秋の石垣島でアカハラダカ・カンムリワシ・ムラサキサギを狙う【後編】

Report by 戸塚学 / 2024年9月24日~27日

3日目

朝はまずホテル近くの田んぼを巡りますが・・・シギやチドリが少ない。どうやら抜けた感じです。今日もカタグロトビには出会えませんでした。続いてズグロミゾゴイのポイントへ行きますが、成鳥2羽はまたしても奥へ姿を消してしまいました、残念。展望台へ向かう途中凄い雨が降って来て「いけるかな?」と思いましたが到着すると止みました。すごいぜ参加者!

 

空は雲に包まれ時々アカハラダカは群れをつくりますが、こちらには来ません。時々ハヤブサやチョウゲンボウが通過するのみです。ここでヒマラヤアナツバメが飛び回っていて展望台の全員で狙うのですがこれが超手強い!そんな中1羽、2羽と近くに飛んで来てくれる個体を撮影できました。1度だけ頭上を群れが飛んでくれただけでもラッキーだったかな?その後は田んぼを廻りますが・・・鳥がいません。ようやくムラサキサギの幼鳥がいたので撮影することができました。午前中ラストはホテル近くの公園で撮影ですが、ムクドリ類はさっぱりでしたが芝生のツメナガセキレイを撮影して終了となりました。

ヒマラヤアナツバメ
ヒマラヤアナツバメ

夕方はまた田んぼ巡りでカタグロトビがよく見られるというポイントへ歩いて探しますが見つからない。代わりにヒタキ類がかわいい姿を見せて撮影させてくれました。問題は小鳥たちと入れ替わるようにシギやチドリがぐっと減ってしまいさみしい限り。またしても折れそうな心で鳥たちを探していると水路の前にカンムリワシ成鳥が「ごろり」ととまっていたのでがっつり撮影してもらった。動きが全くないので別の生き物を探すとすぐにムラサキサギが見つかりこちらも撮影してもらうが動きが無いので、ズグロミゾゴイのポイントへ。なんと1羽だと思った幼鳥が2羽いてしっかり撮ることができました。残念なのは、成鳥。さすがに数のプレッシャーなのだろう、すぐに引っ込んでしまった。最後はホテル近くの田んぼでシギやチドリを狙った後、公園でムクドリたちを探すがこちらは静かすぎて鳴き声を聞くこともなく見つけることができなかった。

アオアシシギ
アオアシシギ
ヒバリシギ
ヒバリシギ
「ごろり」ととまっていたカンムリワシ成鳥
「ごろり」ととまっていたカンムリワシ成鳥

4日目

とうとう最終日まで雨にたたられることなく過ごすことができた!まずはホテル近くの田んぼに行くと昨日よりもシギやチドリが入っていたので撮影をしてもらう。カタグロトビを探すが見つけられなかった、残念!引き続きズグロミゾゴイのポイントへ行くと成鳥と幼鳥がいたのでゆっくり近づくと3人目までは良かったが、4人目で飛ばれてしまった。できるだけ姿勢を低く近づいたがやはり数のプレッシャーは何ともならない。

風は北東、天気は晴れ。これはいいぞと期待を持って展望台に上がるとすでに140羽が渡ったという・・・これは期待が!しかしなかなか飛ばない。困ったことに雲の中から現れるので気がつけば頭上。10時に終了する予定を11時まで伸ばしたが・・・結果はだめだった。

ふたたびカタグロトビを探すが見つからない。周辺の田んぼも何もいない。最後の最後の悪あがきで空港近くの田んぼへ向かうと小型のシギたちがいたが、早苗に紛れてよくわからない!ジシギ(たぶんチュウジシギと思われる)を何とか撮影して空港へ向かい終了しました。

カタグロワシに関しては残念でしたが、メインにしているカンムリワシ・ムラサキサギ・ズグロミゾゴイ・アカハラダカはとまり、単体飛翔、タカ柱としっかりと撮影で来たし、夜はリュウキュウアカショウビン・ズグロミゾゴイ・リュウキュウコノハズク・リュウキュウアオバズクそしてオオクイナのオス成鳥まで撮れたので100点と言ってもいいと思いました。

リュウキュウアサギマダラ
リュウキュウアサギマダラ

 


撮影できた鳥 

ズグロミゾゴイ・アマサギ・ダイサギ・チュウサギ・コサギ・アオサギ・ムラサキサギ・カルガモ・アカハラダカ・カンムリワシ・ミサゴ・ハヤブサ・チョウゲンボウ、コチドリ・トウネン・ヒバリシギ・アカアシシギ・アオアシシギ・コアオアシシギ・キアシシギ・イソシギ・セイタカシギ・クロハラアジサシ・リュウキュウコノハズク・リュウキュウアオバズク・リュウキュウアカショウビン・ツメナガセキレイ・キセキレイ・エゾビタキ・コサメビタキ・サメビタキ・ヒマラヤアナツバメ・シロハラクイナ・(ヤエヤマオオコウモリ)

 

見られた&声が聞かれた

バン・ジシギSP・リュウキュウキジバト・チュウダイズアカアオバト・ツバメ・サンショウクイ・リュウキュウヒヨドリ・スズメ・セッカ・オサハシブトガラス・リュウキュウメジロ・シロガシラ

 

その他

ヤエヤマオオコウモリ

 


 

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

秋の石垣島でアカハラダカ・カンムリワシ・ムラサキサギを狙う【前編】

Report by 戸塚学 / 2024年9月24日~27日

今年は台風が去っても次々と熱帯低気圧ができて、天気予報ではずっと雨予報。雨なのはいいのだが、問題は風。ずっと南風なのでアカハラダカたちが渡れるかが心配でしたが下見で入ってから基本晴れで時々大雨という天気。もちろんお客様が到着しても同じ天気。2日目は風が変わり湿度が下がりさわやかになるとそれまで出なかったアカハラダカが青空に渡る姿に感動です。夜間も不快指数120%のおかげで予定していた鳥たちが出てくれました!

1日目

空港に時間通りみなさん集合されたので、専用車でまずは田んぼを廻って鳥たちを探します。最初の田んぼでいきなりクロツラヘラサギの成鳥発見。(じつはお客さんが発見)ゆっくり車を近づけ無事Get!引き続き何かいないかと探すとこれまた激近でムラサキサギの成鳥。一旦やり過ごしてUターンで戻りがっつり撮影ができました。

クロツラヘラサギ
クロツラヘラサギ成鳥Get!

しかしこの後がパッとしない。セイタカシギとツメナガセキレイは履いて捨てるほどいるのに他のシギたちが・・・そしてカンムリワシが見当たらない!林道を探しても見当たらない。折れそうな心を奮い立たせてカンムリワシの幼鳥の見られるポイントへ行くと・・・飛ばれて遠くへ行ってしまった。それでもみなさんに幼鳥を何とか見てもらい撮ってもらいました。

引き続き朝の下見で確認しておいたズグロミゾゴイのポイントへ行くと・・・いない?よく見ると朝になかった木の枝の切られたものが積みあがっている?どうやら視界の悪い伸びた枝が切られていた=日中作業をした=ズグロミゾゴイがビビって奥に行ってしまったようなので予定を切り上げて田んぼを廻るがパッとしない。クロハラアジサシの飛翔を撮ってもらってからホテルへ近くのポイントで白いクロサギを撮ってもらいホテルへ。夜はナイトツアーがあるので集合時間まで休憩をとりました。

飛翔するクロサギ白
飛翔するクロサギ白

7時30分に集合してナイトツアーへ出発です。一般道の電線にリュウキュウアオバズクがとまっているとガイドが言うが止まることができないのでパス。初めはさっぱり鳥たちが見つからず苦戦しましたが、リュウキュウアカショウビンが撮れてからは次々とリュウキュウコノハズク、ズグロミゾゴイが見つかりしっかりと撮影できました。その後移動をした場所でいきなりのオオクイナのオス成鳥Get!ここでもリュウキュウコノハズク、リュウキュウアカショウビンも撮れてみなさん大満足でした。

リュウキュウアオバズク
リュウキュウアオバズク
リュウキュウアカショウビン
リュウキュウアカショウビン
オオクイナ♂
オオクイナ♂ゲット!

