な状況でしたが、それも自然相手のことなので仕方がありませんが、他の固有種の鳥たちはがっつりと撮影ができたようでみなさま笑顔でお帰りいただきました。

 

絶景

1日目

空港へ到着するとすでにほとんどのみなさんが到着されていました。全員そろったのでジャンボタクシーに乗り込み現場へ向かいます。まずは森に入る前に注意事項を伝えて、各ポイントを廻りました。とりあえずはアカヒゲから狙いましょうと話して歩きはじめると私の足元から何か「コツコツ」という音が???下の草むらに目を移すと?オオアカゲラが!慌てて、そして静かに離れ参加者のみなさんに手招きして撮影を楽しんでもらいます。かなり愛想のいいメスでしっかりと撮影をすることができました。アカヒゲポイントに行く前に思わぬうれしいハプニングでした。

 

さてアカヒゲポイントへ到着するもさえずりは聞こえて来ません。静かにさえずりが始まるまで待つこと10分、さえずりが始まりました。声のする方へ移動しながらじっと目を凝らしながら待ちます。手前の低木の葉の奥に小さな黒い塊を見つけたので双眼鏡で覗くとアカヒゲのオスです。みなさんを集めて場所の説明をするのですが、だいたい1ヶ所に1人しか見えるすき間が無いので苦労します。あちこち探して、撮影できるすき間を探してなんとか全員確認はできたようでほっとします。あとはさえずった後に移動するので同じように探して撮影をしてもらいました。

 

アカヒゲ

 

次は問題のオオトラツグミです。ポイントに到着した時に「ぼ~っと」周囲を見てください。じっと1点を凝視しても見つかりません。動いたらオオトラツグミですから撮影してくださいと伝えました。何度も出てくれるのですがこれがやはり手強い。それでもとりあえず全員撮れたとのことでほっとします。ルリカケスは目視となんとなく枝被りしつつも撮影はできたようなので明日以降に持ち越しという事で終了しました。

 

オオトラツグミ

 

2日目

5時にホテルを出発して薄暗い森を進み絶景ポイントで朝陽を待ちます。その後はここでお弁当を食べて出発です。まずは人でごった返す前にオオトラツグミを狙います。近くにルリカケスがやって来るのでなんだろうと見ていると木の洞に入った?その後落ち葉をくわえて入った?2羽で入った?どうやら巣を造っているようです。あまりこちらを気にはしていないようなのでこちらも刺激をしないようにオオトラツグミを待ちます。やはり5回ほど出るも近くに来ない。あと1回来たらポイントを移動しましょうと言った後、来た!どんどん近づきこちらの前に!いやぁ~ついてるわ。

 

大満足でアカヒゲポイントへ移動します。こちらも昨日同様アカヒゲが良く出てくれます。昨日の「ちょっとだけよ」ストレスも完全に吹き飛んだようです。そして水場の近くでルリカケスを待ちますがなかなか下に降りてくれません。そのうちチャンスがあるから後回しにしましょうと歩き出すとまたしても私の足元で「コツコツ」黒い頭が上下しています。オーストンオオアカゲラです。今日は昨日よりも長時間移動をしながらしっかりと近くで撮影を楽しめました!残念なのはオスも近くに飛んできたのに撮影ができなかったこと。二兎ならぬ二鳥を追うもの一鳥も得ずを実感してしまった。この日は夜にナイトツアーがあるので12時に終了して夜まで休憩にします。

 

オーストンオオアカゲラ・♀

 

21時30分ホテルのフロントに集合してナイトツアーのジープを待ちます。少し早い時間に到着したので乗り込み出発です。コースの入り口でナイトツアーの注意事項や説明を聞いてジープが走り出すとすぐにヒメハブを発見!

