1日目
今回は全員が新宿のバスターミナルに集合し、乗り換えなしのバスで、標高約2,300mの富士山五合目に向かいました。この暑い時期ですからね、高速道路上のバス停にとまる以外はダイレクトに現地に行くことができるので、本当に便利で快適です。
ほぼ予定通りに奥庭荘に着くと、さっそくかぶりつきで撮影する方、まずは昼食をとる方など、銘々で自由に行動していただきました。奥庭では散策もできますが、歩く距離も短く散策路も整備されていて危険は少ないため、各自で思い思いに行動できるのも魅力の一つだと思います。
水場では、ウソやルリビタキ、ヒガラ、キクイタダキ、メボソムシクイなどがパラパラと出てきてくれました。最短だと、鳥までは10mもない条件なので、手持ちの撮影システムで撮られていた方でも、バッチリと写っていると思います。この日の午後だけでも十分満足という声も聞こえるほど、小鳥たちは、かなりの頻度で出てきてくれました。
奥庭荘は山小屋なので、お風呂もシャワーもありません(涼しいので汗もかかず、朝晩は肌寒いほど)。夕食もまだ明るい時間の16時30分と早いのですが、食事の内容は山小屋とは思えないほど豪華です。
夕食を終えても明るいので、奥庭荘のご主人が散策路を案内してくれました。あいにく、西の空の雲が厚かったので富士山は赤く染まりませんでしたが、間近に見える富士山山頂も楽しめました。そして夜になると、雲の合間から星空も見えました。最近のスマホは性能がよく、星空も簡単に撮れてしまうのですね。2枚とも、iPhoneで撮影した画像です。
2日目
明け方は晴れており、富士山の稜線から昇るご来光も見ることができました。
昨日同様、この日も小鳥たちはよく出てきてくれました。昨日は出てこなかったルリビタキのオスも何度もやってきましたが、オスだけでも3個体いるような印象でした。本当に、ルリビタキのオスは美しいですね。
この日の午前中は奥庭荘で楽しみ、昼食後には、翌日のアオバト観察に備えて大磯方面へ移動しました。
3日目
あいにく、この日の天気予報は曇りベースの雨…。天候の回復を願い、まだ薄暗いうちにホテルを出発し、大磯・照ヶ崎海岸に到着。到着時から少し降りましたが、階段下のわずかなスペースで雨宿りしていると次第に雨が上がり、なんと晴れ間まででてきました。アオバトも飛来はするものの、なにかに警戒してなかなか岩場に降りません。また、飛来してくる方向の山はかなり雨が降っていたようで、晴天時よりはアオバトの個体数は少ないようでした。でもそのうち徐々に岩場に降りるようになり、海水を飲む様子なども観察できました。
そして、海水を飲んでいたアオバトが一斉に飛び立つと、ハヤブサの幼鳥が登場しました。アオバトを襲う様子は見られませんでしたが、やはりどこかに潜んでいたようですね。
最終日は雨予報でハラハラしましたが、昨年は快晴でかなり暑かったことを考えると、今年は過ごしやすくて助かった面もあります。観察を終えると、チェックアウト時間を延長していたホテルに戻って解散しました。きっと皆さん、シャワーを浴びてお帰りになられたことと思います。標高2,300mの亜高山の鳥と海岸のアオバトという面白い組み合わせですが、今年もバラエティに富んだ鳥見が楽しめました。
(観察種数27種)