2日目

早朝雷を伴う大雨で大丈夫かな?と思ったが6時30分には上がる。朝7時に出発して、まずはホテル近くの田んぼで朝焼けの水鏡のセイタカシギを撮ってもらい、移動して引き続きズグロミゾゴイを探します。私が一人先に車から降りて探しに行くと幼鳥がいたので撮影してもらいました。残念なのは私が現場についてすぐアカショウビンが飛び去ったこと。撮影後はすぐにアカハラダカのポイントへ移動、途中電柱にとまるカンムリワシがいたのですが時間が無いのでパス。途中昨日まで静かだった森に小鳥の声が聞こえる。渡ってきているようだ!アカハラダカのオスが枝とまりしながらセミを4匹も捕らえて食べてくれたおかげでしっかりと撮影ができた。その後あちこちで群れが湧き上がるが逆光で遠い!それでも時々近くを飛んでくれる個体も撮影ができた。そういえば日差しは強いが、風は乾いて心地いい。ふと気がつくとこちらに向かってたくさんの群れがタカ柱から川になって向かって来てくれたおかげで、みなさん大興奮で撮影を楽しまれていた!

アカハラダカ♂
アカハラダカ♂
アカハラダカのタカ柱
アカハラダカのタカ柱

田んぼを探してみますが何も見つけれられなかったので「もしかしたら近くの公園に小鳥がいるかも」と寄ってみると芝生の広場にはたくさんのツメナガセキレイがいた。電線にはシマアカモズ、木の枝にはエゾビタキと種類も数も少ないのですがやはり鳥たちが来ていてくれたおかげで良かった。昼食はお弁当にして15時まで休憩にしました。

シマアカモズ
シマアカモズ
エゾビタキ
エゾビタキ

15時からは田んぼを廻りますが・・・シギがいません。林道を走りますが途中アカハラダカの成鳥のとまりを見つけたのですが近すぎて逃げられました・・・悲しいかな今日もカンムリワシに出会えません。再び田んぼを廻るとクロハラアジサシがいたのでとまりと飛翔を撮ってもらいます。

クロハラアジサシ
クロハラアジサシ

時間になったのでズグロミゾゴイを狙いに行きます。今まで幼鳥が1羽だけだと思ていたら2羽もいた!成鳥はちらちら出るが、なかなか撮れないのが悔しい。しかし幼鳥たちのかわいい姿をしっかりと撮ることができたので〇としましょう。最後はホテル近くの田んぼでクロハラアジサシの飛翔を撮って終了となりました。

ズグロミゾゴイ成鳥
ズグロミゾゴイ成鳥
ズグロミゾゴイ幼兄弟
ズグロミゾゴイ幼兄弟

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

やんばるの森に生きる固有種を撮る

Report by 戸塚学 / 2024年9月8日~11日

下見中に熱帯低気圧が発生してツアー期間中すべて雨予報でしたが、不思議と撮影時間には雨が止みヤンバルクイナに関しては昼夜を問わずしっかりと撮影ができてみなさまとても満足をされていました。残念なのは天気のせいか、アカヒゲの出現が極めて少なく結局撮影ができませんでした。ノグチゲラも同様でしたが、最終日の朝ヤンバルクイナを待っているポイントで偶然撮影ができたのはラッキーでした。時間調整用のシギ・チドリのポイントは水が無くなり壊滅状態、干潟は悪天候で行く事ができなかったのは残念でしたが全体的にはメインのヤンバルクイナがしっかりと撮れたことで昨年よりは1日増やしたことで大成功だと言っていいでしょう。

<1日目>

13時に無事みなさん集合されたので、専用車で宿へ向かいました。本来なら喜如嘉へシギ・チドリを狙いに行くのですが今年の喜如嘉は耕作放棄地が目立ち、鳥たちがさっぱりなのでパスしました。宿へ荷物を降ろしてすぐにヤンバルクイナのポイントへ向かいます。30分ほど待っていると出てくれました。時間的に違う場所へすぐ移動して待つ事10分、予想通り川をゆっくり渡る姿を撮影することができました。

川を渡るヤンバルクイナ
川を渡るヤンバルクイナ

宿へ戻りすぐに食事を食べていただき、20時からは夜の撮影レクチャーです。昨年はここでヤンバルクイナとリュウキュウコノハズクが撮れたので期待をしましたが、残念ながら撮影はできませんでしたが撮影の方法は習得していただけたようです。

<2日目>

5時30分に出発してポイント近くで車のスライドドアを開けて、目隠し用のシートを張り一時的に「動くブラインド」にしてポイントで待ちます。待つ事10分、まだ暗い中さっそく1羽が出現します。しかしすぐにいなくなってしまいました。ポイントでアカヒゲが出てくれることを期待しましたが、声のみ。その後待ちくたびれていると、ヤンバルクイナは音もなく現れ撮影ができました。

ヤンバルクイナ
音もなく現れたヤンバルクイナ

雨風が激しいので一旦宿に戻り建物の庇からヤンバルクイナを待ちますが出ないまま11時になったので町に昼食と明日の朝食の買い出しを出かけました。その時参加者から「天気が悪いのでヤンバルクイナ生態展示館クイナの森」へ行きたいとリクエストが出たので食後はそちらでヤンバルクイナの「クー太」君を見に行きましたが、眠っていてこちらに出てくれません。ようやく出てくれても今度はアクリル板の前でまた寝てしまう(笑)手強い!ほかにも資料展示があるのを見て宿に向かい、休憩に入りましたが風雨がまったく収まる気配がないので夕方と夜を中止にいたしました。

 

<3日目>

5時30分に出発。昨日より早い準備を完了。風が強いのでシートは張らずにそのまま静かに待ちます。シートが無いのでちょっと警戒をしないかと不安を感じましたが、3回ポイントでのんびりする姿を撮影することができました。ダメ元で時間まで川沿いのポイントへ移動しますがヤンバルクイナは出ませんでしたが、みなさんトビハゼやコメツキガニやシオマネキを撮って楽しんでおられました。

雨の止み間を活かして宿に併設されている観察路で生き物を探します。昨年はアカヒゲもノグチゲラもよく出てくれたのですが、この日は風が強いせいか出が悪いです。鳥はさっぱりでしたが、オキナワキノボリトカゲ・シリケンイモリ・ヤンバルヤマナメクジ・リュウキュウアオヘビを観察撮影ができました。11時に食事に向かう途中いつもリュウキュウツバメとツバメがとまっている電線にとまっていれば撮影をする予定でしたが、1羽もいません。風が強すぎたせいでしょう。

リュウキュウアオヘビ
リュウキュウアオヘビ
オキナワキノボリトカゲ
オキナワキノボリトカゲ

食事後は近くの田んぼでセイタカシギとタカブシギを撮った後、夜もあるのでお昼寝タイムです。15時45分にヤンバルクイナを探しに行きますが、今日はいつもと違いなかなかポイントへ出てくれません。それでも17時30分近くに2回出てくれ、道路を渡る姿も確認できました。最後は川へ移動します。すぐに出たので期待をするとすぐに草むらに隠れてしまいました。15分過ぎた時でしょうか1名の方が高速連写で何かを撮っています?他の方もカメラを構えています。私の位置からは何も見えないので車の影に隠れてドライバーさんに「出てる?」と聞くと出てないよの答え。よく見るとレンズはかなりの下?後で聞くとカニを撮っていたようです「騙された!爆」

もう一度いつもの場所へ戻るとすぐにヤンバルクイナが出てくれました。みなさんに場所を小声で伝え、狙ってもらいます。ヤンバルクイナは採餌しながら川の中に移動してあちこち歩き廻った後、水浴びをゆっくりとしてくれました!

