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シリアみどころガイド

パルミラ

Palmyra

ダマスカスから北東に215km。砂漠の中のオアシスに忽然と現れるパルミラは古代タドモールと呼ばれていました。 地中海沿岸のシリアやフェニキアと、東のメソポタミアやペルシャを結ぶ交易路となっており、パルミラはシリア砂漠を横断するキャラバンにとって非常に重要な中継点でした。 2世紀頃からシルクロードの隊商都市としてその交易で冨を築き、多くの神殿や劇場などが建設されました。現在でも列柱道路やバール神殿など遺跡の保存状態は素晴らしく、1980年にユネスコ世界遺産に指定されています。

列柱道路/ Great Colonnade at Palmyra

古代パルミラのメインストリート。全長1.2kmに渡り、バール神殿からディオクレアヌスの城砦までを東西に繋いでいます。道路の両側にはほぼ完全な状態で残る円形劇場やメソポタミアの神を祭ったナボ神殿、商取引が行われたアゴラ、ローマ皇帝ディオクレアヌスが整備した浴場など見所が数多く残り、当時の栄華を今に伝えています。列柱道路の交差点には四本の柱が四組になった四面門、一番奥にはローマ軍の軍事基地として利用されたディオクレアヌスの城砦が残っています。

列柱道路
四面門

ベル神殿(バール神殿)/ Temple of Bel

古代セム人の主神であったバールを祀った神殿。バールは豊穣の神でこの地方の最高神とされ、後にはギリシャのゼウスと同一視される様になりました。神殿は東西210m、南北205mの正方形で、中庭はコリント式円柱の回廊で囲まれています。中央に位置する本殿には神像の安置所が2箇所あり、主神バールをはじめ太陽神ヤルヒボールや月神アグリボールなど様々な神々の像が祀られていました。

ベル神殿
ベル神殿

墓の谷 / Bosra

エラベールの塔墓

紀元前2世紀に造られた4階建ての塔墓。貴族であったエラベールとその兄弟が建てたものです。このお墓からはシルクロードを通じてこの地に運ばれた中国・漢時代の絹織物が発見され、現在はダマスカスの博物館に展示されています。

3兄弟の墓

2世紀、ナマイーン、マレー、サエディーの三兄弟によって造られた地下墳墓。パルミラに残る数多くの墓の中でも壁画が残っているお墓として有名です。トロイ戦争の英雄アキレスやゼウスの鷲によって引きあげられるガニメデスなどのフレスコ画が色彩豊かに残っています。

ファフルッディーン城 / Palmyra Castle

17世紀、オスマントルコの統治者ファクル・エド・ディーンによって造られた城砦。 高さ150m程の岩山の上に造られ、ここからは列柱道路やベル神殿など遺跡の全景を望むことができます。夕方、この城砦に登ると夕日に染まる美しいパルミラの絶景をお楽しみいただけます。

城砦から眺める夕照のパルミラ
高さ150m程の岩山の上に造られた城砦(写真左)
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