鳥取・八東ふるさとの森でアカショウビンを撮る【その1】

Report by 戸塚学 / 2023年7月10日~7月12日

アオバズク

 

下見

ツアー前日に現地入りして、今年の繁殖状況と巣の位置を確認しました。残念ながらみなさんが期待をするアカショウビンは渡ってきたものの繁殖は失敗。しかし園内に時々は来ているようで、鳴き声は毎日聞かれるというので「運が良ければ」に期待することに。コノハズク、アオバズクは日中親鳥も姿が見やすい場所で胸をなでおろしました。夜は7時30分ころからエサ運びを行う姿を確認して終了。翌朝車中泊をしていましたが4時30分車の横でアカショウビンが大声で鳴くので目が覚めました!

 

1日目

天気は予報通りの曇り。空港で3名をピックアップして駅で2名をピックアップしてそのまま現地へ。到着早々アオバズクを見てもらいます。すでにみなさん撮影がしたそうですが我慢をしていただきます。まずは自分が宿泊するキャビンに荷物を運び込んでもらう事に。その時です、近くでアカショウビンの鳴き声が聞こえました。参加者の一人から「ウェルカムコールやね」というセンスのいい一言をいただきました。ひと段落したところで機材を準備して集合していただき園内の散策と各ポイントの説明をします。アカショウビンがいつも使っている巣穴や以前コノハズク、オオコノハズクが使っていた巣箱などを見廻り、アカショウビンがよく使う沢などを点検します。あとはアオバズク、コノハズクお好みのフクロウを撮ってもらいます。ある程度気持ちも落ち着いたところで早朝アカショウビンに起こされた場所へ探しに行ってみますがやはり姿は見られません。しかし近くでオオルリがさえずっていたので赤ではなく青い鳥を撮影していただきました。

アオバズク
アオバズク
コノハズク♀
コノハズク♀
オオルリ
オオルリ

夜はライトアップされたフクロウたちを観察して終了。理由は他のBWツアーと被っていて狭い場所での撮影は難しいので私たちは夜中の2時に起きて撮影することにしました。

アオバズク
アオバズク
コノハズク
コノハズク

 

2日目

私のガイドでは異例のスタート時間でみなさん起きられるかなと心配しましたが、全員集合したのでポイントに向かいます。すでに誰もいないので私たちだけの独壇場ではあるのですが、やはり早い時間に比べてエサ運びは頻繫ではないのが残念。やはりスタンダードだなと実感。ちなみにエサやりは5時過ぎまで続いたようでその後は定位置でのご就寝になられたようです。さてアカショウビンですがやはり4時30分に鳴き出し、さえずりながら移動するもその姿は見られませんでした。オオルリのポイントを探しますが、さえずりのポイントが変わっていたようで出るのを待ちます。すると遠くからまたアカショウビンのさえずりが!どうも園の方で声がするのでそちらへ移動しましたが、結局姿を見ることはできませんでした。日中は「昼寝も良し、撮影も良し」のスタイルで自由にしていただきました。夕食後はすぐにコノハズクのポイントでスタンバイして何とか夜のコノハズクを十分に撮影がすることができたので、アオバズクへ移動してしっかりと撮影をしていただきます。朝が早いので22時で終了となりました。

 

3日目

早朝4時30分に到着するとやはりアカショウビンのさえずりがします。しかし昨日ほど近くには来ませんでした。朝食までは時間があるのでオオルリの場所へ移動します。オオルリは定位置にいるのですが・・・杉の葉に身体が隠れてしっかり姿が見られないのが悔しい。近くではミソサザイがさえずっているのに見つけられないのも悔しい。そんな時です。谷の奥からアカショウビンのさえずりが?徐々にこちらに近づいてきます。これは!と耳を澄ませて待っているとすぐ近くで大音量の声が!その時です道路上を黒い影が飛び去ります、アカショウビン!私の叫びにみなさん視線を向けますが、見られたのは参加者の最年少者の中三の少年だけでした。しばらく飛び去った方を凝視しますが動きはありませんでした。

朝食後は荷物をまとめて、バスが迎えに来るまでの間自由に撮影を楽しんでいただき終了となりました。本当は3日間とも雨の天気予報が、みなさんの日ごろの行いが良かったようで天気にも恵まれ撮影も楽しまれたのではないかと思いました。

 

コノハズク♂
コノハズク♂

 

撮れた鳥

コノハズク・アオバズク・オオルリ

 

見られた鳥・さえすり

キビタキ・ホトトギス・キセキレイ・カケス・オオアカゲラ・ミソサザイ・アオバト・シジュウカラ・ヒガラ・ゴジュウカラ・トビ・フクロウ・コゲラ・ハシブトガラス・ヒヨドリ・コサメビタキ・カワラヒワ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員