沖縄本島と奄美大島で2つのアカヒゲを見る旅【奄美編】

Report by 簗川堅治 / 2024年4月3日~7日

<4日目>
空模様が気になる中、アカヒゲやルリカケス、オーストンオオアカゲラなどを求めて出発しました。現地は時折、小雨が降るあいにくの天候です。まずはオーストンオオアカゲラです。巣作り中のようで、待っていれば見られそうだったので、粘って待った方は撮影ができました。

オーストンオオアカゲラ(撮影:K.I様)
オーストンオオアカゲラ(撮影:K.I様)

続いてアカヒゲです。複数が間近でさえずってはいるものの、高い所ばかり。苦戦を強いられます。さらにこれまた巣作り中のルリカケスを見て、その後は自由時間とし、各自お目当ての鳥で楽しんでもらいました。

 

昼食後は、またアカヒゲ、オーストンオオアカゲラ、ルリカケスを始め、固有亜種アマミシジュウカラやアマミヤマガラなどにも挑戦しまし、みなさん、それなりの成果があったようです。

 

アカヒゲ(撮影:高橋浩様)
アカヒゲ(撮影:高橋浩様)
ルリカケス(撮影:K.I様)
ルリカケス(撮影:K.I様)

最後はズアカアオバトの出るポイントへ。シマグワを食べに来る複数のズアカアオバトを難なく見ることができました。

 

<5日目>
最終日です。また森へ行き、残された時間を各々過ごしました。

アマミコゲラ(撮影:高橋浩様)
アマミコゲラ(撮影:高橋浩様)
ズアカアオバト(撮影:高橋浩様)
ズアカアオバト(撮影:高橋浩様)

今回のツアー、飛行機の遅延はありましたが、沖縄本島では亜種ホントウアカヒゲを、奄美大島では亜種アカヒゲを見ることができました。参加者のみなさん、5日間にわたり、朝早くから夜遅くまで大変お疲れ様でした。

この記事を書いた人

簗川 堅治 やながわ けんじ
1967年生まれ。山形県在住。日本野鳥の会山形県前支部長。「何しったのやぁ?こだい寒いどごで(何してるんですか?こんなに寒い所で)」「鳥ば見っだのよぉ(バードウォッチングです)」「こだい寒いどぎ、ほだなどさ、鳥あて、いだんだがしたぁ?(こんなに寒い時にそんな所に鳥がいるんですか?)」私の地元では、こんな会話が日常茶飯事です。鳥はいつでもどこでも楽しめます!見て、聞いて、撮って楽しんでもらうのはもちろん、ほっこりとした温かい時間を過ごしてもらえるように山形弁でがんばります。おらいの(私の)島、飛島さもきてけらっしゃい(飛島にもきてください)!

沖縄本島と奄美大島で2つのアカヒゲを見る旅【沖縄編】

Report by 簗川堅治 / 2024年4月3日~7日

昨年も行ったツアー第2弾です。アカヒゲは奄美大島などに生息する亜種アカヒゲと沖縄本島などに生息する亜種ホントウアカヒゲの2つの亜種があります。現在は亜種ですが、近いうちに別種になる見込みとのことで企画したツアーです。

 

<1日目>
沖縄本島からスタート。まずは順調な滑り出しです……と言いたいところでしたが、この日に起きた台湾の地震で沖縄地方に津波警報などが出て、沖縄発着の飛行機が大幅に乱れました!ツアー参加のみなさんも遅れに遅れながらも、那覇に着きました。しかし、無事集合し空港を出発したのは20時過ぎ。この日はホテル入りで終わりました。

 

<2日目>
早朝からアカヒゲ狙いです。ノグチゲラの巣作り、越冬した?ササゴイなどを見ながら、無事アカヒゲの♂♀を見ることができました。

ノグチゲラ(撮影:K.I様)
ノグチゲラ(撮影:K.I様)
ホントウアカヒゲ(撮影:高橋浩様)
ホントウアカヒゲ(撮影:高橋浩様)

午後は金武町です。シギチは少なく、お目当てのリュウキュウヨシゴイも出なかったものの、アマサギ、シロハラクイナ、ツバメチドリ、そしてシマキンパラなど沖縄らしい鳥たちを見ることができました。

アマサギ(撮影:K.I様)
アマサギ(撮影:K.I様)
シマキンパラ(撮影:K.I様)
シマキンパラ(撮影:K.I様)

この日の夜は、宿のナイトハイクで樹上で寝る2羽のヤンバルクイナを見られた方々もいました。

ヤンバルクイナ(撮影:高橋浩様)
ヤンバルクイナ(撮影:高橋浩様)

<3日目>
沖縄本島最終日です。でも、時間があまりありませんので、夜明け前から行動し、アカヒゲとヤンバルクイナ探しに。実績のあるポイントで待つも現れず。ただし、道路に出てくるヤンバルクイナは見ることができました。

朝食後は奄美大島に向かうために那覇空港へ車を走らせます。やんばるは、やや肌寒かったものの、那覇は暑い!三角池にちょっと寄り道し、アオアシシギ、コアオアシシギ、リュウキュウツバメなどを見て、空港で昼食を済ませ、奄美大島へ。しかし、ここでも飛行機問題!使用飛行機の到着が遅れ、結局、奄美大島に着いた頃には探鳥時間がなくなり、すぐに宿入りでした。ついていません。

夕食後はナイトウォッチングです。地元ガイドさんの同行の元、林道を走らせます。霧が立ち込め、なかなか苦戦しながらも結果的にはたくさんのアマミヤマシギ、アマミノクロウサギに出会えました。また、イシカワガエルやヒメハブ、アマミトゲネズミなど、たくさんの奄美の生き物にも出会え、とてもいい夜になりました。

この記事を書いた人

簗川 堅治 やながわ けんじ
1967年生まれ。山形県在住。日本野鳥の会山形県前支部長。「何しったのやぁ?こだい寒いどごで(何してるんですか?こんなに寒い所で)」「鳥ば見っだのよぉ(バードウォッチングです)」「こだい寒いどぎ、ほだなどさ、鳥あて、いだんだがしたぁ?(こんなに寒い時にそんな所に鳥がいるんですか?)」私の地元では、こんな会話が日常茶飯事です。鳥はいつでもどこでも楽しめます!見て、聞いて、撮って楽しんでもらうのはもちろん、ほっこりとした温かい時間を過ごしてもらえるように山形弁でがんばります。おらいの(私の)島、飛島さもきてけらっしゃい(飛島にもきてください)!

