秋の奄美大島 アカハラダカの渡りと奄美固有種

Report by 簗川堅治 / 2024年9月21日~24日

オオトラツグミ

アカハラダカの渡り敵期に時期を設定し、奄美大島の固有種も楽しむツアーです。昨年、一昨日年も同じ時期に設定し、タイミングよくアカハラダカの群れを楽しむことができました。さて、今年は……?

 

1日目

直前の天気予報では、どうもずっと雨マークで並んでいたので不安な中スタートしました。まずは現地ガイドさんと合流し、ちょうど見易いオオトラツグミがいるとのこでその場所へ向かいました。雨の心配はなさそうです。到着早々、難なくオオトラツグミに出会えました!改訂されたばかりの日本鳥類目録第8版ではトラツグミの亜種から別種ミナミトラツグミの亜種に変更されたので、すでに見てる方もライファーの方も1種増えたことになります。

オオトラツグミ
オオトラツグミ

その後は小鳥類はイマイチだったので、ナイトウォッチングに備えて、早めにホテルへ入りました。夕食後、ナイトウォッチング・スタートです。早速、電線で眠るルリカケスを筆頭に、アマミノクロウサギ7頭、アマミヤマシギ1羽、ズアカアオバト2羽、リュウキュウコノハズク8羽などを次々と見て、この日を終えました。

ルリカケス
ルリカケス
アマミヤマシギ
アマミヤマシギ

 

2日目

天気も風向きもイマイチなようですが、まずはアカハラダカ狙いでポイントへ。ルリカケスが何羽も飛び交う中、アカハラダカが舞うのを待ちました。すると、はるか遠くにアカハラダカ1羽!その後も遠くに3羽飛ぶものの遠すぎます。結局、大きな群れもなければ、近くを飛ぶこともなく、残念な結果となりました。

続いて訪れた森も期待外れ。昼食をとろうとした店もいっぱいで入れず。なかなかうまくいきません。ちょうど干潮時だったので海岸へ行き、キョウジョシギ、チュウシャクシギ、メダイチドリ、そして白いクロサギなどを楽しみ、やっと鳥を見た感じになりました。

クロサギ白色型
クロサギ白色型

その後はまたオオトラツグミを見て、アカヒゲも何とか少し見ることができました。

夜はまたナイトウォッチングです。昨晩同様にたくさんの鳥に出会えた他、雨も少し降ったためアマミイシカワガエルやアマミハナサキガエルなどの奄美固有種にも出会えました。

アマミイシカワガエル
アマミイシカワガエル
アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ

 

3日目

今日も天気予報はイマイチ。アカハラダカはお預けです。まずは奄美唯一の田んぼで探鳥です。セイタカシギ、タカブシギ、クサシギ、リュウキュウツバメなどを楽しみ、森へと場所を変えました。

リュウキュウツバメ
リュウキュウツバメ

この日の森ではアカヒゲとズアカアオバトを比較的よく見れ、オオトラツグミもばっちりです。しかし、オーストンオオアカゲラは、ガイド簗川が見たに過ぎませんでした。

アカヒゲ
アカヒゲ
オーストンオオアカゲラ
オーストンオオアカゲラ

昼食後は畑です。ムナグロの群れを見ていたらツバメチドリが2羽混じっていて、さらに見ていくと、なんとコシャクシギが1羽混じっているではないですか!一気に盛り上がりました!気分良くホテルへ戻ることができました。

コシャクシギ
コシャクシギ

4日目

最終日です……が、残念ながら今日も天気が悪くアカハラダカはお預けです。森へ行き、まだ見ぬオーストンオオアカゲラを探すも、結局は声のみ。オオトラツグミは この日も見れ、しっかりときれいな歌声も披露してくれました。最後はコシャクシギ狙いで畑へ行くもムナグロ少しとツバメチドリがいただけでした。

ツバメチドリ
ツバメチドリ

残念ながら天気に恵まれず、アカハラダカの群れの渡りはお預けとなりましたが、それでも奄美固有の鳥や動植物園に出会えた4日間でした。参加者のみなさん、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。

この記事を書いた人

簗川 堅治 やながわ けんじ
1967年生まれ。山形県在住。日本野鳥の会山形県前支部長。「何しったのやぁ?こだい寒いどごで(何してるんですか?こんなに寒い所で)」「鳥ば見っだのよぉ(バードウォッチングです)」「こだい寒いどぎ、ほだなどさ、鳥あて、いだんだがしたぁ?(こんなに寒い時にそんな所に鳥がいるんですか?)」私の地元では、こんな会話が日常茶飯事です。鳥はいつでもどこでも楽しめます!見て、聞いて、撮って楽しんでもらうのはもちろん、ほっこりとした温かい時間を過ごしてもらえるように山形弁でがんばります。おらいの(私の)島、飛島さもきてけらっしゃい(飛島にもきてください)!