川を渡るヤンバルクイナ
川を渡るヤンバルクイナ
水浴びをするヤンバルクイナ
水浴びをするヤンバルクイナ

夕食時間もあるのでヤンバルクイナが草むらに入ると同時に宿へ向かいました。夕食後は20時に夜の生き物探しに出発です。走り出してすぐに1羽のヤンバルクイナを見つけたのですが時間が早い事と近すぎたことで逃げられてしまった。その後はさっぱりでちょっと焦りが出ます。それでもオリイオオコウモリのいるポイントへ向かい撮影をしてもらいました。下見ではここにリュウキュウオオコノハズクがいたので期待をしましたが見つかりません、残念!集落内からはリュウキュウアオバズクの鳴き声が聞こえますが集落内なので探しに行くのはやめました。

リュウキュウオオコノハズク
下見では観察できたリュウキュウオオコノハズク

さて再び移動しながら生き物を探すと森の奥からリュウキュウコノハズクの「コホッコホッ」の鳴き声が!鳴きまねをして近くまで来てくれることを期待しましたが来てくれませんでした。さてここからがえらいことになります。もう眠っているヤンバルクイナだらけ!いた!ここにもいた!と6羽までは確認して撮影をしていましたが、その後は角度が悪い、止まり位置が悪いと撮影をせず移動という贅沢すぎる状況です。ペアのとまりも確認できた時だけは撮影に熱が入りました。その後も3羽ほどは見つけたと思いますが全部で10羽以上発見しました。下見の2日は1羽しか見られなかったのに信じられない夜です。

ヤンバルクイナ!いた!
ヤンバルクイナ!いた!
ペアのヤンバルクイナ
ペアのヤンバルクイナ

*ヤンバルクイナの夜間撮影は10分以内で通常5分を目安にストレスを極力かけないようにしています。その後はフクロウ類の発見はないまま終了となり11時過ぎには宿に戻りました。

 

<4日目>

5時30分に出発してルーティーンで鳥たちを待ちます。ヤンバルクイナはなぜか出ません。ポイントの奥からはノグチゲラやアカヒゲの声は聞こえますが姿は見えず。ヤンバルクイナはその後出てくれましたのでほっと一息。1名の方が「カニが撮りたいから行っていいか?」と言われたのでヤンバルクイナも今までしっかり撮れているのでOKを出しました。彼女が出ていて10分もしたでしょうか?参加者の男性が上にカメラを向けています。そのあたりを見ていると黒い鳥が木の幹にとまっています・・・ノグチゲラです!めっちゃ近いのでみなさんに「ノグチゲラだから撮って!」と伝えました。結構長く出ていてくれみなさん撮れたと喜んでいます。最初に狙っていた方が「これノグチゲラだよね?」とモニターに映っている鳥はイソヒヨドリのメス?どうやら2羽出ていて私はイソヒヨドリに気がついていなかったようで、彼は本命ではないものをずって撮ってしまっていたようでした。

ノグチゲラ
ノグチゲラ
イソヒヨドリ
イソヒヨドリ

その後はシギ・チドリを狙う予定が2か所とも激しい雨風で外に出られそうもないのでそのまま空港に向かい終了となりました。

今回は過去最高というか私もびっくりするくらいのヤンバルクイナとの遭遇&撮影ができただけでなく最後はノグチゲラのサービスもありフクロウ類やアカヒゲは残念でしたが120点の内容だったと思います。


撮れた鳥
ヤンバルクイナ・セイタカシギ・タカブシギ・ノグチゲラ・リュウキュウヒヨドリ・リュウキュウメジロ・リュウキュウコゲラ・リュウキュウシジュウカラ・スズメ・イソヒヨドリ・オキナワキノボリトカゲ・シリケンイモリ・リュウキュウアオヘビ・ヤンバルヤマナメクジ
オリイオオコウモリ

見れた鳥・さえずりが聞けた鳥
ミサゴ・カラスバト・ズアカアオバト・リュウキュウコノハズク・リュウキュウアオバズク・リュウキュウアカショウビン・カワセミ・ツバメ・リュウキュウツバメ・リュウキュウサンショウクイ・ホントウアカヒゲ・ウグイス・リュウキュウハシブトガラス・クマネズミ・リュウキュウヤマガメ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

初夏の道東ワイルドライフフォトスペシャル【後編】

Report by 戸塚学 / 2024年6月17日~22日

4日目 

波もなく、風も穏やかでいい天気です。朝食後、相泊港からクマクルーズの船に乗りますが、なかなかクマが見つかりません。途中でまたしてもウミネコやオオセグロカモメの群れの中にミツユビカモメがいたので船を近づけて撮影しました。昨日の事もあるのでミツユビカモメが出ると本命に当たらないような気がしてきてしまう。かわいいカモメで個人的には好きなのですが、彼ら以外の本命に当たってほしい。

ミツユビカモメ

時々上空や崖の上にオジロワシが悠然と飛ぶがヒグマの姿は見つかりませんでした。あとで聞いた話だが昨年あまりにもクマが多くなったので30数頭撃ったという。もしかしたらその影響もあるのかもしれない。一旦羅臼港に戻り13時の乗船を待ちながら各自昼食を食べてから乗船しました。乗船前に「シャチがメインなら上のデッキの方が見つけやすい」ことを伝える。下のデッキは目線が低いので山をバックに入れるにはいいが、目線が高い方が有利になる。しかしせっかく全員上に乗ったのにお客さんが多くて前が見えないのが困りもの。しばらくするとすぐにシャチが見つかり、かなりの数が出ているようでほぼシャチに囲まれている感じ。どれを狙っていいのか悩ましい。また子供がジャンプをするが低いので撮影にはかなり厳しく非常にストレスがたまる(まぁ嬉しい悩みだが)みなさんワーワーキャーキャーと子供のようにはしゃぎながら撮影を楽しんでいます。途中クロアシアホウドリも出たのですが、近づく前に飛ばれてしまいました。とにかくシャチだらけでみなさん大満足での下船となりました。

シャチ群れ
シャチのスパイホップ

今夜もシマフクロウの撮影があるので17時30分食事スタートで19時にシマフクロウ撮影に出発です。この日は全員参加でシマフクロウを待ちます。20時からオスが鳴き出し、その後ペアでの鳴き交わしに変わりました。徐々に声が近づいてきたので期待するもまた声は遠ざかる。ふと緊張の糸が切れた時だった。オスが飛んできました!魚を1尾捕らえるとすぐに食べてしまった。もう1尾捕まえるが食べようとしない。どうやらヒナに持って行くのだとわかったのでみなさんに狙ってもらうように伝える。その瞬間、飛び去って行った。無事その姿はみなさんに聞いたら撮れたとのことでほっとする。その後メスが来るのを待つが来ない・・・。結局この日は23時まで粘ったがメスは現れず、オスの飛来が1回だけだった。昨年の2日間ダメだったことを考えれば今年はいい方だろう。

シマフクロウのオス

 