立山のライチョウを撮る 【2024年5月編 】

Report by 戸塚学 / 2024年5月19日~21日


前日に発生した台風1号の影響で天気予報が悪くなってしまい、どうなるかと心配したがそれでも天気が悪い分ライチョウの出現率は高かくてよかった。それでも2日目は外に出て撮影ができる状況ではなかったので1日中待機になりましたが、源泉かけ流しの日本一高い場所にある温泉とおいしい食事、そしてきれいな館内はのんびりするにはぴったりだったと言っていただいた。最終日は予定より早い5時出発で11時まで撮影をした後、イワツバメのポイントで解散しました。最悪な天気も皆さんの持ってる力で何とか切り抜けることができました。

<1日目>

8時になると降り出した雨が強くなる。今回は参加者が3名と少なく、うち1名は先入りして私と同じ宿に宿泊をしたので宿待機をしてもらっている間に2名を室堂ターミナルに迎えに行く。宿へ向かう途中ちょうど雨が小雨になったので急いで移動をしました(ライチョウはいてもパス)。

3名揃ったと同時に雨が強くなってきたのでそのまま宿での待機にしました。11時になると雨が止んだのでライチョウを探します。天気が悪いのでライチョウがたくさん出てくれてまさに日和です。しかしきれいな景色の中でライチョウを撮影できないのが悔しい。今年は足環のないライチョウのオスが多いのでいろんなアクションがあって面白い。4月の時は雪が残っているか心配をしましたが、残っていてくれたこともラッキーでした。

オスのディスプレイ
オスのディスプレイ
お立ち台のオス
お立ち台のオス
カヤクグリ
カヤクグリ

撮影に夢中になりすぎて気がつけば13時を過ぎてしまった!食堂が14時で閉まるので急いでランチへ。ランチ後は急に風が強くなってきたのですが撮影に挑戦しました。しかし15時を過ぎた頃からだんだんその威力が増してきました。宿の前のテラスにいるライチョウを撮影していましたが立っていると吹き飛ばされる突風を受けて、危険を感じるほどです。たぶん瞬間風速は30mを超えていると思い、安全管理上中止をすることにしました。17時を超えると強風に雨が加わり終了としました。


翌日はたぶん撮影はできないという事でおいしい食事とかけ流し温泉を楽しんでいただきました。

美味しい宿の夕食
美味しい宿の夕食

<2日目>

天気予報が悪いのでゆっくりと各自で朝食を摂ってもらい9時からミーティングにしましたが、その前に参加者の1名が「散歩してきます」と雨の中ライチョウを探しに行かれたので帰りを待っていましたが戻ってこないので2名にこの日のスケジュールを伝えると、30分遅れて「ミーティングを忘れてました」と外から戻られました。雨のなのでライチョウは沢山いたが、とても撮影ができる状況じゃない」と言ってました。その後は喫茶でおいしいコーヒーを飲みながらランチまでおしゃべりをして過ごしました。昼食後は特に何もすることがないので各自で温泉や画像チェック、お昼寝を楽しみました。明日は雨が気になるが、予定よりも早い出発をすることにしました。

ランチのチャーシュー丼
ランチのチャーシュー丼

<3日目>

 

5時に出発をする時に風はないのですが、霧雨が降っています。こういう日はライチョウ日和で、あちこちで見つかります。あるペアを撮影していると「ゲゲ~ゴア」とオスが鳴く声が?対岸からこちらに別のオスが近寄って来るとこちらのオスが飛び出し「これは喧嘩になるなと」思うと喧嘩勃発。しかし取っ組み合いにはならず追いかけっこで終わってしまった。

喧嘩するオス
喧嘩するオス
立派な肉冠のオス
立派な肉冠のオス
ライチョウメス
ライチョウメス
みくりが池
みくりが池

一旦食事に戻り、荷物をデポして再び撮影に戻ると天気が一変!どんどん晴れてくる。昨日の大雨で空気中の塵が流されたのでクリアだから日差しがきつく、気温が一気に上がります。こうなるとライチョウたちは動きが無くなります。1羽のオスは犬のように口を開けハァハァとしています。ライチョウには悪いのですが、滅多にないのでこのシーンをしっかり撮ってもらいました。

暑さに耐えるオス
暑さに耐えるオス

11時、荷物を引き上げて室堂ターミナルへ移動します。ここではイワツバメの撮影ができるポイントを伝えましたが2名のご夫婦は「もう帰る」という事で私と一緒のバスで下山して立山駅でお別れいたしました。

ご参加されたみなさま、お疲れさまでした。雄大な山をバックにしたお立ち台のオスライチョウの撮影ができなかったのが心残りですが、またの機会にという事でありがとうございました。


撮影できた鳥・生き物
ライチョウ・カヤクグリ
見られた鳥・生き物
ハシブトガラス・トビ・イワツバメ
声が聞かれた鳥
ウソ・メボソムシクイ・ウグイス

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員