 

ヒメハブ

 

その後は道路が乾燥しているせいかカエルが見つかりません。イシカワガエルに出会えるか少し心配になります。そんな心配をよそに次々とアマミノクロウサギが出てくれますが、あまりじっとしてくれず撮影に苦労します。

 

アマミノクロウサギ・仔ウサギ

 

そしてリュウキュウコノハズクは鳴いてはいますが、なかなか発見できません。ようやく見つけたのですが、小さいし木の枝のこぶにしか見えないので、説明中に飛ばれてしまい・・・それっきり見つけることはできませんでした。期待しているアマミヤマシギも出ません。一番期待のダートコースもクロウサギは出ますがヤマシギはさっぱり・・・痛い。乾燥&気温が低いことが関係しているのか?それともすれ違った一般観光客の2台の車が来たせいかわからなかった。今回のナイトツアーは生き物の少ない結果となってしまった。

 

3日目

昨夜が遅かったのでこの日はゆっくりと9時に出発します。アマミヤマシギ・リュウキュウコノハズクは夜しか期待できないので諦めるとしても他はすでにいい感じに撮れています。ので、今日は自分の「狙いたいものをがっつり狙う」日にします。私は各ポイントを廻りアドバイスしたり、探す手伝いをしつつポイントを移動する作戦です。これのいいところは少人数とはいえ6人でぞろぞろ歩いたり、待ったりするよりもより少人数の方が撮影チャンスが高くなるのです。お昼を挟んで約9時間たっぷり時間を取ったことでしっかりと撮影できたとみなさん満足顔でした!

 

4日目

夜にしっかり降った雨がまだ少し残っているようでしたが、現場手前では止んでしまいました。しかしちょっと気になるのは標高が高いので「霧」が気になります。予想通り標高が上がると車のヘッドライトに霧が反射してほとんど前が見えません。ノロノロ運転で進んでゆくとドライバーさんが「ハブよ!」と車を停めて道路わきを逃げて行くハブを見ることができましたが・・・。ちょっぴり心配になります。ようやく到着です。まずは荷物を降ろして雨がしのげる庇の下で待機しますがキリが濃すぎるし夜明け前で暗い。霧のせいで視界は悪いし、何よりもハブを見ちまったのでうかつに森を歩けません。6時を過ぎるとだいぶ明るくなったのでお弁当を食べます。そして6時30分移動開始です。絶景ポイントは景色も足場周辺も視界があるのでここで1時間待機。ようやく視界が開けてきたので昨日同様各自好きなポイントで撮影をしてもらいます。

 

9時を過ぎると一気に霧がはれてきました。絶景ポイントではルリカケスが群れで飛びまわったり、リュウキュウサンショウクイ、カラスバトも確認できました。

 

ルリカケス
ルリカケス
ルリカケス
ルリカケス

リュウキュウサンショウクイ

カラスバト

 

残念ながらサシバの渡りはピークを過ぎてしまったようで1羽だけ確認ができました。他にもリュウキュウメジロ・アマミシジュウカラ・アマミヤマガラも出てくれ撮影もできました。森の中では二ホンミツバチの分蜂を一部の参加者と見ることもできました。そしてオオアカゲラはなぜか私が遭遇するのはメスばかり!

 

リュウキュウメジロ

 

時間になったので空港に向かいます。しっかり撮れてハイテンションで明るい車内となるはずが、みなさん疲れて眠りこけたまま空港到着してしまいました(笑)そしてそれぞれ帰路に付かれました。ご参加していただいたみなさまお疲れまでした!