5日目

朝、カーテンを開けるとそこは真っ白な世界だった。ひどい霧だ!とはいえ風や波がひどく無ければ出航をするし、電話もないので予定通り朝食を食べ車に荷物を積み込み港へ向かいました。霧は午前便では普通の事で、沖に出ると晴れることもあるのでそれに期待をします。さて出航しても霧は一向に晴れません。進路は岬側に移動後、国後方面へ。国境近くに向かいます。船長的にはここら辺が一番出会う確率が高いのでヤマを張って向かいますが、とにかく何も見えない(笑)そんな中、11時方向に黒い塊?クロアシアホウドリかな?と双眼鏡で見ると黒い塊は上に伸びる?シャチだ!と叫ぶとなんと霧の中からシャチの背びれがあちこちからにょきにょき生え出した(笑)「ブッシュ―」というブロー音も近く、リアルに息遣いを感じる。シャチたちは波が穏やかな分のんびりと泳いでいる。中には浮かんだまま泳がないものまで。またこれが近い!もちろん少し遠ければ霧で見えないのだから。子供がジャンプをするが霧が濃くてピントが合わないのが悔しい!しかしよくもまぁこんな状況で出てくれたとシャチたちに感謝をしたいくらいだ。霧によるダメモードだったが、このシャチの出現に船上は狂喜乱舞の熱に沸いていた。フルマカモメが近くを飛んでも誰も真剣に撮影していない様子はおかしかった。

濃霧の中あらわれたシャチ
フルマカモメ

下船後はまず道の駅でトイレタイム。みんなが戻ってくると同時に大型バスが到着してどっとお客さんがトイレに向かう。早く着いてよかった!コンビニで昼食を買って車の中で食べながら知床峠に向かいます。ドライバーさんが良くヒグマが出る場所では速度を下げて探してくれますがヒグマとの遭遇はありませんでした。途中までかなり濃い霧で「大丈夫かな?」と心配していましたが、峠は霧が抜け視界が広がっていました。まずいつも見られる場所で探していると、少し離れた場所のカメラマンが私が見ている方向とは違う方向にレンズを向けているのが見えた。レンズの先を双眼鏡で覗くとウソがいた!みなさんに伝えてその場所へ行くが、残念飛ばれてしまった!ただ1名だけは撮れたと喜んでいた。タンポポの綿毛を食べるので戻ってくることを期待しましたがそれっきりだった。

ウソ

その後も霧雨や雨が降るたび車内に逃げ込みつつも、アマツバメ・ノビタキ・アオジ・ウグイスを確認、遠くでツツドリ・コマドリ・オオジシギの声を確認するも本命のギンザンマシコはが出ないし、さえずりも聞こえない。ハイマツの実をかじった後は確認できるのでいるはずなのだが。その後ウソがペアで出始めてくれたおかげでウソだけは撮ることができました。16時になったのでここで終了にしました。天気が良ければ夕日がきれいなウトロ側を通過するので「なにか」に期待を売るのですが、イマイチな天気なのでなんともなりません。海岸の岩にとまるオジロワシを眺めつつホテルに到着してこの日は終了となりました。

 

 

最終日 

朝は朝食の関係で8時に出発にしましたが、大型バスが2台分お客さんを降ろしているので、朝食会場は長蛇の列!ここで気がついた、今日は土曜日だった!朝食を慌てて食べて何とか時間通り小清水原生花園に到着。まずは木道を歩きながら各ポイントの説明を始めると、いきなりオオジシギがとまっている姿を確認したので撮影をしてもらいます。その途中で「ジィジィジープ」と鳴き出し、声も堪能してもらえました。原生花園側ではノビタキの巣の位置を下見の時に確認しておいたのですが、巣立ってしまったようで親も子も近くで見られなかった、残念。かわりにホオアカのヒナが大きくなったようで頻繁に給餌をするので近くで撮影をしてもらいます。私は周囲を探しますが、エゾセンニュウの鳴き声もしないし、下見で出ていた場所にノゴマの姿も見つけられなかった。

ホオアカ

一名の参加者が「お花の撮影もしたい」という事で望遠、広角、スマホでのお花の撮影レクチャーをして楽しんでいただきました。原生花園一面に白い花が咲いたよう見えるのはエゾシロチョウが一気に羽化したようで、夜に雨が降ったことと気温が低いので木や花にとまっている姿だった。10時30分になるとエゾシロチョウがあちこちで群れ飛ぶ姿に見送られ、小清水原生花園を後にします。

エゾシロチョウ

そしてこのツアー最後のポイントへ移動です。女満別駅近くのキャンプ場で下見の時にアカゲラの巣を確認してあったのですが、その時も巣穴からヒナの声が激しく聞こえていたので巣立ちしているのでは?とちょっぴり不安もありました。もう一つの期待は結構クマゲラの食痕があるのでもしかしたらクマゲラが出るかもという淡い期待もありました。キャンプ場から歩き出すと網走湖にオカヨシガモが浮かんでいます。オシドリも多いので驚かさないように探すとペアを見つけることができました。さて気になるアカゲラの巣に近づくとオス親が警戒の声を上げている。ちょっと申し訳ないがその姿を撮影させてもらう。

アカゲラ

「ごめんごめん」と早々に立ち去ると枯れ木にコムクドリがペアでとまっている・・・しかし遠い。ベニマシコの声がするがなかなか姿が見えない。簡単に片付くと思っていたコヨシキリには結局最後まで悩まされた。小鳥の塊が動いてきたのでシマエナガか!と思ったらハシブトガラの家族群で親鳥はヒナにエサを与えながら移動をしています。しかし柳の葉が邪魔だし暗くて撮影に苦労する。終了時間が迫ってきたので専用車向かって戻る途中にカモ類の群れが葦原の奥から飛び立ちます、オシドリの群れだ!飛翔する姿を撮影してもらうとちょうど時間となりました。しおりに書いてある予定よりも30分早いが、空港で食事やらお土産を買う時間や、パッキング時間もあるので空港にみなさまを送り届け終了となりました。ご参加いただいたみなさま、お疲れさまでした。そしてありがとうございました。

ハシブトガラ

撮れた生き物
スズガモ・オシドリ・オカヨシガモ・フルマカモメ・ハシボソミズナギドリ・ハイイロミズナギドリ・チシマウガラス・アオサギ・タンチョウ・カッコウ・ツツドリ・アマツバメ・オオジシギ・ミツユビカモメ・ウミネコ・オオセグロカモメ・ウミスズメ・ウトウ・エトピリカ・トビ・オジロワシ・シマフクロウ・モズ・ヒバリ・ハシブトガラ・ウグイス・エゾムシクイ・シマセンニュウ・コヨシキリ・コムクドリ・ノビタキ・カワラヒワ・オオカワラヒワ・ベニマシコ・ウソ・ホオアカ・アオジ・オオジュリン・エゾシカ・キタキツネ・ラッコ・ゼニガタアザラシ・ゴマフアザラシ・シャチ

見れた生き物・聞かれた鳥
ヒドリガモ・マガモ・オナガガモ・ホシハジロ・カワアイサ・キジバト・ドバト・アオバト・シロエリオオハム・クロアシアホウドリ・ウミウ・カワウ・ヒメウ・ダイサギ・コサギ・シロカモメ・ハシブトガラス・ハシボソガラス・ミヤマカケス・ショウドウツバメ・ヒヨドリ・ヤブサメ・マキノセンニュウ・エゾセンニュウ・コマドリ・スズメ・ハクセキレイ


この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

初夏の道東ワイルドライフフォトスペシャル【前編】

Report by 戸塚学 / 2024年6月17日~22日

前半の根室地域では奇跡的な晴れが続き、後半も雨の予報が曇りになり結果的には1日中雨待機をすることなく、ほぼ予定通りに進めることができました。今年はシャチがものすごい当たり年で、2日ともたくさんの群れに当たり観察と撮影を楽しみました。昨年は繁殖をしていなかったシマフクロウも今年は繁殖をしてくれたおかげで2日とも観察と撮影ができました。

アマツバメ

 

初日 

中標津空港で飛行機の到着を待っていると突然の大雨が!すぐ止んではまた降るを数回繰り返しちょっぴり不安になる。時間通りみなさんが到着したので専用車に乗って霧多布岬を目指すと?どんどん空が明るくなり、到着をするとすでに青空が広がっています。下見の時はラッコたちが遠くて心配をしましたが、(以前ドローンで追いかけまわした輩がいて近くに来なくなってしまったとのことだった。)この日は南風が強かったせいもありラッコたちが崖下にいてくれて助かりました。子供も俯瞰なのでしっかりと確認できるし、撮影もできました!