 


撮影できた鳥・生き物
アマミコゲラ・オーストンオオアカゲラ・リュウキュウサンショウクイ・アマミヒヨドリ・アカヒゲ・シロハラ・アトリ・オオトラツグミ・アマミヤマガラ・アマミシジュウカラ・リュウキュウメジロ・ズアカアオバト・ルリカケス・アマミノクロウサギ・ヒメハブ・シリケンイモリ・二ホンミツバチ
見られた鳥・生き物
リュウキュウツミ・リュウキュウキジバト・リュウキュウツバメ・ツバメ・ダイサギ・リュウキュウハシブトガラス・アカハラ・アマミトゲネズミ・クマネズミ(外)

 

声が聞かれた
アオバズク・カラスバト・リュウキュウコノハズク

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

奄美大島・固有種を狙う撮影三昧の4日間 【1本目】

Report by 戸塚学 / 2023年4月5日~8日

世界遺産になってからの初めての奄美大島ツアー。2年連続で新型コロナの影響もあり中止になっていたため、ある意味手探りな部分もありました。予定していた場所が現地ガイドと一緒でないと立ち入り禁止等の新ルールに戸惑いましたが、メインにしていた場所にもオオトラツグミが定着してくれたことで2日目にしてすべての撮影予定種を撮影でき、あいにくな天気であったもののナイトツアーもジープを利用することでスムーズな撮影ができました。またマングース・ノネコの駆除が上手く行っているようで過去最高の生き物との遭遇と撮影を楽しめました。

ルリカケス

1日目

天気予報では曇り時々雨がなんとか晴れています。
みなさん飛行機の到着時間の関係で予定時間よりも早く奄美空港に到着していたようで集合時間前に集まられていたので、ジャンボタクシーの到着とともにポイントへ移動します。ここでは今回一番難しく苦労するであろうオオトラツグミがあっけらかんと到着早々に撮影することができました。引き続きアカヒゲポイントへ移動するとこれまたすぐ近く!最短では1.5mのところまで来ることも!!!近すぎても撮影には向かないのでアカヒゲが移動して枝や木の倒木に上がったところをがっつり撮影することができました。早々に手強い2種を撮影できたことで余裕ができるのですが、一番たくさんいて撮りやすいはずのルリカケスがなかなか撮影させてくれません。以前水浴びをする鉄板のポイントも今年は下見時を含めちっとも水浴びをしてくれずちょっと困りますが、まだ時間はたっぷりあるので明日以降に期待だ!

オオトラツグミ

2日目

天気予報よりも少しマシな小雨&曇り。5時出発だったので到着してもまだ暗く明るくなるまで待機をしてある程度視界がとれるようになってからお弁当を食べるが・・・そのボリュームにびっくり!おむすび2つくらいかなと思ったが夕食用と勘違いするボリューム!ただしおいしいから許すしかない(笑)
薄暗い中、森の中を歩いてアマミヤマシギを探します。しかし・・・いません。そうなればオオトラツグミを狙うしかありません。約3時間待って5回ほど出現してくれたので移動します。そしてアカヒゲポイントへ行くとこれまた大サービスで撮影をさせてくれました。

アカヒゲ

さて残るはルリカケス。下見の時によく出ていた場所で待つと終了時間前に出てくれてこれまた大サービスで撮影させてくれます。12時で切り上げなので「名残惜しいですが」と参加者のみなさんを駐車場に促し歩き出すと、ルリカケスが飛び去った森に何かが?飛んで来て木の幹にとまった?オーストンオオアカゲラだ!静かにそれでいて小走りに近づき撮影をします。メスでしたがしっかりと撮影できちょうど飛び去ると12時ジャスト!タクシーに乗り込むと雨が降り出す。みなさんもってるわ!夜はナイトツアーがあるのでお弁当を買ってホテルで時間まで休憩です。

ルリカケス
オーストンオオアカゲラ

21時45分ホテルのロビーにナイトツアーのスタッフがお迎えに来たのでジープに乗って出発です。ポイントは時間予約制なのでゲートインまで準備をします。いざ入るとすぐに水路にヒメハブ!すごい擬態で絶対自分では見つけられない。他にもアマミハナサキガエルが道路上を飛び跳ねます。5分も進むといきなりアマミノクロウサギが出現!その後も結構な出現率ですが子供が多い。初めは数を数えていたがあまりにも出るのでもうやめた!フロントガラスを倒し、幌を外しているのでどのポジションからも撮影できるのがこのツアーの一番のいいところだろう。満月は雲に隠れているが時々明るくなる。そのためか森の奥からオオトラツグミの美声が響き渡ります。寝ている姿を探すも姿は見当たりませんでした。私たちが一番期待するアマミヤマシギは気づくと飛ばれることが多くちょっぴりストレスがたまりだしていたが、出現率が上がれば確もが上がるので撮影がスムーズにできるようになりみなさん余裕が出てきます。