ラッコ
オオセグロカモメ

根室の宿に向かう道中はタンチョウが見られる海岸沿いの牧場を流しながら探しますが、遠くに白い点で見られるペア以外には見つけることができませんでした、残念。宿に着いて周辺でオジロワシやタンチョウを探しますが見当たりません。それよりも困ったことが発生!あれほど霧多布岬では強風だったのにここは無風で温かい・・・となるとヌカカが大量にまとわりつきます。参加者のみなさんにはとにかく肌の露出を控えてもらうようにお願いしました。食後は美しい夕陽が沈むのを食堂の窓から眺めて終了となりました。そう、ヌカカがすごくて外に出られなかったのです。

 

2日目 

予定では有志だけで早朝5時から撮影を予定していましたが、宿のオーナーから「最近宿の近くにクマが出るから気をつけてね。」と言われたので急遽1時間遅くして6時からにしました。結構風が強く、今日のクルーズは中止にならないかを心配しながらの撮影になりました。電話がかかって来なければ催行なので胸の携帯が気になって仕方ありません。そんな私の思いと裏腹に意外と小鳥たちの出が良く、ノビタキ・カッコウ・ツツドリ・シマセンニュウ・コヨシキリが出てくれます。

ノビタキのペア

 

声はすれども姿の見えないエゾセンニュウとマキノセンニュウは相変わらず腹立たしい存在です。一つ悔しかったのがベニマシコのペアが出たのですが場所が悪い&遠かった!みなさんにはもっと近くで、もっとしっかり見ていただきたかったのだ。7時に食事をして8時45分の出発時間まで自由行動にしました。宿前でオジロワシのペアが近くを飛んでくれたり、エゾシカが風連湖を渡る姿も撮影ができました。

ベニマシコ
オジロワシ
エゾシカ

ドキドキだった落石クルーズは、風は強めですが予定通り満載での出航となりました。しかし波というか、うねりが結構あり撮影には厳しい状況です。できるだけ1/2000秒以上、AFフレームは中央+面で捉えるものに設定をしてもらいます。また波と波の間に鳥が入ってしまったら一旦AFを止めて再び姿が見えた時にAFでピントを合せて高速連写をするように伝えました。またシャッターを切る前から記録をできる機能があるカメラはその設定にしてもらいました。出航してすぐにウトウが出ますが、すぐ潜る!のが腹立たしい、もう少し波が穏やかならしっかりと撮れるのにとストレスが溜まります。

島に近づくとウトウと入れ替わるようにケイマフリが増えて来ます。波に翻弄されながらもみなさん必死に撮影します。赤い足が特徴なので飛び立つ時海面を走る姿を狙って~!叫ぶのが精いっぱい。あとはみなさんの腕に期待です。

ウトウ
ケイマフリ

 

そして後ろ姿で気がつかなかったが、波の上にぷかぷかと漂っている鳥がいた。ウトウとばかり思いこんでいたら・・・近づくとエトピリカの若鳥とわかり船上は大興奮!ミラーレス機ばかりなので音はしないのですが、みなさん相当シャッターを切ってるはずです。(笑)

エトピリカの若鳥

その後はエトピリカがよく見られるポイントで待っていますが見当たりません。そんな時遠くに白い物体が?双眼鏡で見ると見えない?揺れる船上でその周辺を双眼鏡でガン見していると再び波の上に白い物体!間違いなくエトピリカの成鳥です。船を向けようとすると飛び立ち、周囲を飛び回った後に着水しました。すぐにでも行きたい気持ちを抑えて、少し時間を置いてから向かうと、かなり近くまで寄ることができました。もう船上は静かなる炎が立ち上っているのが見えるくらいです(笑)

エトピリカ飛び立ち

そろそろみなさん十分撮影ができたでしょうと船長が船を方向転換させようとした時です。向こうから近づいてくれたのか?それとも引き波で寄せられたのか?かなり近くでまで寄ってきます。最後は水面を走り飛び立つところまで撮れました。いやぁ~良かった!その後はラッコの群れとアザラシを観察して、もう一つの目玉のチシマウガラスの繁殖場所へ。こちらは繁殖に影響が出るといけないので短時間だけでしたが、しっかりと撮影することができました!

ラッコ
チシマウガラス

下船後は食事に向かいましたが、意外にも私たちが来る前にお客さんが多く入ってしまったせいで注文から料理が出て来るまでに時間がかかってしまった。これは想定外でした。料理はおいしかったのですが、後のスケジュールを考えるとちょっとドキドキ。そのくせここは絶品のソフトクリームがあるのでそれは外せない。みなさんにも勧めると全員購入してしっかりと濃厚な味を堪能されていました。予定していた1ヵ所は下見ではあまり良くなかったので、時間をかけるのはどうかと考えパスしました。移動途中に途中タンチョウのペアがいい場所にいたので車から降りてしっかりと撮影してもらいました。

タンチョウのペア

野付半島に入る前にショウドウツバメのコロニーを見られるポイントで30分だけ撮影をしてもらいました。野付半島に入りますが時間的に小鳥はあまり姿が見られません。大型の生き物を探すことにします。野付半島のナラワラ近くでキタキツネの親子がいたので狙いましたが、手前の草が邪魔で難しい!時間も押してきたので先端部分に向けタンチョウを探しますが見当たりません・・・仕方がないのでエゾシカの群れを探しますが・・・これまた大きな群れが見当たらない。ふと海上方面から大きな鳥の群れが飛んできた?なんと7羽のタンチョウが私たちのいる場所の奥に降り立ちました。距離もあるので車から降りてセンダイハギの黄色のお花が入る場所へ移動して撮影をしてもらいました。そこから双眼鏡で見回してもやはりエゾシカの群れが確認できなかったため引き返すことにしました。途中コムクドリが水浴びや水飲みをするポイントで待つ事にしたのですが、電線にとまっていたコムクドリが水を飲まずに電線から林の中に消えて行ってしまった。ねぐら入りのようです。こうなったらもう一度キタキツネの親子のリベンジです。しかしなかなかいいシーンを撮ることができず終了となりました。

 

3日目 

5時にコンビニで朝食を買って野付半島へ向かいます。今回のメインは草原性の小鳥たち。下見では出まくりで簡単に撮れたコヨシキリが遠い!シマセンニュウとノビタキはしっかりと撮影もできた。カッコウは、声はすれども姿は見えず、こちらは残念。やはり早朝は定点をすると撮影がしやすい。

シマセンニュウ

その後、移動をしてキタキツネポイントに行きますが見つけられませんので先に向かいます。ナラワラに霧が出ているとアオサギがいるだけでも雰囲気のある写真が撮れるのに・・・見当たりません、残念。コムクドリの水場はやはり今年も漁師さんが網を洗うためにポンプ車を入れていて撮影ができなくなっていた、これまた残念。昨日タンチョウが7羽いた場所は1羽だけ。いつもはこの周辺のセンダイハギのお花畑にたむろしているエゾシカたちがいない。エゾシカたちを探しながら先端方向(竜神岬灯台)をゆっくりと生き物を探しながら進めると、エゾシカの親子がいたので車内から撮影をしてもらう。十分撮影ができたようなので竜神埼灯台の駐車場へ車を停める。ここのトイレが生きていればいいなぁと思って扉を開けると使えるようなのでトイレ休憩にしました。ここからは遊歩道を歩いて撮影です。まずここで見てもらいたかったのは10年以上使っていると思われるオジロワシの巣です。かなり遠いのにその存在感はハンパない!

その後少しずつ移動を繰り返しながら定点をすることにしました。タンチョウのペアやアオサギの群れを撮影しているとシマセンニュウ・ノビタキ・オオジュリン・オオジシギ・シマセンニュウも撮影できました。

エゾセンニュウ

移動をしてきたエゾシカの群れを撮っているとカッコウが3羽で喧嘩をしているのか?飛び回ってくれたおかげで飛翔姿を撮影することができました。その後はネイチャーセンターで30分休憩したのち生き物探しをして撮影を楽しみ、11時にコンビニでお弁当を買って尾岱沼へ向かいます。時間が早いので昨日のリベンジを兼ねてショウドウツバメを狙っていると?何かムシクイがいる?どうやら近くで巣を造っているようでヒナにエサをせっせと運んでいます。エゾムシクイかなぁと悩んでいる時にさえずってくれて一件落着。その後は案内所で各自お弁当を食べていただき13時からのクルーズを開始します。過去2回波が高くて中止になっていたため私自身も初体験です。期待はアビ類とカマイルカです。しかし天気はいいのですが、生き物が出ない。外洋に近づくとウトウやハシボソミズナギドリがちらほら出るくらい。どうにかこうにかミツユビカモメが飛翔しているのを見つけ撮影ができました。しかし外洋に出ても生き物が全然見つかりません。国後島近くまで(国境線)行きますが・・・ダメです。最後は野付半島に船をつけてお散歩時間を作ってくれましたが・・・。港に戻る時にようやく1頭のゴマフアザラシが出てくれたのが慰めか・・・。その後は羅臼を目指します。

ゴマフアザラシ

17時30分に食事をはじめ、19時にシマフクロウの撮影に出ます。参加者の2名は「今日はゆっくりしたい」という事でこの日は私を含め4名で現場に向かいました。20時過ぎにオスが鳴き出し期待が高まると30分後メスが来て3尾魚を食べてからヒナに与えるため1尾をくわえて飛び去りました。まだオスが来ていないので待っていると・・・来てくれたのですが、暗い場所に降りてオショロコマを捕らえると足に持って行ってしまいました。約30分後再びオスが来たのですがこれまた暗い場所でオショロコマを獲って飛び去ってしまいました。「参加者から撮れたから終わっていいよ」と言われたので1時間早い22時に終了となりました。

シマフクロウのメス

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

立山のライチョウを撮る 【2024年5月編 】

Report by 戸塚学 / 2024年5月19日~21日


前日に発生した台風1号の影響で天気予報が悪くなってしまい、どうなるかと心配したがそれでも天気が悪い分ライチョウの出現率は高かくてよかった。それでも2日目は外に出て撮影ができる状況ではなかったので1日中待機になりましたが、源泉かけ流しの日本一高い場所にある温泉とおいしい食事、そしてきれいな館内はのんびりするにはぴったりだったと言っていただいた。最終日は予定より早い5時出発で11時まで撮影をした後、イワツバメのポイントで解散しました。最悪な天気も皆さんの持ってる力で何とか切り抜けることができました。

<1日目>

8時になると降り出した雨が強くなる。今回は参加者が3名と少なく、うち1名は先入りして私と同じ宿に宿泊をしたので宿待機をしてもらっている間に2名を室堂ターミナルに迎えに行く。宿へ向かう途中ちょうど雨が小雨になったので急いで移動をしました(ライチョウはいてもパス)。

3名揃ったと同時に雨が強くなってきたのでそのまま宿での待機にしました。11時になると雨が止んだのでライチョウを探します。天気が悪いのでライチョウがたくさん出てくれてまさに日和です。しかしきれいな景色の中でライチョウを撮影できないのが悔しい。今年は足環のないライチョウのオスが多いのでいろんなアクションがあって面白い。4月の時は雪が残っているか心配をしましたが、残っていてくれたこともラッキーでした。

オスのディスプレイ
オスのディスプレイ
お立ち台のオス
お立ち台のオス
カヤクグリ
カヤクグリ

撮影に夢中になりすぎて気がつけば13時を過ぎてしまった!食堂が14時で閉まるので急いでランチへ。ランチ後は急に風が強くなってきたのですが撮影に挑戦しました。しかし15時を過ぎた頃からだんだんその威力が増してきました。宿の前のテラスにいるライチョウを撮影していましたが立っていると吹き飛ばされる突風を受けて、危険を感じるほどです。たぶん瞬間風速は30mを超えていると思い、安全管理上中止をすることにしました。17時を超えると強風に雨が加わり終了としました。


翌日はたぶん撮影はできないという事でおいしい食事とかけ流し温泉を楽しんでいただきました。

美味しい宿の夕食
美味しい宿の夕食

<2日目>

天気予報が悪いのでゆっくりと各自で朝食を摂ってもらい9時からミーティングにしましたが、その前に参加者の1名が「散歩してきます」と雨の中ライチョウを探しに行かれたので帰りを待っていましたが戻ってこないので2名にこの日のスケジュールを伝えると、30分遅れて「ミーティングを忘れてました」と外から戻られました。雨のなのでライチョウは沢山いたが、とても撮影ができる状況じゃない」と言ってました。その後は喫茶でおいしいコーヒーを飲みながらランチまでおしゃべりをして過ごしました。昼食後は特に何もすることがないので各自で温泉や画像チェック、お昼寝を楽しみました。明日は雨が気になるが、予定よりも早い出発をすることにしました。

ランチのチャーシュー丼
ランチのチャーシュー丼

<3日目>

 

5時に出発をする時に風はないのですが、霧雨が降っています。こういう日はライチョウ日和で、あちこちで見つかります。あるペアを撮影していると「ゲゲ~ゴア」とオスが鳴く声が?対岸からこちらに別のオスが近寄って来るとこちらのオスが飛び出し「これは喧嘩になるなと」思うと喧嘩勃発。しかし取っ組み合いにはならず追いかけっこで終わってしまった。

喧嘩するオス
喧嘩するオス
立派な肉冠のオス
立派な肉冠のオス
ライチョウメス
ライチョウメス
みくりが池
みくりが池

一旦食事に戻り、荷物をデポして再び撮影に戻ると天気が一変!どんどん晴れてくる。昨日の大雨で空気中の塵が流されたのでクリアだから日差しがきつく、気温が一気に上がります。こうなるとライチョウたちは動きが無くなります。1羽のオスは犬のように口を開けハァハァとしています。ライチョウには悪いのですが、滅多にないのでこのシーンをしっかり撮ってもらいました。

暑さに耐えるオス
暑さに耐えるオス

11時、荷物を引き上げて室堂ターミナルへ移動します。ここではイワツバメの撮影ができるポイントを伝えましたが2名のご夫婦は「もう帰る」という事で私と一緒のバスで下山して立山駅でお別れいたしました。

ご参加されたみなさま、お疲れさまでした。雄大な山をバックにしたお立ち台のオスライチョウの撮影ができなかったのが心残りですが、またの機会にという事でありがとうございました。


撮影できた鳥・生き物
ライチョウ・カヤクグリ
見られた鳥・生き物
ハシブトガラス・トビ・イワツバメ
声が聞かれた鳥
ウソ・メボソムシクイ・ウグイス

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

渡りの本流!韓国・春の離島【2024年5月 後編】

Report by 戸塚学 / 2024年5月1日~5日

 