アマミノクロウサギ
アマミヤマシギ

残るはリュウキュウコノハズクですが、とにかく小さく木のちょっとしたこぶに見えるので、説明してもなかなか見つけられず「あそこ、ほらあそこ」と説明をしているとも1羽が飛んで来て求愛給餌した!給餌した個体はすぐに飛び去り、エサをもらった個体も食べ終わると飛び去ったため私も撮影ができなかったがこんなシーンを見られただけでもラッキーだ。その後電線にとまった姿は近くで撮影できた。電線を伝わり歩くアマミケナガネズミも撮影できたし、道路わきを飛び跳ねるアマミトゲネズミも見られたし想像以上の出来だったと思います。ホテルに戻ると1時を過ぎていましたがこれで文句を言う参加者はいないだろう(笑)

リュウキュウコノハズク
アマミケナガネズミ

3日目

昨夜が遅かったので今日はのんびりスタート。みなさんに「朝食バイキング期待してね」と伝えてあったがアイスクリームの位置を教えることを忘れたのが失点だ。9時スタートで出発するも外は雨と霧。風も強く外に出る気になれない。前2日でほぼ予定している鳥の撮影もできているし昨夜の疲れもあるので管理棟の休憩室で13時30分までのんびりしていただき、雨・霧が収まった来たので森に入り撮影をします。17時まででしたが少し寒いし暗いのでジャンボタクシーの到着を待って早々に帰路につきました。

朝の風景

4日目

天気は晴れ!朝食のお弁当は「減らして」とお願いしてあったのでちょうどいいかちょっと多めな感じ。今日は予定していた場所ではないので、ジャンボタクシーは送迎のみ。なので荷物をまとめ置きしておき私は荷物番をしながら待機。みなさんすでに勝手知ったる森の中なので自由に散策と撮影を楽しんでもらいます。荷物を置いた場所の近くがとても見晴らしがいい場所なのでここでルリカケスとサシバが飛翔する姿を狙ってもらいます。
終了時間が近づいてきたのでジャンボタクシーにこちらへ迎えに来てもらおうと駐車場に行くがなかなか来ない。私も着ていた雨具の上下をザックにしまおうとみなさんのもとに戻ると、オオアカゲラのメスが近くで採餌していた!最後の最後まで引き当てるとはさすがです。12時になったので駐車場に行くとジャンボタクシーが待っていました。ドライバーさんに車を回していただきピックアップ。空港へ向かいます。ここでお別れですが、帰宅するのは1名だけであとは全員後泊するとのことで、やはりここまで来たのだからなぁと納得して終了となりました。

サシバ
リュウキュウサンショウクイ

 


撮影できた鳥・生き物
サシバ・アマミヤマシギ・リュウキュウコノハズク・アマミコゲラ・オーストンオオアカゲラ・リュウキュウサンショウクイ・アマミヒヨドリ・アカヒゲ・シロハラ・オオトラツグミ・アマミヤマガラ・アマミシジュウカラ・リュウキュウメジロ・ルリカケス・アマミノクロウサギ・アマミケナガネズミ・ヒメハブ・アマミハナサキガエル

 

見られた鳥・生き物
リュウキュウツミ・リュウキュウキジバト・ズアカアオバト・リュウキュウツバメ・ツバメ・ダイサギ・リュウキュウハシブトガラス・アマミトゲネズミ・クマネズミ(外)・イシカワガエル・シリケンイモリ

 

声が聞かれた
アオバズク・カラスバト

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員