3日目 晴れ

5時40分日の出と同時にスタートです。ところが・・・静かです。歩き出すと果樹畑にチュウサギとゴイサギが地面に嘴を突っ込みデカいミミズを引っ張り出して食べています。特にゴイサギはズグロミゾゴイに見えて仕方ない。チュウサギも負けじとミミズを引っ張り出していました。昨日あれほどいたムシクイ類がほとんどいない・・・抜けた予感がする。

ゴイサギ
ゴイサギ

しかし私たちの頭上をツバメ・コシアカツバメ・ショウドウツバメが乱舞しているという事はこの上に虫がたくさんいるのだろう。ホオジロ類は陽が上がり、明るくなると今までどこにいたのか、わらわらと地面と木の枝を行ったり来たりしています。8時に一旦食事に戻りました。食後は再び探しますが、午前中はパッとしません。早く鳥たちに来てもらいたいのですが、こればかりは仕方ありません。それでもカラアカハラのさえずる姿やオウチュウやコウライウグイスが飛んでいるのは確認できました。

カラアカハラ
カラアカハラ
オウチュウ
オウチュウ
 

ハイタカが飛び回っているのも鳥たちを隠す要因の一つになっているのかもしれない。昼食後はいったん休憩をしました。

ハイタカ
ハイタカ

14時再び鳥たちを探します。今回は2手に分かれて「待つ組」と「探査組」に分かれます。私は五百澤氏の「探査組」に同行しました。昨日水浴びでにぎやかだった水路はマヒワが来るぐらいでさっぱりでした。上空を2羽のハヤブサが喧嘩しながら飛んで行きます。

ハヤブサ
ハヤブサ

山の中の木道を進み広くなったデッキでしばし定点をすると、奥の樹上にとまるコウライウグイスのオス!交代で隙間からみんなで撮影をすることができました!

コウライウグイス
コウライウグイス

その後も鳥を探しながら移動をしますが、コイカルの声が響き渡り、時々ヒレンジャクも姿を確認できましたがパッとしないまま下山をすると・・・黒いスリムな鳥が?オウチュウです!しかし電線ばかりでいいところにとまってくれず飛び去られてしまった。下に来てみると今まで見なかった韓国のBWやカメラマンがたくさんいます。先ほど到着した船で来たようです。最近は韓国でも人口が増えていることを実感します。魚醤ポイントの近くまで来ると「待つ組」の二人が「韓国のカメラマンがエサを撒いたようで、さっきマミジロキビタキが撮れたの!」と興奮して教えてくれたのでそのポイントで待っていると、韓国の人たちも集まりかなりの人のフェンスが出来上がっています。これはもう無理かなと思って移動をすると小さな水たまりのところに若い韓国カメラマンがいて、なんと日本語でカメラのモニターに映し出された写真を見せ「これなんですか?」と聞いてきました。それはシマアオジのオス成鳥!それもドアップアップで撮っている!水場に来ていたところを撮ったとの事。探すと近くの木の枝にいたので何とか撮影をすることができました。しかしその後、草の中に入ってしまい姿が見えなくなってしまいました。

シマアオジ
シマアオジ

出てくるのを待っていると散歩のおじさんが歩いて来ると草むらから飛び出して魚醤ポイント方向に行ってしまった。見つかればいいなと歩いて行き魚醬ポイントで待っていると急に人が動き出した?イワミセキレイが出たのです。それをみんなで撮影することもできました。午前中は鳥たちが少なかったのですが、午後から結構な数と種類が補給されたようです。夕食は朴さんがオーダーをしてくれたサムギョプサルで祝杯を上げました。

イワミセキレイ
イワミセキレイ

 

4日目 晴れ

今日も5時40分からスタートです。昨日と違い外に出るとカラアカハラのさえずりの他にも鳥たちのさえずりが聞こえてきます。とはいえやはり鳥たちの姿があまり見当たりません。しかし日が昇り明るくなるとホオジロ類がわらわらと出現します。彼らは寝坊助なのかもしれない(笑)ムシクイ類はいますが光が悪いので撮影が難しい。昨日シマアオジが出た場所を見渡すと電線にとまったシマアオジを五百澤氏が発見!みんなで撮影をしますがすぐに飛び去ってしまった。とまっているであろうポイントを探しますが見つかりません。ここで各自好きなポイントへ移動しました。私はシマアオジが戻って来そうな気がいたので同じ場所で待っていると、何かが近くの枝にとまった。双眼鏡で見ると若いシマアオジだ!数枚撮影してふと周りを見渡すと誰もいない!「お~い、西遊チーム!」と呼ぶとみなさん集まってきたと同時に飛ばれてしまった!シマアオジがいたことを伝えてから魚醤ポイントへ移動を始めると朴さんから「シマノジコのオスが出ている」という情報が!!!カメラマンの塊の中に入るといた、きれいなオスです。よほど腹が減っているのか人間なんて気にせず餌をついばんでいます。時計を見ると朝食時間ですが、これは遅れても撮らねばならないのでしっかりと撮影をしてもらいました。やはり昨日の午後から鳥たちが入ってきたようです。そんな中、白っぽい鳥が飛んで行く姿を見て「どこかで見たような?」と考えていると韓国BWが大騒ぎし出した。私がチラ見したのはケリだったようで韓国では超レア物だったようです。

シマノジコ
シマノジコ

朝食はみなさんゆっくり食べる間もなく、食後はすぐに出発です。シマアオジもシマノジコもまだいて、撮影ができるのでこの日は島での3日間の総集編のような感じです。五百澤氏が「シベリアムクドリが出た!」といって探しに行くとさすがです、きっちり見つけてくれました。相当お疲れのようで時々眠っていたおかげでしっかりと全員撮影ができました。

シベリアムクドリ
シベリアムクドリ

みなさん満足のまま昼食を食べに戻りました。昼食は島で獲れた天然のアワビのおかゆに舌鼓。その後は荷物をまとめてもらい、船に乗るまでの1時間弱を各自での最後の悪あがき撮影をしてもらいます。持っている一部の方はシマノジコやシロハラホオジロを撮れたと喜んでいました!さて船着き場に行くとどこにこれだけ人がいたの?という人でごった返しています。明日から天気が崩れて3日ほど船が出ない危険性があるからでしょう。本土に上陸するともう1台の車が渋滞で30分遅れるという事で、港で待つ事になりましたが仁川に戻る時は逆方向なので渋滞に巻き込まれないため途中のSAで食事を食べて無事ホテルに戻ることができました。

 

5日目 最終日 雨

天気予報通り朝から雨です。予定よりもゆっくりと出発してクロツラヘラサギの繁殖する人工島に向かいました。ここには観察用のハイドがあるのでそこからの観察をしますが、雨と霧で視界が悪い。それでもたくさんのコアジサシが飛び回っています。繁殖しているクロツラヘラサギやモンゴルセグロカモメのヒナも確認できました。その後はロッテマートへお買い物に行き、関西空港組はここで先発、帰国となりました。成田組はもう少し時間があるので食事をしてから帰国の途に就きました。

 

本来は鉄板の「鳥たちが降る」シーズンだったはずですが、今年は渡りが少し早かったようでこればかりは申し訳ないですが私たちの力ではなんともなりません。でもそれなりにみなさんかなり楽しめたのではと思いました。撮影をメインにしている企画なので今回はちょっと悔しかったこととして、天気が良すぎて「陽炎」の影響がそこそこあったことです。来年は4月末からずらすことができれば行いたいと思います。

ご参加いただいたみなさまお疲れさまでした&そしてありがとうございました。

 

 

【撮れた鳥・主な見られた鳥・聞かれた鳥

ツクシガモ・ヨシガモ・オカヨシガモ・マガモ・カルガモ・ハシビロガモ・オナガガモ・コガモ・ホシハジロ・キンクロハジロ・スズガモ・コウライキジ・カイツブリ・カワウ・ウミウ・アオサギダイサギチュウサギコサギアマサギゴイサギクロツラヘラサギ

ツミ・ハイタカバンオオバンセイタカシギミヤコドリ・ダイゼン・ケリ・メダイチドリコチドリソリハシシギイソシギキアシシギ・ツルシギ・アオアシシギコアオアシシギタカブシギアカアシシギチュウシャクシギホウロクシギダイシャクシギオグロシギオオソリハシシギキョウジョシギオバシギコオバシギウズラシギヒバリシギトウネンハマシギ・コシギ・ハリオシギズグロカモメ・ユリカモメ・ウミネコモンゴルセグロカモメコアジサシ・ドバト・キジバト・コノハズク・アマツバメ・ブッポウソウ・アリスイ・アカゲラ・ヤマゲラ・チゴハヤブサハヤブサモズコウライウグイスオオチュウカササギ・オナガ・ハシブトガラス・ショウドウツバメ・ツバメコシアカツバメ・ハシブトガラ・シジュウカラシロガシラ・ヒヨドリ・ウグイス・チョウセンウグイスムジセッカキマユムシクイアムールムシクイセンダイムシクイカラフトムシクイダルマエナガ・メジロ・オジロビタキ・ジョウビタキ・イソヒヨドリ・カラアカハラ・クロツグミ・シロハラ・シベリアムクドリ・ギンムクドリ・ムクドリイワミセキレイキマユツメナガセキレイマミジロツメナガセキレイキセキレイタイワンハクセキレイマミジロタヒバリノビタキオオルリ・キビタキ・マミジロキビタキ・ムギマキ・コサメビタキツツドリビンズイムネアカタヒバリ・ヒレンジャク・シロハラホオジロ・ホオアカ・コホオアカヤマホオジロ・シマアオジシマノジコノジコシベリアアオジアトリ・カワラヒワ・コイカルマヒワ・シメ・スズメ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

渡りの本流!韓国・春の離島【2024年5月 前編】

Report by 戸塚学 / 2024年5月1日~5日

昨年は残念ながら島に渡ることができずに辛い思いをしましたが今回は天気も潮周りも良く無事に渡ることができました。しかし渡った初日は鳥たちが抜けてしまったようで数も種類も少なく同行の五百澤氏が焦るほどでした。翌日からは徐々に鳥たちが増えはじめみなさん撮影を楽しめているようでした。3日目の午後からは状況が変わり、2日目の午後から島に入り出したおかげで鳥たちの数も種類も増えたおかげで、シマアオジ・シマノジコ・シベリアムクドリなどみなさんが撮りたかった鳥が撮れて良かった。最終日は朝から雨になりましたが1ヵ所ハイドのある観察地を廻り、お買い物をして関西空港組は先発で帰国の途に就き、成田組は食事をして帰国しました。

 

1日目 晴れ

GWの中日のせいなのか?空港は混んでおらず、関西組、関東組も無事お昼前に仁川空港に集合できましたのでそのままクロツラヘラサギや、シギ・チドリが見られる水郷公園に移動します。しかし今年はシギやチドリが見当たりません。タカブシギ1羽とカルガモ・バン・サギ類しか見当たりません・・・。そんな時です、鳥たちを必死に探している私たちの上空をクロツラヘラサギたちが飛んで行きました。降りた場所を確認してそちらに近づきますが、やはり人数が多いせいか?オーラが出まくりなせいか?また飛ばれてしまいました、残念。今度は少し離れたところで静かに待っていると、どんどんこちらに近づきます。おかげでちょうどよい近さで撮影ができました。おまけに水浴びするところまでしっかり撮れた!やはりきれいなロケーションで夏羽の姿を撮れたのは良かった。

クロツラヘラサギ
クロツラヘラサギ

引き続きワシミミズクのポイントまで移動しますが、探せど、探せど見つかりません。その姿を見た近所の人が「夜は良く鳴いてるぞ」と教えてくれたという事は、ここはまだ使っているのは間違いないが、タイムアップで切り上げることに・・・1月はいたのに残念です。最後の最後で干潟に寄り短時間ですが水鳥を堪能しました。オグロシギやオオソリハシシギ・コオバシギが夕陽の赤い光に照らされると赤い身体の色が強調され美しかった。ホテルに入る前にホテル近くの食堂で朴さんおすすめのサムゲタンを食べて満足な1日となりました。

シギの群れ
シギの群れ

 

2日目 晴れ

朝食前に希望者だけでホテル周辺で鳥を探しますが、カササギとツバメぐらいしか目に着きません。島に渡る船がお昼なのでそれまでの時間を有効に使うため渡り鳥たちが良く立ち寄るポイントへ移動しますが、思わぬ事態に!いつも鳥を見ている場所にフェンスがしてあり、リゾートホテルを建設中だった。そればかりかポイントでは鳥たちの声すらしない・・・!しかしダルマエナガの声はするので、探すと5~6羽の群れがいて何とか撮影をすることができました。

ダルマエナガ
ダルマエナガ

カササギもいますが、手強いです。ダルマエナガは何とか撮影ができたので、急いで港に戻り手続きを済ませ船に乗りますが・・・?聞いた話と違う。普通の旅客船のはずが・・・まるで揚陸艦!港のスロープに着けてそのまま車も人も乗り込むタイプで、客室は狭く雑魚寝状態。しかしこれ以外の選択肢が無いので仕方がないと諦める。船室で朴さんが買ってきてくれたキンパ(韓国の海苔巻き)を食べるとこれが美味い!以前食べたものとは大違いでこのキンパなら毎回でもいいと感じました。移動中は波もなく穏やかな2時間40分の船旅で無事「鳥たちが降る島」に到着しました。まずは分宿なので各自の宿に荷物を置いて出発します。

五百澤氏の案内で各ポイントを巡りますが、早々に木の枝の葉越しにムシクイたちがざわめきますが、私には何がどれなのかさっぱりちんぷんかんぷんです。五百澤氏がみなさんに詳しく解説をしてくれる。やはり「歩く野鳥図鑑」と呼ばれるだけあって心強い。

キマユムシクイ
キマユムシクイ

その後も鳥たちを探すがあまり種類も数も見られず、ふと五百澤氏を見るとぐったりしている?どうやら鳥たちが抜けてしまっていたようで彼は悪くないのに責任感にさいなまされていたようです。それでもキマユホオジロ・コホオアカ・シロハラホオジロはいたるところで私たちを歓迎してくれました。

キマユホオジロ
キマユホオジロ
コホオアカ
コホオアカ
シロハラホオジロ
シロハラホオジロ

小さな水路は鳥たちの水浴び場所になっているようで、アトリ、マヒワ、オオルリが来ていました。

オオルリ
オオルリ

ハリオシギとコシギがいたのですが撮影はできませんでした。数が多いと言えば、コイカルが多くてきれいなオスの夏羽の特徴の嘴の付け根のコバルトブルーはしっかりと確認できました。

コイカル
コイカル

最後は魚醤タンク周辺で鼻が曲がりそうな臭いの中でイワミセキレイ・ツメナガセキレイ・タイワンハクセキレイ・コサメビタキを撮影して終了することに。帰り道でオジロビタキが出たのですが、しっかりと食事と休息ができていたせいか?元気に飛び回り、私たちを尻目に消えてしまいました。悔しいラストです。

ツメナガセキレイ
ツメナガセキレイ
タイワンハクセキレイ
タイワンハクセキレイ
コサメビタキ
コサメビタキ